タグに歴史あり!
こんな茶色のタグ、見たことある?

実はこちら、通称「茶タグ」といって、かつてノースフェイスで正式に採用されていたタグなんです。

2019年3月現在の現行タグは上写真の通り。白でくっきりとブランドロゴを主張しています。
タグの変遷を知っておけば、何かとイイことが!

タグのことを知っておけば、様々な場面で役に立つのです。例えば……
・古着店でも製造年代が判別できる
・レアものを発掘できる可能性がある
・よりブランドに詳しくなり愛着がわく
・会話のネタになる
アウトドア好きならば、着たり使ったりしているブランドのことを深く知っておくに越したことはありません。
それではノースフェイス、パタゴニア、グレゴリーという3大人気ブランドのタグ変遷を見ていきましょう! 先ほどのパタゴニアのタグ年代の答え合わせもしてくださいね!
ノースフェイスのタグ変遷

発足からまもなく発売したスリーピングバッグに、「最低温度規格表示」を採用したことは当時のアウトドアブランドとしてはかなり画期的でした。
それではタグデザインの移り変わりをみていきましょう!
歴史を感じる70年代の茶タグ

70年代アメリカではヘビーデューティーブームが席巻し、アウトドアウェアを街着として使用する流れがありました。ノースフェイスが一般に広く浸透したのはもうちょっと後で、90年代だといわれています。
80年代は茶タグにわずかな変更あり

これまで何も彫られていなかった各部のスナップボタンにも、このころからブランド名が刻印されるようになります。
80~90年代初期の紺タグ

また、黒く塗られた「黒ラッカーボタン」というものが登場したのも80年代の特徴です。以降、ボタンのブランド名刻印も継続され、さまざまなカラーバリエーションのタグが広がっていき現在に至ります。
パタゴニアのタグ変遷

ここでは手作りでクライミングギアを販売していましたが、やがて工場生産が必要なほど需要が高まっていきます。
そして、1973年にブランド名として「パタゴニア」を名乗り始めます。歴代のタグは一見同じような雰囲気なのですが、よく見ると意外が違いがあるんです。
初期の70年代前半は白タグ

書体も現行のものよりも丸みを帯びて、やや手書き感のある印象がありますね。
70年代後半は空が変わる

80年代の「デカタグ」

厳密にはデカタグにも2種類あります。「patagonia」の右横に®マークがあるものと、ないものです。
同じころの他ブランドの動きをみてみると、コールマンでいえば赤のカラーリングが特徴的な「200A」ランタンの歴史が終わり、現行の緑にモデルチェンジしようとしている時代です。
80~90年代でサイズダウン

希少「雪なしタグ」は3年間のみ

こちらは92年~94年の3年間のみ使用されており、希少性の高いタグとなっています。理由はニセモノ防止ともいわれていますが、諸説あるようです。
「レギュレーターストーブ」「ポケトーチ」で有名な新富士バーナーのSOTOがアウトドア業界に参入したのも、雪なしタグが導入されていた1992年。ちょうどこのころですね。
省略が個性となった「Rなしタグ」

パタゴニアのタグの、年代による細かな違いをおわかりいただけたでしょうか。
グレゴリーのタグ変遷

大胆なデザイン変更も経て、現在のタグになっているのです。それでは歴史をたどっていきましょう!
77年ファーストタグは正方形

「GMP」は「Gregory Mountain Products」の頭文字で、Mountain(山)はカリフォルニアのホイットニー山を表します。ロゴはそれを表現したものです。ファーストタグは正方形でした。
80年代は人気に火をつけた「茶タグ」

グレゴリーのバックパックはフィッティング(背負い心地)に特に注力して改良を重ねてきました。その徹底した哲学があるからこそ揺るぎない自信があり、ブランドロゴも大胆に刷新されてきたのかもしれません。
90年代初頭はレア度の高い「紫タグ」

90年代半ばの「青文字タグ」

そこまでレア度は高くないですが、こちらも通好みといえそうです。
97年から18年間使用され続けた「シルバータグ」

それはどこかというと、シルバーの色調に微妙な変化がありました。30代前半の筆者はグレゴリーといえばこのタグを思い浮かべます。
現行ロゴにはスゴイ仕掛けが!

現行タグはふたたび直線的なロゴになっています。しかし山デザインの部分をよく見ると、妙な線があちこちに入っていることに気がつきませんか?

グレゴリーの現行タグは、歴史へのリスペクトが深く感じられるデザインなのです。
今回、協力してくれたのは……

知識豊富なスタッフがたくさんいる「JAM」に足を運べばさらに詳しく教えてくれるハズ。オンラインショップも運営しているのであわせてチェックしてみてください。
詳しくはこちら
タグを知れば古着がもっと楽しくなる!
新たなロゴが生まれたバックボーンや時代背景を知れば、普段何気なく使用しているアイテムに対する愛着もさらに増すことでしょう!
思わぬレア年代のタグに巡り合えるかも?!
Get to know The Legendary Brands more!
伝統あるブランドをもっと知ろう!