お米を美味しく炊き上げるコツが知りたいっ!
米炊き用のキャンプ用品といえば、定番のメスティンやライスクッカー、古くは飯ごうまで様々。みなさんは何を使ってお米を炊いていますか? お米を美味しく仕上げるコツは、それぞれのギアの特徴を知ること。特にどんな素材で作られているかは重要なポイントです。
そこで今回は素材違いのアイテムを4つ使って、お米を炊き比べてみました!
炊き比べを実践するのは「五つ星お米マイスター」
日々お米と向き合い小さな味の違いまで見逃さない、江戸時代から続く米の老舗「八代目儀兵衛」のマツバラさんに炊き比べを依頼! プライベートでも月に2回以上はキャンプに行くというヘビーキャンパーのマツバラさん。
もともとの企画では「3つの素材違いクッカーで炊き比べ」をお願いしていましたが、気がつけば自腹購入でギアを追加するほどの意欲です。
米炊きギアの選手紹介!
まずは、炊き比べをする4つのアイテムについてご紹介します。
言わずと知れた王道「メスティン」(素材:アルミ)
ソロキャンプや登山にちょうど良い大きさで、四角い形が特徴のトランギア「メスティン」。飯ごうのみならず、蒸し・煮こみ・燻製と活用の幅が広いことで多くのキャンパーに愛されています。
インスタグラムで話題沸騰「OKAMADON」with ベルモント「チタンシェラカップ」(素材:チタン)
深底シェラカップでの炊飯を可能にしたアイディア商品「OKAMADON(おかまどん)」。今回は素材違いということで、チタン製のシェラカップと合わせて“ニコイチ”での参加です。
なんでも美味しく仕上げる魔法の鍋「ダッチオーブン」(素材:鉄)
煮込み料理はもちろん、ローストビーフからピザや燻製まで、どんな料理もできる万能鍋。今回は数あるダッチオーブンの中でも、コスパに優れたニトリアイテムをセレクト。炊飯の実力はいかに!?
料理のプロも愛用。本格派の銅鍋「コッパーオークポット」(素材:銅)
マツバラさんからの提案で急きょ参戦。銅製の色合いがかっこいいファイアーサイドの「コッパーオークポット」! アルミよりも熱伝導の高い銅素材。期待が高まります。
いざ炊き比べ!まずは「メスティン」選手
それでは、メスティンから炊き上げていきましょう!最適な炊飯方法と火加減のコツ
1. 水に浸したお米1合と水をメスティンに入れる
2. 蓋を開けた状態にして、弱火~中火で沸騰まで優しくかき混ぜる
3. 水気がなくなり、とろみが出ておかゆ状になったところで蓋をする
4. 極弱火で25分火にかける
5. シャリ切りを行った後に蓋を少しずらし空け、5分間は余分な水分を飛ばして完成
最後に余分な水分を飛ばすのが美味しく仕上げるコツということですが、火加減について気をつけるポイントは何でしょうか?
おこげを楽しむのがメスティン炊飯の醍醐味!
メスティンで炊き上げるお米の食べ方についておすすめを聞いたところ「おこげ」ということ。その理由は?
長年愛される秘訣はなんといってもその手軽さ。お米の美味しさを存分に引き出せる「メスティン」は炊飯の入門用としておすすめです。
続いては「OKAMADON」with ベルモント「チタンシェラカップ」選手
続いては「OKAMADON」と「チタンシェラカップ」のペア。「最初から最後まで弱火で炊飯する」というのがメーカー推奨の方法ですが、どうやらお米マイスター的には違う方法での炊飯がおすすめということ……!最適な炊飯方法と火加減のコツ
1. 水に浸したお米1合と水をシェラカップに入れる
2. 蓋を開けた状態で強火で優しくかき混ぜる
3. 沸騰直前でOKAMADONを被せる
4. 極弱火で12分程度加熱し火を止める
5. その後、タオルなどで蓋をしたまま包み、余熱で10分蒸らして完成
なんと、チタンが焦げ付かないように、最初はあえて強火で調理するのがポイントということ! 一気に加熱し、なるべく余熱で調理することがチタンの攻略法なんだとか。
さらに美味しく炊き上げるのは写真2枚目のバーナーパッドが重要。その理由は何でしょうか?
シェラカップの丼ぶりにするのがおすすめ!
炊き上がりについて聞いたところ「しっかりとした食感」というコメント。さて、おすすめの食べ方は?
チタン製のシェラカップで美味しく炊くにはコツが必要ですが、見た目のユニークさもある、OKAMADONの炊飯。コンパクトなのでソロキャンにもおすすめのアイテムです!
OKAMADONの詳細はこちら
THEアウトドア鍋「ダッチオーブン」選手
続いて、万能鍋の「ダッチオーブン」。マツバラさんとしては初めてのチャレンジ。研究の末たどり着いた、最適な炊飯方法からチェックしていきましょう!最適な炊飯方法と火加減のコツ
1. 水に浸したお米2合と水をダッチオーブンに入れる
2. 蓋を開けた状態にして中火で沸騰まで優しくかき混ぜる
3. 水気がなくなり、とろみが出ておかゆ状になったところで蓋をする
4. 極弱火で20分火にかける
5. シャリ切りを行った後に蓋をして、5分間蒸らして完成
※余分な水分をしっかり飛ばすために、蓋についている大量の水滴を拭きとっておきましょう。
メスティンと似たような工程での炊飯ですが、火加減のポイントはいかがでしょうか?
ダッチオーブンは「炊き込みご飯」など味付きで楽しもう!
シャッキリとした炊きあがり。お米マイスターいわくおすすめは白米よりも「炊き込みご飯」。
鉄製のダッチオーブンは白米には向かないという厳しい意見でしたが、しっかりと熱が入るので、お米の甘みは引き出されるようです。また、ステンレス製のダッチオーブンなら匂いも抑えられるということ。
今回使用したアイテムはこちら
こちらもおすすめ
●重量:約4.9kg
●満水容量 :約5.2L 10インチ
●材質 ステンレス(底網:ステンレス)
期待の銅鍋「コッパーオークポット」選手
最後に今回のダークホース、銅製の「コッパーオークポット」を使って炊飯チャレンジします!コツ(最適な炊飯方法)
1. 水に浸したお米2合と水をコッパ―オークポットに入れる
2. 蓋を開けた状態で弱火~中火で沸騰まで優しくかき混ぜる
3.水気がなくなり、とろみが出ておかゆ状になったところで蓋をする
4. 極弱火で20分火にかける
5. その後蓋シャリ切りを行った後に蓋をして、10分間蒸らして完成
珍しい銅製のギア。火加減について気をつけるポイントを伺いました。
ぜひ白米で!
炊き上がりは素人目にもつやつやぴかぴか。「甘い薫りとお米の力強い味わいが堪能できる」とマツバラさんも太鼓判を押します。
簡単に美味しく炊ける一方でどこまでも極められる奥深さを感じた「コッパーオークポット」。少々値段は張りますが、一生モノのギアと考えれば初心者の方はもちろん、上級者にもおすすめです!
それぞれのギアでお米の楽しみ方は違う!
今回は4つのギアで炊飯に挑戦してもらいましたが、炊飯方法だけでなく、お米の炊き上がりにも大きな違いがありましたね。
ぜひ、炊き比べの検証結果を参考に、あなたに最適な米炊きギアを選んでください。キャンプでお米を楽しみ尽くしちゃいましょう!
記事に協力して頂いた八代目儀兵衛とは?
江戸時代から続くの米の老舗。日本の「米食文化」を最先端でリードし続けています。京都祇園と東京銀座にある米料亭は、平日でも行列がずらり。「数時間待ってでも食べたいごはん」として、熱烈な支持を受けています。
お米の匠がキャンプでおススメする「極上米」はこちら!