あなたの家の「タンスの肥やし」も復活!?アウトドアジャケット着回しテク〜女性編〜

記事中・アイキャッチ画像撮影:三浦 隆太
※記事中の価格表記は全て税抜きです

タンスの中に眠っている服を掘り起こせ!

アウトドア用にと手に入れたは良いけど、キャンプやハイキング以外では、なかなか出番の少ないアウトドアジャケット。特に女性なら普段のコーディネイトとは明らかにスタイルが違っており、タンスの肥やしになっているという人も少なくないのでは?


そんな悲しい運命となってしまったアウトドアジャケットをもっと活躍させようというこの企画。着回しテクをプロに指南してもらいました。

指南してもらうのはこの人!スタイリスト 金田太郎さん

ファッション誌を中心に雑誌、広告、アーティストなどのスタイリングを手掛け、幅広いジャンルで活躍する。ここ数年、友人たちの影響から、キャンプやアウトドア遊びにハマりつつあるという。
男性編に続き、スタイリスト金田さんがアウトドア、タウンコーデを伝授してくれます。


悩める子羊:会社員 林さん

趣味はハイキングや山登りなど。数年前、仕事への疲れから自然に癒されたいと山登りへと行ったのをきっかけにどっぷりとアウトドアの世界へとはまってしまった登山女子。
頭を悩ましているのは、アウトドア関連会社に勤務している林さん(26歳)。生粋の登山好きな彼女のタンスの肥やしは、着回しの難しい鮮やかなグリーンのジャケット。どのような着こなしで復活を遂げるのでしょうか……!

スタイリストが事情聴取

それでは、早速林さんのタンスの肥やしをじっくり見せてもらいましょう!

肥やしは、MILLETのジャケット



林さん
1年半ほど前に主人からお下がりでもらったMILLETのジャケットです。彼は新しいアウドドアジャケットを買ったらしく、タンスの肥やしとなる前に私のもとに来たんですが……。



スタイリスト金田
発色の良いキレイなグリーンですね!



林さん
そうなんですよ。主人がこのジャケットを購入したのも4〜5年ほど前らしく、そこまではハードに着用していたわけではないようで状態も良好です。

もらった手前、一度は着たものの肥やし状態になってしまいました……。

せっかく譲り受けたのに、なぜタンスの肥やしに?


林さん
正直なところ、この明るいグリーンはアウトドアでは良いんですが、普段、街で着用となると派手過ぎるかなって。あとはやはりメンズサイズなので、ちょっと大きめ。やはり山でしか使い道はないんですかね。


スタイリスト金田
いえいえ、そんなことはありません! サイズも色もカバーするような着こなしなら街でも充分に活躍してくれるはずですよ。

ズバリ!着こなしのテク教えます

タンスの肥やしになった理由が判明したところで、早速アウトドアとタウンでのコーディネイトをテーマ別にスタイリングもらいました。的確なアドバイスも参考にしてみては?

アウトドアスタイル

ハット¥8,800/ノイク(にしのや TEL03-6434-0983)、フリースジャケット¥19,000、パンツ14,000/ともにホグロフス(アシックスジャパン株式会社 ホグロフス事業部 TEL03-6369-8885)、ブーツ¥16,000/ソレル(コロンビアスポーツウェアジャパン TEL0120-193-803)
ジャケットをメインカラーに、さりげなく同系色でグラデーションを作れば統一感のある着こなしに。


スタイリスト金田
発色の良いキレイなグリーンを活かしながらも、グリーン系統のカラーでグラデーションを作ることで統一感のあるスタイルに仕上げました。


スタイリスト金田
アースカラーのハットはブリムの裏側にグリーンが使われているので、ニュアンスをつけて見せてあげると、よりグリーンの統一感が強く表現されると思いますよ。


スタイリスト金田
ベージュやグレーなど、メインとなるカラーを邪魔しない中間色をハットやブーツといった小物を巧みに使うことで、グリーンのグラデーションが強調されるんです。

素材もコットンやフリースなどでナイロンとは異なる素材で変化を持たせてあげれば、なお良いでしょう!



林さん
同系色のグリーンでまとめるとはいえ、素材やカラーのアクセントってとても大切なんですね。

タウンスタイル

デニムジャケット¥24,000+税、タートルネックスウェット¥11,500+税、パンツ¥17,500+税/すべてオムニゴッド(オムニゴッド代官山 TEL03-5457-3625)、ソックス¥2,000+税/ティグル ブロカンテ(ティグル ブロカンテ TEL092-761-7666)、シューズ¥12,000+税/リプロダクション オブ ファウンド(アイ ファウンド TEL0800-700-6159)
高機能なアウトドアジャケットとはいえ、普通のコートと同じ要領でいつものスタイルに加えてみても案外収まるものです。


スタイリスト金田
悩みのひとつでもあった大きめサイズは、インナーのボリュームやボトムスのシルエットでカバーしましょう。

今回はタートルネックのスウェットにデニムジャケットを着用しましたが、寒い時はざっくりと編まれたローゲージのニットなどともコーディネイトできます。



スタイリスト金田
ジャケットのフロントファスナーは、ブルーのテープがアクセントとなっていたので、インナーにデニムジャケットをコーディネイトしました。



スタイリスト金田
ボトムスのシルエット選びにも注意! ジャケットに合わせてボトムスもゆったりしたものをチョイス。

さらに、デニムオンデニムだと男性っぽくなりがちなので、インナーやジャケットのカラーを活用してポップに仕上げることで女性っぽく仕上げました。


林さん
デニムオンデニムはファッション上級者のイメージがありましたが、カジュアルな着こなしができて嬉しいです!

インナーにボリュームがあってもメンズサイズなのでゆったり着ることができますね。グリーン、ブルー、イエローのカラフルさも可愛い!


タンスの肥やしからワードローブの常連へ


山でしか活躍の場がなかったという林さんのシェルジャケット。インナーやボトムスのシルエットのバランスで、肥やしになった理由も見事に解決したことでしょう。

ただビッグシルエットがいまのトレンドでもあるため、やや大きい程度であれば、さほど問題ではないかもしれません。また同系色によるコーディネイトによって、統一感のあるスタイリングを表現すれば、派手なカラーも克服できるはずです。

アウトドアジャケットをタンスの肥やしにしておくには勿体無い! 毎日着用したくなる一軍選手へとなってくれますように。

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