車中泊の前提。「休憩所」であって「宿泊所」ではない
出典:ORM車中泊の場所としてよく利用されているのはSAと道の駅ですが、どちらも税金によって設置されている国土交通省管轄の公的施設です。同省の見解では両施設共に、あくまでもドライバーのための「休憩所」であって「宿泊所」ではありません。そのことを認識しておきましょう!
したがって、厳密にいえばこれら施設の駐車場での車中泊という行為自体は違法とはいえないまでも「法的にグレーな行為」とみなされます。
公的には深夜に駐車している車のドライバーは「車中泊ではなくあくまでも仮眠中」であると好意的に解釈されており、取締りの対象にはなっていないだけなのです。すなわち、車中泊をする場合は一般の利用者を優先させるという配慮が必要です。
車中泊におけるマナーについて
電車やバスなどの公共の交通機関を利用するときと同じように車中泊にもマナーが存在します。知らないでは済まされない、周りに迷惑をかけないためのマナーについて紹介します。エンジンのかけっ放しはNG
高速SAや道の駅などは、夜になると車中泊をする車が何台も停車しています。なので当然、車中泊として利用する際は他人の迷惑にならないように配慮しなければなりません。特に注意が必要なのは蒸し暑い夏場。冷房のためエンジンをかけっ放しにする方が多くいますが、これは周りの車や近隣住民への騒音公害となり環境にも有害です。猛暑の季節は窓を開けて自然の風で調整するか、車中泊を避けるようにしましょう。
事前調査が不可欠
駐車場が広くてスペースが十分に確保できる場所なら車中泊は問題ないのですが、高速SAや道の駅などは24時間利用可能が多い場所でもあります。つまり、車が頻繁に出入りすることも考慮せねばなりません。駐車スペースが狭い場合、連休中ともなると深夜でも満杯になることさえあるのです! このような駐車場での車中泊はスペースを一定時間独占する迷惑行為となりかねませんよね。
車中泊を予定する場所に関しては、駐車場の利用状況を事前によく調べておき、深夜の利用者が少ない場所と利用時期とを勘案して計画を立てておく必要があります。
車中泊に人気の場所「SA」と「道の駅」について
車中泊でよく使われる、人気の場所「SA」と「道の駅」の魅力をご紹介します。高速SA
高速道路のSA(サービスエリア)のよいところは「安全性が高い」点と、売店や食堂・自販機などがそろっていて利便性が高い点が挙げられます。最近は、テーマパーク並の娯楽設備が整った豪華なSAもありますよね。深夜ともなると長距離トラックの運転手が車中で仮眠をとっている光景をよく見かけると思います。高速料金はかかりますが行程にうまく組み込めば、コストが抑えられてトイレやちょっとした買い物にも困らない快適な休憩場所となります。
道の駅
出典:すず観光ナビネット一般道路のSAに相当する施設が「道の駅」です。急増する長距離ドライブ旅行者の休憩所として1990年代に設置されはじめ、2015年の時点で全国に1,000箇所以上も登録されています。
地域によっては、地元の名産品即売を行うなどの工夫を凝らしており、遠方からわざわざ遠回りして立ち寄るドライバーも少なくありません。
駐車スペースは24時間利用可能な所も多いようですが、中には利用時間を規定している箇所もあるので事前に調べておく必要があります。
まとめ
今後、公的施設の駐車場を利用する場合には最低限のマナーを守らないドライバーが増えると、SAや道の駅での車中泊自体が禁止される可能性もあります。マナーを遵守した車中泊によって、快適なドライブを楽しみましょう!
車中泊ブームに火をつけた「道の駅」が次々と宿泊禁止に キャンプ場と勘違いする利用者増加? Yahoo!ニュース(2018/8/20追記)
残念ながら上に書いたことが現実になってしまいました。マナーの悪い車中泊が増えてしまったことにより「宿泊禁止」を掲げる道の駅が続々と増えています。
今後より一層に車中泊マナーの重要性が必要になってきます。自分が休憩する場所は禁止場所ではないか事前にチェックしておくことや、長居しすぎて他の利用者に迷惑をかけていないかなど、周りをよく見て車中泊を楽しみましょう。
Have A Humility Mind?
謙虚な心で行きましょう