新生ホグロフスを5つのキーワードと5つのアイテムで解き明かすシリーズ企画。ラストとなる今回は、新素材によって”ハイスペック”なパフォーマンスを備えたダウン系ウェアを紹介しましょう。
濡れに強いダウン? 新素材QuadFusion Mimic
ギアに込められた新しいテクノロジーにはいつだってワクワクさせられます。ホグロフス がこの冬に送り出す ESSENS MIMIC HOOD は、まったく新しい保温材を使ってダウンの弱点を克服したハイテクなインサレーションウェアです。
このモデルに投入されているのは、ホグロフスが独自に開発した化繊素材 QuadFusion Mimic。化繊の中綿はシート状のものが一般的ですが、QuadFusion Mimic はらせん状の中空繊維で構成されていて、ひとつひとつが丸い粒状になっています。デッドエアーを繊維のなかだけでなく、粒と粒の間にもキャッチ。これによって高い保温性を獲得しているのです。
ダウンはつぶれやすく、生地のなかで偏りやすいというデメリットもあります。これを防ぐため、封入する生地を縫って仕切り(バッフル)を設けるわけですが、QuadFusion Mimic は丸い形状ゆえに圧力がかかっても元の形状にすぐ戻り、生地内での偏りも起きにくい。
だからバッフルを長めにとることができ、細かく仕切っていない分、風の通り道になってしまう縫い目が少ないのです。この点でも保温性に優れていると言えるでしょう。
濡れに強いのも QuadFusion Mimic の特色。水につけてもふわふわしたままで、通常のダウンのようにつぶれることなく、すぐにロフトが回復します。湿度が高い場所でも柔らかさを損なわないので、日本の風土には最適でしょう。天候のことを気にせず、楽に使えるのが良いですね。
生地には、フッ化炭素不使用で環境に優しい撥水加工を施した30DのPertexを採用。280gのQuadFusion Mimicを封入し、重量は570g(メンズLサイズ)です。保温の面でも耐久性の面でも、とてもしっかりしたつくりのハイスペックなモデルと評価できます。厳寒の北極圏内で培われた機能性へのこだわり
ホグロフス が誕生したスウェーデンは北極圏内の厳寒の地であり、登山にしてもスキーにしても、人里から遠く離れたハードな環境で行動することになります。だからこそ壊れにくい頑強さや、命を守る温かさを追求する姿勢が、このメーカーの根底にあるのです。
山に向かう時、これだけのパフォーマンス性を備えた ESSSENS MIMIC があるととても楽なはず。ビレイパーカーとして信頼できるこの一着を手にして、今シーズンの冬山を大いに楽しみましょう。