今回アイテムを紹介してくれる、「UPI OUTDOOR鎌倉」の照沼栄里さん
先輩キャンパーに愛用のキャンプアイテムを教えてもらう当連載も第4回目。ゲストは、鎌倉市にある「UPI OUTDOOR鎌倉」でストアマネージャーを務める照沼栄里(てるぬまえり)さん。アウトドアが日常の中にある、北米や北欧のスカンジナビア地域のアウトドアカルチャーを発信することをテーマにしており、キャンプのみならず、いざというときにも役立つ選りすぐりのアイテムがずらり。
20歳からはじめたという照沼さんのキャンプ歴は、今年で9年。当初はたびたびキャンプインフェスに足を運び、「あれもあると便利なんだ!」と、見よう見まねでギアを買い揃えていったそう。
経験を重ねていくうちに、演出された空間から、ありのままの自然を楽しむキャンプスタイルへと変化していったんだとか。
今では理想のキャンプ地を求めて、飛行機で北海道や海外に行くなど行動範囲が広がってきました。身軽に移動できる小型のキャリーバッグと、35Lのバックパックがキャンプの定番スタイルです。
なるべく持ち運べるギアで、シンプルな作りのものを選んでいます。それに、まだマイカーを持っていないので、必要であれば現地でレンタカーを借りるか、友人のクルマに相乗りしていますね。
そんなフットワークの軽い照沼さんが、“キャンプに最低限必要”として選んだ愛用アイテムとは? 荷物を軽くコンパクトにしたい人、マイカーを持っていないキャンパーさんは特に必見です!
①収納するとA4サイズ!極薄の焚き火台
ピコグリル「ピコグリル398」
口コミで知ったという「ピコグリル」。基本的にマイカーで移動しないスタイルの照沼さんにとって、かさ張らない焚き火台は救世主です。収納するとA4サイズほどの薄型になるので、バックパックにも難なく収まります。設営も、片付けも、とにかく楽ちん。よく燃えるし、文句なしの焚き火台です!
わたしの場合は、付属のゴトクは使わず丸網を乗せてお肉を焼いたり、コッヘルを乗せて調理したりしています。使うクッカーもソロサイズなので、焼きものと煮込みを同時進行することもありますね。
比較的ロースタイルな構造も、お気に入りポイントとのこと。
キャンプをしていると足元が冷えるんですが、低めの焚き火台なら温まりやすい。もちろん、地面に配慮が必要な状況もあるので、植生がある場所ではアルミシートを敷いて使ってます。
②もはや500mlペットボトル並。身軽に持ち歩けるチェア
ヘリノックス「チェアワンミニ」
ヘリノックスチェアのなかで一番コンパクトな「チェアワンミニ」。バックパックとキャリーバックに収まる道具選びを心掛けている照沼さんにとっては、まさにベストな選択だったそう。座面が小さいので、座り心地はどうかな? と思ったけれど、実際座ってみると違和感はなく、ミニサイズでも十分でした。それに、ピコグリルで焚き火をするときにも、暖を受けるのにちょうどいい高さ。相性バッチリなんです!
折りたたむと500mlペットボトルほどのコンパクトサイズに。持ち運びがしやすいため、あちこち移動しながら楽しむ野外フェスや、のんびりハイキングのときにも持って行くそう。
ちなみに、付属のスタッフサックはかさばるのが気になり、あえてグラナイトギアの収納袋にイン。扱いやすく、さらに軽量化しています。
●重量:450g
●座面高:23cm
●耐荷重:90kg
③夜は“炎のゆらめき”と星明かりを楽しみたい
ハイマウント「フォレストヒル キャンドルランタン」& スタガー「アンティーク ミニオイルランプ」
アウトドアメーカーのものにこだわらず、アンティークショップや蚤の市で見つけたアイテムも取り入れて楽しんでいる照沼さん。なかでも明かりにはこだわりが。大きなテーブルを使わないので、広範囲を照らしたいということがありません。また、焚き火があるので、大きなランタンがなくても事足ります。最低限の明かりで、星も楽しむようなキャンプが好きなんです。
スタガーの「アンティーク ミニオイルランプ」は、ヴィンテージランタンを扱う二子玉川の「ビブラント」で購入。家ではインテリアとして、また、台風で停電してしまった際にも役立ったそう。
どちらもワレモノですが、クッション材入りのポーチを活用することでその弱点をカバーしています。
ハイマウント「フォレストヒル キャンドルランタン」は、紐をプラスしてタープポールに吊るして使うことも。小さな明かりですが、ゆらゆらと揺れる様を眺めながらまったり過ごすのも、癒しのひとときですね。
④キャンプスタイルを変えてくれたナイフ
モーラナイフ「エルドリス」
モーラナイフと出会ったことで、照沼さんは大幅にアウトドアスキルがレベルアップしたそう。これまでナイフをフィールドで使用する機会はほぼなかったけれど、「エルドリス」と出会ったことがきっかけで、活用方法を習得しようと思ったんです。手に取りやすい価格帯と可愛らしいフォルム、さらには刃渡りが短いので木工も楽しめます。
お箸やククサを作ったり、キャンプのときの楽しみの幅がいっきに広がりましたね。
食材のカットはもちろん、ナイフで行う薪割り、通称“バトニング”から、着火剤を使わずに簡単着火させる“フェザースティック”作りまで、これ1本でお手の物。ファイヤースターターを併用すれば、ライター要らずで火起こしまで完結させる万能選手です。
とにかく汎用性が高くて、キャンプ中は出番が多いので、いつでも使えるように専用のストラップをつけて首から下げてます。モーラナイフは種類が豊富ですが、「エルドリス」は最初の1本としてもおすすめです。
●全長:約143mm
●刃厚:約2.0mm
●重量:約80g
●生産国:スウェーデン
●付属品:プラスチックシース ※ファイヤースターター、パラコード、セカンダリーロッキングは付属しておりません
⑤ちょうどいいサイズ感の軽量タープ
ノルディスク「ヴォス9 SI」
軽くてコンパクトにできるタープを探していて、こちらを購入しました。大きすぎず、小さすぎず、持っているソロテントを覆うことができる、ちょうどいいサイズ感も気に入っています。モスグリーン色の落ち着いたカラーリングも好み!
ノルディスクといえば、生成りのコットンモデルが定番ですが、持ち運びに長けた軽量なナイロン素材モデルも展開されています。
暑い日はテントのフライシートを外して、タープで日よけをしながら、風通しをよくして涼しく過ごします。肌寒いときは、片方のポールを抜いてウイング型にして、防風性を高く。アレンジが効くので重宝しています。
水辺、山のなか、北海道の広大な大地、海外など、環境の異なる場所でキャンプを楽しむ照沼さんにとって、オールマイティーに使えるというのは重要なポイント。
スマホと並べても、このサイズ感。かなりコンパクトに収納できます。重量は約600gで、500mlペットボトルほどの重さ。まさにフットワークを軽くしてくれる万能タープです。
●重量:600g
●素材:リプストップ・ナイロン ダブル・サイド・ジリコン3 レイヤー
ただのアウトドアショップじゃあありません
照沼さんが勤める「UPI OUTDOOR鎌倉」では、モーラナイフでの薪割りから着火、焚き火の起こし方までを体験できるイベントや木工ナイフを活用したグリーンウッドワークなど、ナイフを使って楽しめるワークショップを随時開催中とのこと。北米や北欧のアウトドア文化を様々な角度から紹介するイベントもあり、日本とはひと味違った本場のアウトドアシーンを知ることができます。
スウェーデンの伝統的なナイフとして名高い「モーラナイフ」は、国内で輸入されているモデルをフルラインナップ! しかも、ワークショップに参加するとすべてのモデルを直接握ったり、使用感を試すことができるそう。これ、めったにないチャンスですよね。
アウトドアや木工に興味がある人、ブッシュクラフトの世界を覗いてみたい、新しいアウトドアスタイルを知りたい人は、ぜひ足を運んでみてください。贈り物を探している人にも、ぴったりのお店です。
UPI OUTDOOR鎌倉
神奈川県鎌倉市御成町13-36 御成町テラス1階(JR鎌倉駅西口 徒歩2分)
営業時間: 11:00-19:00(月・火・木・金)、10:00-18:00(土・日・祝)※水曜定休
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