【4ナンバー】毎日の買い物からキャンプまで!タウンエースキャンピングカーの魅力を徹底リサーチ

アイキャッチ・本文画像撮影:筆者

毎日普通に使えるキャンピングカーがあった!

工場内では1台ごと担当者が付き、手作業で丁寧に作っている
トヨタ・タウンエース専門のキャンピングカービルダー、フロットモビール社。代表の高森裕士さんは「キャンピングカーをもっと身近なものにしたい」という思いから、最適なベース車として、トヨタ・タウンエースを選びました。

そうしてできあがったのが「シュピーレン」と名付けられたコンパクト・キャンピングカーです。

どれくらいコンパクト?

シュピーレンは全長4,065mm、全幅1,665mm。小型車としても小さめなサイズ。全高も2,000mm(換気扇装備)と、2m以下に収まっています。

高森さん
タウンエースって、長さと幅がトヨタ・アクアやホンダ・フィットとほぼ同じなんです。

スーパーとかの狭めの駐車場枠でもスペースぎりぎりってことはなく、高さも2m以下ですから、高さ制限のある駐車場でも入ります。自動洗車機だって使えるんですよ。

気になる室内は?

3名乗車仕様のシュピーレンにて、ベッドサイドのソファで寛ぐ高森さん
高森さん
おとな2人+ワンちゃんが寝れるベッドを確保しました。このように1人分のベッドとソファ&テーブルの展開も可能です。


毎日普通に使えるキャンピングカーってあるんですね! では、シュピーレンについてさらに詳しく話を聞いてみましょう。

なぜ、タウンエースがベース車に?

高森さん
独立してまずデモカーを作ろうとしたとき、ハイエースベースはすでにたくさんあったし「キャンピングカーをもっと身近なものにしたい」という思いに合わなかったんです。
ニッサンNV200も候補だったのですが、実車の室内を見て意外に狭いと思って。

高森さん
でも当時タウンエースは後輪駆動しかなく、それでもNV200は前輪駆動だから多少雪道にも強いし……。

悩んでたときにタウンエースに4WD車が追加されるという新聞記事を見て、これだっ!と思いタウンエースベースに決めました。


フロットモビール社があるのは長野県高山村。雪深い土地柄もあって4WDは外せない条件だと話す
高森さん
タウンエースの4WDって、実は意外と高性能でフルタイム4WDにセンターデフロック(※ディファレンシャルロック…内側と外側の駆動輪の回転差がなくなり、雪道などでスタックしても脱出しやすい)まで付いているんですよ。

これなら雪道や悪路でも安心して走れますから、スキー、スノボ、サーフィンなどにもピッタリです。


どちらかというと可愛い印象の車ですが、4WDがあるため実は頼もしい車のようです。さらに……

乗れば乗るほどわかるタウンエースの魅力!

運転席が前輪よりうしろ。乗り降りがしやすい!

タウンエースの運転席は乗用車と同様に前輪の後にあり、乗り降りも乗り心地も良好
高森さん
ハイエースは前輪の上に運転席があるけど、タウンエースの運転席は前輪より後ろなので、段差通過などの突き上げ感が少なくて、乗り心地がいいんです。運転席に乗るときも『よっこいしょ』ってよじ登らなくていいんですね。小柄な人でもスッと乗り込めますよ。

ハイエースよりホイールベースが長い!

タウンエースのホイールベースは2650mm。ハイエース標準ボディの2570mmより長い!
高森さん
それだけじゃないんです。タウンエースはハイエースの標準ボディよりホイールベースが長いから、直進安定性が高くて高速道路の運転も鼻歌まじりですよ。

使い勝手の決め手はバタフライシート

室内幅1,500mm、運転席から後の長さ2,050mmという、決して余裕があるわけではない居住空間を効率よく使えるのはバタフライシートと呼ばれるキャンピングカー専用シートに秘密がありそうです。
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高森さん
タウンエース標準の2列目シートが使いにくいのでキャンピングカー向け座席「バタフライシート」を標準装備にしています。

前向き、後ろ向き、フルフラットだけじゃなく、背もたれと座面を垂直に閉じれるので、使わないときは畳んでおけるんですよね。

バタフライシートを畳むことでサイドドアから室内への通路も広く確保できます。

ひとりがけシート仕様でも、ふたりがけ仕様でも、展開すれば大きなベッドに!

シュピーレンは、ドイツ語で「楽しもう!」「遊ぼう!」の意味

高森さん
話が戻りますが、デモカーを作るときに叶えたいと思ったお客様の声に、女性の方から「大きい車の運転は無理」という言葉がありました。故にキャンピングカーが却下されることもあると……。

女性でも気軽に運転できる車こそ、どなたでも楽しめる良い車になると思ったんです。

商用車(バン)がベースなので内装は質素だが、運転席からは乗用車と変わらぬ視界が広がります。

高森さん
シュピーレンはドイツ語で「楽しもう!」とか「遊ぼう!」という意味です。どなたにも楽しんでもらうには、運転はもちろん、居住も快適じゃないといけないですよね。

それで壁や天井の内側に断熱材を敷き詰めたり、中で安心して家電が使えるように保護回路付きの電源設備も標準装備にしています。

断熱材を敷き詰めることで室温の快適性だけでなく遮音性も向上。走行音も雨音も静かになります。

窓を少し開けるだけで網戸になるオプション装備。実際に車中泊を楽しんでいなければ作れない快適装備です。

ベッドの寝台板を畳めば、自転車も楽々積める収納スペースが現れます。

ベッドを広げたままでも寝台下にスキー、スノボ、サーフボードなどが入る空間が。オプションの薄型冷蔵庫も収められます。

4ナンバー登録のキャンピングカー

高森さん
キャンピングカー登録(8ナンバー)にするには、タウンエースベースだと、カスタムハイルーフやポップアップルーフなどを付けなくてはなりません。でもそうすると、立体駐車場に入れないとか、重量増になってしまいます。

毎日の通勤や買い物にも乗って頂きたいので車は少しでも軽く作りたい。なので、シュピーレンは4ナンバーのまま登録するように作っています。

新型タウンエースベースのデモカーも4ナンバー登録
高森さん
4ナンバー登録だと毎年車検になりますが、自動車税が安いので(3名乗り仕様で8,000円)結果的に小型乗用車と同じくらいの維持費になります。


写真のような後部座席が2名用仕様だと、自動車税は14,300円
キャンピングカーは装備品による重量増を少なくすることで、燃費や走行安定性が向上します。シュピーレンのような小型キャンピングカーにとって重量増を抑えることは、非常に大切なんですね。

2020年のマイナーチェンジで安全性も向上!

高森さん
2008年に発売開始されたタウンエースは、ダイハツがインドネシアの工場で作っている車です。だからといって品質が劣ることはありません。そして、2020年のマイナーチェンジからグランマックスという車名で、母港ダイハツでも販売されるようになりました。

昨年のマイナーチェンジ後ダイハツからも販売され、安全装備などが充実
高森さん
マイナーチェンジでスマートアシスト(衝突軽減ブレーキなど) 、アイドリングストップなども付いて、ますます乗用車に近づきました。個人的には電動格納ドアミラーが付いたのがうれしいです!


フロントウィンドウ越しにスマートアシスト用のカメラが見える新型タウンエースベースのシュピーレン! 安全性も向上し普段使いの車としても、さらに魅力的になりました。

毎日を楽しくする車こそ良い車

高森さん
「シュピーレンはタウンエースベースなので非力なのでは?」という人もいますが、上手に運転すれば必要十分な走りをしてくれて、いろいろな場面で役に立つ快適な車だと思います。

私たちはシュピーレンを『高級車』にするつもりありませんが『良い車』にしたいという思いで作っています


毎日を楽しくする車こそ良い車だと考えたとき、シュピーレン!が非常に良い車であることは間違いないようですね。

●フロットモビール「シュピーレン!」詳細はこちら

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