大流行中の「メスティン折」ってなに?
軽量で扱いやすく、作れるメニューの幅も広い「メスティン」。初心者からベテランまで、キャンパーに大人気のクッカーですが、こんな手ひどい焦げ付きをやらかした人もきっといるはず(泣)。なかなか落ちずゴシゴシと洗う羽目に……!そんな調理の焦げ付きや、さらに汚れすらも事前に防いでくれる裏技があることをご存知ですか?
それがコレ、「メスティン折」だ!
その裏技とは、クッキングシートをメスティンの内側に入るサイズに折り、調理の際はこれを敷き込んでおくというもの。
調理をしてもメスティン自体が汚れないため、後片付けも簡単。またペタンコに折りたためるので携行するのも楽々! その便利さゆえ、メスティンユーザーの間で瞬く間に広まりました。
初めて折る人のために、今回は手順を全工程写真付きで詳しく解説。実際に調理した様子も含めご紹介します。
「メスティン折」は、PDFデータを元に誰でも簡単に作れる!
「メスティン折」は、建築士がご職業の「がんさん」が試行錯誤の末に編み出したものです。がんさんのHPに図面が配布されており、それを見本に折っていけば誰でも簡単に作ることができることで人気を博しました。
数字の単位はmm、丸数字は折る順番を意味しています。多くのユーザーに支持され図面は改良され、「ダイソーのメスティンバージョン」など種類違いの図面まで幅を広げています。
ただ図面に抵抗のある方には、若干分かりづらい……かも? というわけで筆者が、スタンダードな「トランギア」のメスティンサイズの折り方を、全工程写真付きで簡単にご紹介。皆さんも順を追って真似してみてください!
トランギアのメスティン折に挑戦!
用意するもの
図面はコピー用紙に印刷してもいいですし、筆者のように厚紙で原寸大の型紙を作ってもよし。ひとつ型紙を作っておけば、この上にクッキングシートを重ねて、簡単に折り進められるため量産もしやすいですよ。
また折り方の構造さえしっかり理解すれば、筆者は型紙なしでメスティンにクッキングシートを当て込みながら作ることもできました。ぜひ皆さんもチャレンジを!
300×180mmサイズにクッキングシートをカットする
使うのは、30cm幅のクッキングシート。型紙にクッキングシートを当て、寸法通り300×180mmにカットします。
ここからの作業は大きく2つ。折り目をつける作業と、その折り目をガイドラインに箱を作る作業です。それでは、やってみましょう!
【作業その1】箱型にするための、折り目をつける
図面の①(赤線部分)の折り線に沿って、縦に2回折ります。
今度は②(青線部分)の折り線に沿って、上下を折ります。ここがメスティンの底面サイズになるわけです。
開いてひっくり返す
先ほど折った②(青線部分)を開いて……
裏返します。②の青線部分は山折りになっている状態が正解です。
角を三角に折って裏返す
次は、③(緑線部分)の通り四隅を三角形に折りましょう。先ほど折った青線部分の折り目まで折り返すイメージです。
また裏返します。これで折り目を付ける作業は終了。ここからは簡単!
【作業その2】全体を開き、箱型に組み立てる
今まで折ったところをいったん全部開きましょう。【作業その1】で付けた折り目を組み直して、箱型に作り込んでいく作業になります。
矢印で示したところの角を指でつまみ……
つまんだ角を右側に90度回し、内側の紙に沿わせて箱型を作ってください。
反対側も同じように折って、箱の短辺を作ります。左側も同様に。
最後に縁を外側に折り返し、形を整えましょう。これで完成です! 実際やってみると想像以上に簡単ですよね。
ここからは実際に「メスティン折り」を使用して、スイーツ作りとご飯炊きに挑戦してみました。果たしてその使い勝手は……?
実際に「メスティン折」を使ってみた!
トランギアのメスティンで「蒸しパン」を作る
トランギアのメスティンで蒸しパンを作ってみました。ソロキャンプのおやつに大好きな蒸しパンを食べたい! でも食べた後のこびりつきを考え、躊躇していたもの。「メスティン折り」を使えば、そんな困り事とさよならできるのでは……?
蒸しパンミックスに水と干しぶどうを入れて混ぜ、「メスティン折」を敷いた中にタネを流し入れました。
蒸気の上がった鍋で、蒸すこと約15分……
鍋底にすのこを入れ湯を沸かし、湯気が上がってきたらメスティンを入れ鍋にフタをして強火で15分蒸します。
出来上がり!面倒なこびりつきは一切なし
クッキングシートの端をつまんで持ち上げると、蒸しあがったパンごとスポッと抜けました。メスティンの方に汚れもこびりつきも皆無、後片付けはさっと洗い流すだけ。これはラクチン!
あの「ダイソーメスティン用」の型紙もある!
いっとき在庫切れになるほど人気を博した、ダイソーのメスティン。本家トランギアに比べてコンパクトサイズで、炊飯容量も1合炊きと、ソロキャンプにもうってつけな製品ですね。
そんなダイソー・メスティンにぴったりサイズの図面も公開されています。先ほどと違いクッキングシートは250×170mmにカットし、作り方はトランギアのものと全く同じ工程です。これを使って、今度は炊き込みご飯に挑戦!
ダイソーメスティンで「たこ飯」の自動炊飯
ダイソー用「メスティン折」を敷きつめます。米1合を研ぎ、たこ飯の出汁とともに水加減して入れ、30分ほど浸水。
ポケットストーブ+100均の固形燃料で炊飯開始。5分ほどで湯気が上がり、フタの隙間から吹きこぼれが。圧をかけるために重石を置き、そのまま約10分ほど炊飯。固形燃料の火が消えたらメスティンをひっくり返し、布に包んで約15分蒸らします。
ふっくら炊けて、内側の焦げ付きなし!
フタを開けると、たこと出汁のいい香りがふんわり! 炊き込みご飯は底の方が焦げ付きやすいものですが、全部「メスティン折」の紙が受け止めてくれました。
メスティンの外側に付いた吹きこぼれ跡をこすり取る必要はあるものの、内側はさっと洗うだけと非常に簡便でした。
これ便利すぎる!「ハーフメスティン折」も発見
普通サイズのメスティンが半分ずつ使える
トランギアのメスティン折り、ハーフサイズバージョンもありますよ。これを駆使すれば、メスティン1個で半分は炊飯、もう半分はカレールーの温め調理なんていう離れ業もできちゃいます。図面はこちら
クッキングシートのサイズは250×180mm。一番最初に▽印の注意書き部分、点線のところを谷折りにしておく手順が入るので注意してください。ここを短く折っておくと、箱型に組むときに引っかることなく折り進められます。後片付けの手間が省けて持ち運びも簡単、これは使わない手はないぞ!
各種「メスティン折」のやり方を覚えてしまえば、サクサク折ってメスティン調理のお供に! 材料は安価な市販のクッキングシート、保管に場所も取らず、まさにアウトドア調理にもってこい。
雨降りのテントの中で、キャンプに行けない日の手遊びに作りためて使ってみてはいかが?
「メスティン折」PDF掲載元はこちら
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