ダッチオーブンってどうなの?
キャンプの醍醐味のひとつは料理ですよね。SNSや動画、ブログでいろんなキャンプ飯が紹介されているなかでも、ダッチオーブン料理は写真映えの定番。
すっごく美味しそうなのだけれど、ダッチオーブンって重いし、大きいし、手入れが面倒くさそう……。なので筆者は小ぶりで使い勝手のいいスキレットを愛用しています。
そんな折、キャンプ仲間から「ダッチオーブンでお肉を煮込むと本当に“とろける”んだよ!」となんとも魅力的な声が。“とろける”という言葉に弱い筆者は、さっそくダッチオーブンを手にいれて試してみました。
そして、試した結果からお伝えしてしまうと、ダッチオーブンの実力は想像を超えていたんです……!
スキレットでは固くなってしまった「牛スネ肉」でテストしてみる
どのくらい柔らかくなるかを検証するので、スキレット調理で何回か失敗したことのある牛スネ肉を使用してみます。
牛スネ肉だけじゃなく牛肉は火を通し過ぎると固くなったり、火加減によっては表面だけ焦げて中が生だったりと、スキレットでの調理は難易度高め。牛肉は、鶏肉や豚肉より火加減や焼き加減でコツがいります。筆者もステーキ肉を焼き過ぎて、何枚も固くしてしまった経験が……。
そんな難易度高めな牛肉ですが、ダッチオーブンでの調理ならどうなるのか。検証してみます!
ダッチオーブンでぐつぐつ煮込んでみる
さあ、いよいよ今回の主役であるダッチオーブンの登場です。最大の特徴はフタの重さ。フタが重いことで鍋の中で熱された蒸気が逃げづらくなり、中に圧力がかかると言われています。つまり、圧力鍋と同じような効果で煮込むことができるんです! この圧力効果でお肉を柔らかくしていきますよ。
ビーフシチューで実践
ではさっそくダッチオーブンでお肉を煮込んでみましょう。せっかくなのでビーフシチューを作っていざ実践。手順は次のとおり。
1. ダッチオーブンでお肉の表面に焼き色をつけてから水をいれます。
2. お好みの野菜を入れ、フタをして弱火で60分煮込みます。
3. デミグラスソースを入れてひと煮立ちさせて完成。
調理はほとんど放置で簡単!
ほぼ、お肉と野菜を煮込むだけ。フタをして放置なので、ものすごく簡単です! 煮込んでいる間は別のことができるのも嬉しいですね。放置料理はダッチオーブンの魅力! さあ、60分煮込んだお肉はどうなるのか!?
完成したビーフシチューは見るからに美味しそう! じゃがいもとタマネギは完全に溶け込み、とろりとしたスープになっています。
箸でつまんだ感触は、柔らか〜い!
お肉を箸でつまんでみると、スキレットで焼いたときと比べてお肉の反発がなく柔らかい! 箸でお肉を切ることができました!
口の中でホロホロとろける!
食べてみると……、なんと、驚くほど口の中でホロホロとお肉がとろけます! 写真ではなかなか表現が難しいのですが、硬かったお肉の繊維が、噛まなくても食べれるんじゃないかと思うくらい柔らかくなっています。
ダッチオーブンの実力がここまでとは。これは確かにキャンプ仲間におすすめしたくなります。
ニンジンも柔らかく味が染み込んでいる
唯一形状をとどめている野菜、ニンジンも、もちろん柔らかく仕上がっています。甘みがあって美味!
スキレットで煮込んでも、同じようにはならない
ふと、スキレットでも同じようにビーフシチューを作れば柔らかくなるのではと思い、試しにやってみました。けれど、フタ無しのスキレットでは60分煮込んでもお肉は固いまま。最終的に120分も煮込みましたが、写真の通り箸でお肉を切ることはできず、ダッチオーブンとの差は歴然。実力の違いを実感しました……。
これはフタ無しスキレットでの結果なので、もし「スキレットで“とろける”煮込み料理をやりたい!」という方は、フタ付きを選ぶことをおすすめします。さすがにダッチオーブンと同じくらい重いフタは無いのでかかる圧力にも差がありますが、ダッチオーブンに近い感動を味わえるかもしれません。
シーン別、おすすめダッチオーブン
ダッチオーブンと言えども素材や使い方などはさまざまで、各メーカーからたくさんの種類が販売されています。そのなかでもおすすめしたいものを厳選してご紹介!ファミリーキャンプやグループキャンプで豪快に使う!
大人数で使うならダッチオーブンの定番、ロッジの「ロジックキャンプオーブン」。鋳鉄製で耐久性が高いのでダッチオーブンの良さである高温での調理を豪快に楽しめます。ソロキャンプに便利な小さいダッチオーブンのセット
収納性を重視するならスノーピーク「コンボダッチ デュオ」はいかがでしょう。2人用の小さめのスキレット3つとダッチオーブンがセットになった、スタッキング可能な商品です。ソロキャンプで手軽に本格的なタッチオーブン料理を楽しむなら、一式そろったこのアイテムはとても便利!
自宅でもキャンプでも使う
ダッチオーブンは鉄製だけではありません。ステンレス製のダッチオーブンなら、鋳鉄製のように面倒なシーズニングは不要。洗剤で洗ってOKなのでお手入れ楽チンです。IHも使えるから、自宅とキャンプ両方で使いたい方におすすめ。
SOTO(新富士バーナー) ステンレスダッチオーブン8インチ
●本体サイズ:幅31×奥行22.6×高さ12.5cm
●内側サイズ:内径20.6×深さ9cm
●重量:2.6kg
●材質:ステンレス
●内側サイズ:内径20.6×深さ9cm
●重量:2.6kg
●材質:ステンレス
やっぱりダッチオーブンって凄いんだ!
いかがでしたか? 私は正直ダッチオーブンの実力に半信半疑でした。ここまでお肉を柔らかくできるなんて知りませんでしたよ。
しかも下準備が短時間で手間なく、火にかけてから完成までほぼ放置という簡単さ! さらに今回使ったのはステンレス製のものなので、シーズニングなど面倒な手入れも必要ありません。キャンプ飯ビギナーにはもってこいですよ。
筆者と同じように、これまでダッチオーブンをなんとなく避けていた方は、一度試してみてはいかがでしょうか。ちょっとした驚きが待っていますよ!