※撮影は筆者の自宅で、1人で行っています。
オラオラSがアツい!
NORAsの代表・06kasiaさんはInstagramでおなじみのアウトドアマン。キャンプや登山をこよなく愛し、自身が使いたいモノ、あると便利なモノを世に送り出しています。上に貼った06kasiaさんのポストに、何やらかっこいいミニテーブルが写り込んでいますね。そう、これが今回ピックアップする「オラオラs」です。
オラオラsは、再販してはあっという間に完売してしまう人気モノ。一台二役なんてもんじゃないと、敏感なキャンパーの間で話題沸騰中! 有能さ以前に、まずビジュアルが秀逸ですよね。
というわけで現物を入手しました。じっくり観察し、実際に使ってみましょう。はたしてその実力は……!?
組み立ててみた
お洒落なスタッフバッグから取り出しました。脚のパーツが外れた状態でスタックされています。さっそく組み立ててみましょう。
組み立ては脚をはめ込むだけ
組み立てると言っても、脚を天板にはめ込むだけ。一目瞭然の組立方法で、迷いようがありません。
数秒で組み立てが完了しました。それぞれの辺の比率がいいのか、とても可愛らしく、美しく感じられます。
おや、後方にアルコールストーブとSOTOの名作バーナーが写り込んでいますね。お察しの通り、オラオラsはこれらの熱源を使いやすいように、工夫が施されているんです。その様子は後ほど!
全体をくまなくチェック!
それではオラオラsのディテールをチェックしていきましょう。まずは天板から。
素材はホワイトオークの柾目(まさめ)が採用されています。柾目とは、ストライプの木目が出るように切断された木材。おかげで品のある美しい天板に仕上がっています。サイズは長辺が299mm、短辺が144mm。
真横から。金属や樹脂素材がまったく使用されていない、オール木製の気品が感じられますね。高さは76mm、天板の厚さは10mmです。
真横から、その2。脚の下部はアーチを描いており、なんとも可愛らしい佇まい。なお当記事内では、光の加減により色味の写り方がさまざまです。この写真が実物にいちばん近いので、参考にしてください。
サイズは「○○mm」とか言われてもいまいちピンとこないもの。そこで一目瞭然でサイズ感がわかる写真を掲載しておきます。ペグはエリッゼステークの28cm、天板に載っているのはトランギアのメスティン(通常サイズ)です。
脚の固定パーツは調整可能
脚を固定しているのは、T字型の挿し込みパーツです。もし脚が緩ければ、これをハンマーなどで軽く叩いて、より深く挿し込めばOK。逆にキツければ、天板の内側から押し出すことで調整できます。
金属製の場合は手出しのしにくい接合部ですが、オール木製ゆえメンテナンスは自分で行えます。
一台何役?
それではオラオラsが、どのように活躍するのか見ていきましょう。ビジュアルがいいだけでなく、汎用性の塊って感じの仕様をご紹介していきます。オラオラsを目の前にすると、まっさきに飛び込んでくるのがこちらの穴。四方にスリットが走っていますね。この穴こそが、オラオラsの実用性を支えています。
アルストがぴったりフィット!
アルコールストーブが、気持ちよくピッタリとはまります。アルストでお湯を沸かしながら、コーヒーを入れるためのカップを天板に待機させる……そんな小洒落た使い方ができてしまうんです。
しかしもちろん、ゴトクは用意する必要があります。エバニューの十字型ゴトクあたりがビジュアル的にはスマートですかね。筆者はアルストでは十字型ではないゴトクを使っており、それはオラオラsの構造と共存できなかったので、写真のハイマウント製を使うことにしました。
ST-310に見事に対応!
天板の裏、穴とは逆サイドの脚の接合部には、半円にくり抜かれた加工が。CB缶にフィットする形状となっています。つまり……
そう、SOTOの「レギュレーターストーブ ST-310」が、見事にはまりました! 穴周辺のスリットは、ST-310のゴトクに対応するためのものだったんですね。思わず「天才かよ……」とつぶやきました。
ST-310をはめ込むと、脚が浮いた状態に。脚を長くするとゴトクに干渉しそうですから、これは致し方のない仕様でしょう。ST-310を使う場合は、脚を外して天板だけでOKです。
なるほど、ST-310と合体したときは、脚を外した方が画になりますね。もともとはこうした製品をイメージしたところから、オラオラsはスタートしたのではないかと思いました。
ちなみにアルコールストーブをはめ込む場合も、脚を外して大丈夫です。それでもアルストが地面にギリギリ触れない構造になっています。
脚を外さずに調理に使うと……?
ちなみに脚を外さずにST-310を使うとどうなるのか? まあ脚が浮いてるぐらいなら大丈夫そうですよね……と思いきや、盲点がありました。
火力調整のツマミを回転させるときに、脚パーツに干渉してしまうんです。ツマミの角度を垂直近くにしたい場合に、困る結果となりました。ST-310を使うときは、素直に脚を外すことにします。
まな板にもドリップスタンドにも!
アルストとST-310を外しても、まだまだ活躍します。天板は木製ですから、まな板にして食材をカットすることも可能。どうしても小さな切り傷が入ってしまいますが、それを味と捉えられるキャンパーなら問題ないでしょう。
また穴にコーヒードリッパーをはめ込み、オラオラsをドリップスタンドとして使うという活用方法もあるようです。
実際に使ってみた
実際に使ってみました。思った通り、お湯を沸かしてコーヒーやお茶を淹れるのに、最適なサイズ感でした。そしてケトルとカップの高さに差がないので、動作がコンパクトかつスムーズに。
これは便利ですし、なんと言ってもお洒落です。仮にこれがカップ麺になっても、謎の見栄えの良さを演出するのではないでしょうか。
保温しながら食べる鍋的な食事でも、小洒落た食卓になると思われます。ラージメスティンで釜揚げうどんをやってみましょう。
使い心地は上々です。コーヒーを淹れたときと同様、鍋と同じ高さに食器を置くことができるので、自宅でカセットガスを使うよりも快適でした。
脚を外しているので天板がロールする可能性はありますが、わざと力を加えない限り傾くことはありませんでしたし、傾く角度もST-310のゴトクが許す範囲ですから、気になるレベルではありません。
クッカーの大きさに注意!
釜揚げうどんを終えると、若干の焦げが……! ラージメスティンのように底面積の大きなクッカーで長時間の加熱を行うと、輻射熱でダメージが残るようです。
これを見た瞬間、「お、かっこよくなった」と思ってしまいましたが、あまりに焦げると強度に問題が出てくるので、要注意。大きなクッカーはあくまでも自己責任で、できれば使わない方が賢明でしょう。
気になった点は?
アルコールストーブのゴトク問題
アルコールストーブを使用する際のゴトク問題が、頭から離れません。十字形のゴトクはフタによる火力調整ができないし、かといって前出した筆者のゴトクは、オラオラsで使うにはスマートさに欠けます。
いっそ何かを利用して、ゴトクを自作できないものかと考えています。もしくはアルストの役割を湯沸かしに特化させ、十字型ゴトクを購入するか……。
気になった点というか、個人的に気にしている点となりましたが、ともかくアルコールストーブのゴトク問題が解決していません。
ST-310使用時の脚問題
もし脚パーツを装着したままST-310を使うことができたら、よりスマートなアイテムだったことでしょう。しかし脚パーツを長くすればゴトクに干渉するし、干渉しないよう天板そのものを大きくするのは、現状の形状バランスを崩してしまう危険があり、難しい問題です。
いっそ自己責任で、ゴトクをうまく避けるような脚パーツの自作に挑戦してもよさそうですね。そういった工夫も、オラオラsの楽しみ方のような気がします。
オラオラsはどこで買える?
一台二役どころか、当記事内だけでもざっと4パターンほどの役割をこなせるオラオラs。便利かつお洒落で、所有欲をグイグイ刺激してくるアイテムです。
購入を希望する場合はInstagramで06kasiaさんにDMを送るか、もしくはプロフィール欄にあるメールアドレスでコンタクトを。先行販売が行われたショップ「mountain mountain factory」の入荷情報をチェックするのも有効な手段ですね。価格は14,080円(税込み)です。
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