ママキャンパーの本音が聞きたい!
楽しいキャンプ、そのウラに隠された本音とは……? 気になるアウトドアの実状を掘り下げるべく、老舗アウトドア雑誌『BE‐PAL』とタッグを組んで、緊急座談会を開催! エッジのきいた5名のママキャンパーに、お話を伺いました。
ご参加いただいたのはこの方々
久保順子さん
アーミーナイフでおなじみ「ビクトリノックス社」で働く傍ら、3歳の男の子を育児中。愛車は軽の箱バン。愛用テントはスイスメーカーのウェンガー。
ご主人が元アドベンチャーレーサーという久保さんは、ご自身もアウトドアが大好き。休日はコテージなどで母子や友人と外遊びへ。
0歳からママとキャンプへ行っていたという息子さんは、ナイフの使い方をママに教えてもらったりと、着々とアウトドアマンに成長中!
ふじやすこさん
ご自身の体験記をCAMP HACKに多数寄稿。2歳・9歳の男の子のママでもあり、愛用テントはコールマン・ウェザーマスターのツールーム。愛車はフォルクスワーゲンのトゥーラン。長男の虫嫌いを克服するべく、キャンプをスタート。息子さんは今や虫もOKどころか、火熾しを買って出てくれるまでに成長!
齋藤真智子さん
外遊びが大好きな6歳の女の子と二匹のシュナウザー、ご両親との三世代キャンプへ。愛用テントはロゴス。愛車はセレナ。子供の頃から家族でキャンプへ行っていたという齋藤さん。必然的に娘さんも、キャンプ大好きに。
キャンプ歴は、断続的ながら3~4年。愛犬のリッキー&ミュウもお供!
松田幸知さん
超野生人のご主人と6歳の男の子・4歳・2歳の女の子を束ねながら、キャンプへGO。愛用テントはスノーピーク。愛車はデリカD:5。ご自身も幼少期にキャンプをしていたこともあり、大人になってからのテント泊にも抵抗無しという、タフな松田さん。
上の子の成長にともない、ここ2年は本格的なアウトドアを開始。「末っ子がもう少し大きくなったら、のんびり楽しみたい」のだそう。
田中幸子さん
ご主人と7歳の男の子と一年中外遊びへ出かけるほど、家族揃ってアウトドア大好き。愛用テントはビッグアグネス。愛車はジープ・ラングラー。外で着替えることも平気という田中さん。サーフィンや登山が好きで、ご主人との出会いも海!
ギアも代替わりしながら、キャンプ歴は10年のベテランママキャンパー。
この5名のママキャンパーに、キャンプにまつわる「ママならではの本音」をさっそく直撃!
ママキャンパーはアンテナフル回転!
子供の迷子問題と対策
CAMP HACK(以下C):まず、お子さんとキャンプへ行くとどんなことが大変ですか?
ふじ(以下、ふ):とにかく迷子が心配ですね。下の子がまだ1歳過ぎの時にPICA西湖へ行ったんですが、近くに水場があるから、ちょっと視界からいなくなると心配で。
松田(以下、松):キャンプ場って、死角がほんと多いですよね。混んでると特に、テントの陰に隠れて見えなくなっちゃう。
田中(以下、田):だから服とか靴は目立つ色を着せてます。
久保(以下、久):帽子もね! 私自身も、目立つ色を被ります。「母ここにあり!」ってわかるように。
田:うちの子は髪型も工夫してます。っていうか坊主(笑)。目立つんです。
齋藤(以下、齋):うちは女の子なんで、知らない人について行かないように、特に言い聞かせてます。
ふ:わからなくなったら、黙らないで声を出すのが大事!
松:ほんと、子供がテントで寝てくれるまでずっと気を張ってるかも。
田:だから一番の楽しみは、夜。子供が寝た後に飲むビールは、家よりおいしい!(笑)
荷造りと片付け
C:キャンプの荷物、多いですよね。荷造りは皆さんがされていますか?
ふ:はい。うちは男の子二人、結構やんちゃなんで基本着替えは多め。パンツだけで5枚!
松:だから帰ってからの洗濯も大変! 洗濯機5回まわしたりとか。
田:そう、土日で行ってもママのキャンプは月曜も終わらないっていう……。
久:次の日の天気、気になりますよね! 洗濯物が~って。
齋:思いっきり遊んでくれるから、手洗いしないと泥落ちないしね(笑)。
ママの工夫アレコレ
C:お子さんの危険回避策や工夫、他にはありますか?
松:遠くからでも子供が見つけられるように、ガーランドを飾ってます。あとロープでつまづかないように、ペグに風船巻きつけたり。
久:わかりやすいし、サイトも賑やかになっていいね!
齋:自分自身の紛失対策にもなりますけど、ストラップ付きの携帯ケースを使ってます。子供に危ないことがあったとっさの時に、手が使えるし。
ふ:私のお財布も、フック付いてます。ついでにミニナイフも(笑)。
田:あと、子供は靴の脱ぎ履きをめんどくさがるので、サンダルも必ず持って行きますね。
キャンプまわりの夫婦バランスはどう?
トラブルは「物の出し入れ」時に起こる!?
C:ところでみなさん、キャンプでご主人と衝突しませんか?一同:(ニヤリ)
久:この話、白熱しそうだね。
田:まず、積み込みってケンカしがちじゃないですか!?
松:積み方、男性ってあまり気にしませんよね。「なんでツルツルの素材の上に重いもの載せるの!?」とか。
ふ:そう。だから私は積み込みは自分でやります。前日から気合入れて!
齋:出す時の順番とか、効率考えて積みたいですよね。
ふ:あと、微妙な隙間を何であけるんだろう? ヘリノックスのチェア、ここにピッタリ収まるじゃん、みたいな。
松:荷物が乗り切らなくてケンカになったり、昔はありました。後部座席ギュウギュウなのに、運転席が一番広いじゃんと思ったり(笑)。
齋:それある!
夫の「理不尽」&「子供化」問題
松:テントをたたむ時、「YouTube観てお前がたため」って、旦那から携帯渡されたっていう友達もいたな。田:え~っ! その後、どうなったの?
松:とび蹴りのケンカになったらしいよ……。
ふ:家族を叱り付けてるお父さんとかも、たまに見かけますね。
齋:現地でのコミュニケーションも、地雷ポイントかも。
久:旦那が何も言わずにいきなり消えたことがあって。こっちは死んだかと思うから、行き先くらい言って行きなさいよって。
田:あ、うちのもそういうタイプ。
ふ:お父さんも、子供に返っちゃうのはキャンプの魅力でもありますけどね(笑)。
齋:あと、団欒の時間とか、なるべくペースは合わせて欲しいかも。グループキャンプならなおさらですね。
お金にまつわるアレコレ
いくらまでが許容範囲?
C:キャンプにかけられるお金、いくらくらいでしょうか? 一泊二日で。田:サイト料と飲食費あわせて、2万円には抑えたいかな。
松:1万5千円におさまれば上等! 半分意地ですよね。
齋:キャンプだし、普通の旅行よりお金かけてたまるかっていう。
ふ:あ、でも交通費は別ですね。ETCの請求で、まさかの額にビックリしたり(笑)。
ギアはどうやって買う?
C:みなさんのギア購入事情を教えてください!久:アマゾンや楽天で買うことが多いですね。
ふ:店舗でも見ますけど、やっぱりその場でネットをチェック!
齋:そう。ポイント大事!
田:うちはオークションも利用してます。メルカリとかヤフオクとか。旦那が新しいギアが欲しい時は、手持ちの物を売って資金調達してるみたい。
松:自分のを売ってから買うなら、ケンカにならないね(笑)。
その他細かい事情は?
トイレ事情
松:行きの車で渋滞して、トイレ行けなくて。6歳の長男に、仕方ないから妹のオムツはかせてさせたり。なぜか喜んでましたけど(笑)。
ふ:やっぱり移動時間は、片道二時間以内がベストですね。
田:キャンプ場のトイレは和式しかないところも結構あって、息子もはじめ抵抗がありましたね。もう慣れましたけど。
齋:うちは、いまだに和式は無理みたい……。
久:予約の段階で、トイレについて確認するのも大事ですね。
料理事情
齋:食事は焼きもの! それが一番、誰も動かなくて済む(笑)。
久:うちは焼きながら、ダッチオーブンでスープを仕込みます。朝ごはん用に。
ふ:あと子供って、串で食べるのが好きですよね。
松:確かに! それでうちは前にお団子を作って行ったら、大好評!
齋:子供に手がかかる分、現地での料理は最小限にしますね。
田:それに、家と同じくらい動かなきゃいけないキャンプなら行きたくないのが奥さんの本音。
松:手抜きでも、いつも食べられないものを口にできるのは子供も嬉しいみたい。カップラーメンとかね。
ふ:私はわりと料理に凝るんですが、やっぱり下ごしらえはしっかりやって行きますね!
結構大変……それでもキャンプは楽しいと思えるのはなぜ?
キャンプでしか見られない子供の顔がある
C:聞いているとママさん達、結構大変そうなんですが。それでもキャンプが好きな理由は?
松:やっぱりキャンプでしか見られない子供のキラキラした顔が見たい!
ふ:始めた頃は虫大嫌いだった息子が、カブトムシ捕まえてきたり。逞しくなりました。
久:キャンプって不便を楽しむものだから、その中で段取りを掴んだり、先を読む力が育つ気がしますね。
齋:うちは、外だとすごく手伝ってくれるんです。大人も何かしらにかかりっきりだから、自分もやろうって思うみたい。
久:ヘッドライトとかナイフとか、自分専用のアイテムを与えるのも、子供のスイッチが入りますよ。
大変さを上回る楽しさがある
松:家族が楽しめるように工夫して、自分も楽しむ余裕を持ちたいですね。田:ママがキャンプに行くかどうかは、大変さを上回る楽しみを見つけられるかどうか、かな。
齋:安全に終えて子供寝かせて、おいしいお酒を飲むとかね。
久:何より、自分自身がアウトドアが好きだから、楽しみたい。
ふ:キッチリ計画するより“なんとかなるさ”で乗り切れる人のほうが、キャンプに向いているかも?
ココ大事!家族穏やかにキャンプを楽しむコツ
事を荒立てない
C:キャンプを成功させるための夫婦間コミュニケーションのコツって、何でしょう?松:私は、現地で揉めないように完璧に準備します!
ふ:角が立つことを口にしない、かな。主人が自分主体でやりたい気持ちもわかるから。
齋:男性って仕切りたがりやだよね。プライドを理解するのが、大事なのかな?
久:回を重ねて、地雷ポイントを心得ることでしょうね(笑)。
子育て世代こそキャンプへ!
本音炸裂の座談会は、興奮冷めやらぬまま終了。最後に印象的なやりとりが。
ふ:長男は、キャンプから帰ると星の見え方が違うって言います。
松:うちの長女も、この間のキャンプでカエルの鳴き声を始めて聞いてびっくりしてました。
田:これからは子供が忙しくなるから、一緒にキャンプに行けるのは今しかない!
松:思い出作らなきゃね(笑)。密かに、ママと子供だけのキャンプにも挑戦してみたい!
久:コテージ泊も、立派なキャンプですよ~!
齋:いろいろなカタチで、子育て世代こそもっと気軽にキャンプを楽しむべきですよね。
ママキャンパーをテーマに、CAMP HACK×BE-PALで連携スタート!
今回の座談会であがったあれこれをテーマに、今回共同で行ったBE-PALと連携連載がスタート。ママキャンパー目線の記事を定期的に発信していきます! 乞うご期待ください!
Mom Camper Is Very Tough
ママキャンパー恐るべし!