※ここで紹介する方法で着火を試みる場合は周囲の安全に最大限配慮してください。
しまった、着火剤忘れた……
キャンプ場に到着し、さあ、BBQを始めようとして炭に火をつけようとした矢先「あれっ、着火剤忘れた……!」なんて焦った経験ありませんか?なくても大丈夫!
炭にしっかり火をつけるのって案外手こずりますよね。そんなとき、わざわざ着火剤を買いにいかなくても、火をつける方法がちゃんとあるんです。この機会にぜひ覚えておくと役立ちますよ。
着火材ナシで火をつける際の「基本のキ」
着火剤がない場合、代わりのものを焚き付けにして、火をつけることになります。まずはその際にぜひ押さえておくべきコツを2つご紹介します。基本1. 煙突効果を意識する
昔、林間学校でやったキャンプファイヤー。井げた型に丸太を組みますよね。あれは火をつけるのにとても有効な組み方なんです。秘密は「煙突効果」。中心が空洞だとこの効果が起こります。この煙突効果をうまく生かせば、着火剤ナシでも火がつけられるのです。
基本2. 最初からやたらとうちわであおがない
うちわであおぐのは炭にしっかり火が移ってからにしましょう。その前にあおいでしまうと自然な煙突効果の流れを妨げることになります。また、灰が舞って周りのサイトに迷惑がかかってしまうこともあるので気をつけましょう。
新聞紙で着火【王道編】
着火剤のない昔から、新聞紙を燃やして火起こしする方法はもっとも一般的です。ひと手間と工夫で、効果的に着火できます。まずは、新聞紙を棒状にして火をつけ、炭に着火するテクニックからご紹介しましょう。
手順1:棒状にしたものを10本ほど用意
まず、新聞紙を長さ20cm程度になるように切って丸めて棒状にします。これを10本ほど作ります。細長くする理由はこのあと組み上げるためです。ちぎった紙片にそのまま火をつける人がいますが、それでは新聞紙だけが燃えて、炭に着火する前に消えてしまいます。
着火できない多くの失敗パターンに見られるのがこのポイント。市販の着火剤のように、ある程度火を持続させる必要があります。
手順2:その上に新聞紙を井げた状に組み上げる
先ほどのキャンプファイヤーの要領で棒状の新聞紙を「井げた型」に交互に組み上げていきます。だいたい6段ほどが目安。真ん中にしっかりすき間をつくることが大事です。手順3:まわりに大きめの炭を置き、新聞紙を固定
新聞紙の井げたが組みあがったらまわりを大きめの炭で囲い、全体の形が崩れないように固定します。この配置により、新聞紙に着火したあと炭に火が移っていくのです。手順4:火のついた新聞紙を投入
井げたの中央の空洞部分に、火のついた新聞紙を入れます。そのまましばらく待つと、新聞紙の炎が炭に自然に移っていきます。焦ってあおぐ必要はありません。基本そのままほったらかしで、だいたい3~5分ほどたてばしっかり炭に火がつくはずです。
新聞紙で着火【裏ワザ編】
こちらは、現場で即対応する事はできませんが、事前に準備しておけばかなり強い味方になりそう。新聞紙を使って「紙薪」というセルフ着火剤を用意する方法です。
事前に紙薪を作っておく
これは警視庁警備部災害対策課のツイッターでも紹介されているので、信頼度は折り紙付きです。細かくちぎって水につけた新聞紙を「きりたんぽ」のようにラップの芯に巻き付けていきます。乾いたら芯からスルッと外して、今度はしっかりと乾燥させます。これで紙薪の完成です。
煙突効果でよく燃える
火をつければ、紙薪自体が中空で煙突効果を持っているため、かなりしっかり燃えてくれます。これを火種にして炭をくべていけばOKです。キャンプやBBQだけでなく、災害時にも役立つアイデアなので、こまめに作ってストックしておくのもいいでしょう。詳しくはこちらの記事から確認してみてください。
着火剤代わりになるものは、他にもまだまだあります!
割りばしで着火
割りばしでも着火方法は新聞紙同様「キャンプファイヤーのように井げたを組む」ことを考えましょう。そのままだとちょっと長いので半分に折り、組み上げやすいようにするといいです。あとは新聞紙のときと同じように、まわりを大きな炭で囲って固定し、火を燃え移らせましょう。
牛乳パック、ダンボールで着火
牛乳パックは表面がパラフィンワックスという石油原料の素材で加工されているので、とてもよく燃えます。ダンボールなどの厚手の紙は焚き付けに使えるだけでなく、広げて即席まな板として代用できるので何かと重宝しますね。
小枝で着火
キャンプサイトまわりに落ちている小枝は焚き付けとしてはとても身近ですが、しっかり乾燥したものを選別して集める必要があります。乾いた小枝は水分が飛んでとても軽く、折ると「ポキッ」と乾いた音がします。この音が着火剤代わりになるかどうかの目安になります。湿っているとなかなか折れません。
松ぼっくりで着火
松ぼっくりも自然の着火剤としては有能選手です。なるべく開いた形のものを選ぶと火がつきやすいですよ。白樺の樹皮で着火
白樺の樹皮も脂分を多く含んでいるので、自然の着火剤になります。ただし、樹木へのダメージを考えて樹皮をはがすのはやめるべき。落ちている樹皮を利用するにとどめておきましょう。
麻ひもで着火
麻ひもは、モノをしばるだけではなく、キャンプに持参すれば何かと重宝します。細かくほぐした繊維が焚き付けになるのも魅力のひとつ。ただし、とても燃えやすいのですが、炭を直接燃やせるほどの火力は発生しません。小枝などを燃やすための第1ステップとしてとらえた方がいいでしょう。
ミカンの皮や、ポテチで着火
ミカンの皮のリモネンという精油成分がよく燃えるので、しっかり乾燥させれば着火剤代わりになります。同じく油分を多く含んだポテチも着火剤になります。とはいえ食品なので、使用はあくまで非常時にとどめておきましょう。
残るは2つ。時短にこだわるなら次の着火方法を推奨します!
バーナーにのせて着火
BBQなどに使う網に炭を置いて、キャンプで使用するバーナーの安定した火力を利用して一気に炭を燃え上がらせます。ほぼ2、3分で着火できて、うちわで仰ぐ必要もありません。着火した炭を種火にしてBBQの炭火を広げたり、焚き火の種火に使用することができます。
ただ、この方法は炭が一気に高温になるため、炭が弾けて周囲に飛び散ったりする可能性があるので十分な配慮が必要です。かなり男前な方法ですが、時短で着火ができますよ。
エコココロゴスで着火
番外として、着火剤不要の炭を使うのがいちばん手っ取り早いかもしれません。着火という行為自体の楽しみは薄いですが、スピーディかつ完璧につくので重宝します。急いでいるときなどはベストな方法かもしれませんね。
ロゴス エコココロゴス ミニラウンドストーブ4
■総重量:(約)0.6kg
■サイズ:(約)直径7.5×高さ3.5cm
■内容量:4個
■主素材:ヤシガラ
■サイズ:(約)直径7.5×高さ3.5cm
■内容量:4個
■主素材:ヤシガラ
アイデア次第で火はつけられる!
このようにたとえ着火剤がなくても、炭に火をつけるにはいろいろな方法があります。そして、なかなか炭に火がつかなくても、キャンプではそれもまた楽しい作業といえます。あえて、普段チャレンジしてこなかったいろんな火のつけ方を試してみるのもいいでしょう。新しい方法で炭に火がついたときの喜びはきっと格別ですよ
市販の着火剤を使う場合は……
もちろん着火剤があればよりスムーズに火がます。さて、どのメーカーの着火剤がいちばん長持ち?Trying to master the assigning a fire
火のつけ方をマスターしよう!