そうだ、焚き火台を作ってみよう
「そうだ、焚き火台作ろう」、ふと、思いついたままに本当に作ってしまったキャンパーたち。今回は、そんなDIY熱の高いキャンパーたちに直接インタビューしてみました!材料全てダイソーでそろえたものから、本格的なアイアンワークまで。個性豊かな自作焚き火台たちは、どれもキャンパー目線の創意工夫に満ちていて、かつ自分らしさが詰まっています。
完成した写真からでは分からない実際の使用感や課題など、直接インタビューならではの情報が盛りだくさん!
今回は、面白いアイディアが光る4つの自作焚き火台を、製作者へのインタビューと一緒にご紹介します。あなたも「そうだ、焚き火台作ろう!」と思い立ってしまうかも!?
ダイソーで作る、「超簡単」自作焚き火台
ダイソーで購入した材料のみで作ったとは思えない、存在感のある自作焚き火台。自作にチャレンジしてみたいけど、どんな材料でどんな風に作ればいいのか……。そんなあなたの疑問に、製作者が答えてくれました!
この焚き火台の作り方を教えてもらいました
まず材料ですが、全て100円ショップのダイソーで購入しました。
< 材料 >
・ステンレストレー (23cm×16cm) ×2
・ステンレストレー (25.5cm×15.2cm) ×1/灰受け用
・水切り用キッチン網 ×1
・BBQ用網 ×1
・折りたたみ椅子 ×1
・カードリング ×2
・収納用袋 ×1
製作費用:850円(税別)
①まずは、ハサミとプラスドライバーで、折りたたみ椅子の座面生地と固定用のナイロンテープを取り除きます。
②次に、ナイロンテープの代わりに針金で椅子の脚を固定してしまいます。
このとき、針金の長さで完成時の焚き火台の開き方が決まるので、焼き網を乗せてみながらちょうどよい長さを決めるといいですね。
③脚が固定できたら、今度はステンレストレー(23cm×16cm)の長辺側の淵に、カードリングで繋ぐための穴をそれぞれ二箇所づつ開けます。
④穴が開いたらリングを通し、2枚のトレーを繋ぎます。
⑤ ①~④までの全てを組み合わせたら完成です! 大きさはスマホと比べるとこのくらいです。
実際の使い心地は?
作り方に続いて、持ち運びやすさや耐久性、地面へのダメージなどの実際の使用感と、製作者として感じている改善点について聞いてみました!大きさはほぼA4サイズで厚み5cm以内、重さ1kgと手軽に持ち出せるので、簡単な焼き調理やソロでの焚き火には使い勝手がいいです。
その反面、安定性に欠けるので不安定な地面での利用や、ダッチオーブンでの調理は難しいと思います。
また、地面から近い位置で火を焚くことになるので、芝などのキャンプ場では安定性確保の意味も含めてレンガなどを下に置いた方が良いと思います。
数回の使用で大きな変形などはありませんが、もし変形しても数百円で修理可能なので気にせずに使い倒せるのがいいところですね。
これぞ100均DIYのメリット。壊れても修理代が格安で抑えられるので、何度もブラッシュアップができそうです。
製作者として感じる改善点など
2つ繋げて安定性をあげるなどの工夫で、今の弱点を改善できないか検討中です!
更に高みを目指す@yoneji_shibaさん、今後の自作アイテムにも期待です。
アイアンラックを活用した焚き火ラック
こちらは自作ならでは、なんと1台で調理ラックと焚き火台兼用タイプ。アイアンの武骨なテクスチャに、さりげなく掛かったスキレットが映える本格的な自作焚き火台です。これも簡単に自作できるものなのでしょうか? そして気になる材料費はいかほど?
どうやって製作したんですか?
元々この手の加工は得意で工具も揃っていたので、材料はホームセンターで手に入れ、作業は自宅で作ってしまいました。
「鉄の丸棒」と「鉄板」を購入し、溶接は100Vの家庭用アーク溶接機を使用して作成。
材料費は2,000円ほどだったと思います。
実際の使い心地は?
まず個人的に気に入っているのがコンパクトに収納できることですね。
一番細い丸棒で作っていますので、市販の鉄製ラックよりかなり軽量に。すべてバラせば薄く畳めるので、クルマの隙間などに入って場所も取りません。
一枚の鉄板の上で焚き火をしているので、直火感覚で木を組むことが可能です。
また、炎全体が露出しているので、周りに熱が広がり、市販の焚き火台に比べると圧倒的な暖かさですよ。足を入れられる高さに鉄板を設置しているので、足元もポカポカ。
鉄板を外せばスノピの焚き火台Lを入れることも可能で、汎用性も高いですよ。
なるほど、元々汎用性の高いアイアンラックの仕組みを活用しているので、高さを変えたり気分によってカスタムの幅が広そうです。
製作者として感じる改善点など
改善点としては、灰が溜まるスペースがないので風が強い日などは灰が舞ってしまうんですね……。
次回はピコグリルのようなくぼみのある構造で作ってみたいと思っています。
軽量性を重視した結果、風とは相性が悪そうですね。しかしテンマクデザインの陣幕など活用すればこちらの焚き火台でも十分にオールシーズン活躍できそうです。
長い薪でも入る大型の自作焚き火
次は、長い薪を切らずに使える少し大型の焚き火台。といっても市販のものに比べるとかなりコンパクト。長い網も乗せられて、長さのあるサンマなど焼くのにも便利そうです! 簡単に自作できるものなのでしょうか?この焚き火台の作り方を教えてもらいました
材料の購入場所は、100円ショップとホームセンターです。
< 材料 >
・寸切ボルト 6mm x 1000mm 1本
・ステンレストレー(灰受け) 350mm x 160mm
・ステンレストレー用金網(ロストル)上記サイズ
・ウィンドスクリーン(外装)
・ウィンドスクリーン(底板)
・ナット 6mm(寸切ボルト固定用)8個
・焼き網(2枚分)
製作費用:1,250円ほど
作り方の詳細
①ボルトを2等分にします。
②トレーの横幅に合わせて、ウィンドスクリーンの枚数を調整します。
購入したトレーによって、外装部の横側の枚数を決めます。
③ウィンドスクリーンの両端の板に8mmの穴を4つ作ります。(6mmのボルト2本を入れると、トレーが引っかかる幅で)
※地面へのダメージを考えて高さをとることが必要です。
基本的には、この工程で完成してしまいます!
しかもウィンドスクリーンには、ケースが付いている事が多いので、収納にも便利ですよ。
大きな加工はなく、既製品を組み合わせて作るこちらの焚き火台。ユニフレームの「薪グリル」を彷彿とさせるシステムです。
ウィンドスクリーンをそのまま壁面として使ってしまうのはナイスアイディアですね!
実際の使い心地は?
この焚き火台のいいところは、市販の薪を小さくしなくても入れられるところですね。サンマや野菜の丸焼きなど長物の調理もとてもしやすいです。焼き網もしっかり固定できるので、肉の返しなどもラクで助かっています。
また薄く収納できるので、パッキングが楽です。市販のB6サイズの焚き火台よりコンパクトで軽いです。
逆に悪いところは、外装がアルミなので豪快に焚き火すると歪んでしまうかもしれないということです。市販品と比べたら弱いと思いますが、耐久性はアイデア次第で、付き合っていけると思います。
やはり調理のしやすさは一級品。あとは耐久性だけが課題とのことです。こう見ると、メーカー市販品の焚き火台の価格は素材の良さがあるからこその価格設定なのだと実感できます。
製作者として感じる改善点など
ステンレス板をホームセンターで買えば、かなり良い外装ができますが、時間と手間のコストを考えると中々手が出せません……。この自作焚き火台なら外装部だけを買い換えれば復活するので、入門編としておすすめです!
大きい自作焚き火台ですが、構造はシンプルかつ制作費も1,250円と格安。是非チャレンジしてみては? @esaoyaegashiさんありがとうございました!
特殊耐熱鋼メッシュを使用
最後は、アイアンの骨組みに特殊耐熱網(ステンレスメッシュ)を組み合わせたとてもシンプルなタイプ。ダッチオーブン調理もできるのはさすがのアイアン製。でもしっかりしている分、収納性や重さが気になるところです。
どうやって製作したんですか?
材料はホームセンターで入手し、溶接などは自分で行いました。溶接は市販の100Vの半自動を使用しています。
焚き火台の材料代だけでしたら、鉄筋と網を合わせて1,000円くらいで収まりましたよ。
実際の使い心地は?
市販のネット型の焚き火台と使い心地は変わりませんが、ロストルを乗せやすいのと、収納時のコンパクト性(畳むと網も含めて直径約5cmほど)は大変気に入っています。
傾斜地でも、刺す深さを調整して平らにする事が可能ですが、一旦設置すると移動はできないのがネックですね……。
地面へのダメージは、市販の網の焚き火台と同じ位です。
元々溶接の技術を持っているキャンパーなら、自分で作ってしまおうという考えになるのは自然なことなのかもしれませんが、@yossan440さんはロストルを富士山模様にしたり、焚き火ハンガーを葉っぱのデザインにしたりと遊び心がありとてもユニーク。好きなデザインにできるのも自作の大きな強みですね。
好きなようにカスタムできる。焚き火台DIYのすすめ
個性あふれる自作焚き火台4種、いかがでしたか? どれも驚くほどリーズナブルな材料費なのに、市販品よりずっとニッチに自分の欲しい機能を備えたものばかり。
また、どんな欠点をよしと受け入れて作るのかも自分次第。そんな長所も短所もあなたにニッチなDIY焚き火台で、ギア作りから楽しむ欲張りキャンパーになってみませんか?
1kg以下の軽量焚き火台はこちら
他の焚き火台とは一味違う、アイディアが詰まっている軽量焚き火台はこちら!Let’s enjoy camping with your own bonfire stand
自作の焚き火台でキャンプを楽しもう