いま“テッパン業界”がアツい!
「ヨコザワテッパン」や「男前グリルプレート」、「大人の鉄板」など、各方面からキャンプに使える“テッパン”が続々と登場し、今まさにテッパン界に新しい風が吹いています。そんなテッパンブームを追いかけるように、期待の新顔が登場。“かなり使える”とウワサなので、使い勝手やスペックなど、実際に使用した筆者が詳しくご紹介していきます。
その名は「ユニ鉄」
2019年の新商品として突如現れたテッパン界の新星、「ユニ鉄」。その名からわかるように、バーベキュー用品に強いユニフレームが生み出したグリル鉄板です。まずはお肉を焼く前に、「ユニ鉄」のスペックと特長をチェックしていきましょう。
「ユニ鉄」はどこがスゴい? スペックと特長
お肉を焼く前に、基本的なスペックと、“ユニ鉄のここがイイ!”なポイントを整理しておきます。
まずはスペックから
■商品名/ユニ鉄
重量/約1.45kg
サイズ/約200×200×17mm
材質/ダクタイル鋳鉄(FCD)※強度や延性をよりよく改良した鋳鉄のこと
原産国/日本
ユニフレームは新潟県燕三条にあるアウトドアメーカーです。周知のとおり、燕三条は金属加工産業のさかんな街として世界的に知られている場所。
この「ユニ鉄」ももちろん、メイド・イン・ジャパンの鋳鉄アイテムです。
「ユニ鉄」のここがイイ① 油が落ちない、フチの立ち上がり
「ユニ鉄」最大の特長であり、強みは、鉄板をぐるっと囲むフチの立ち上がり。このフチの立ち上がりがあることで、熱源に油が落ちず、炎や煙があがりにくい仕様になっています。
フチから漏れない範囲ならば、水分のある料理にも対応。鉄板レシピの幅を広げてくれます。
「ユニ鉄」のここがイイ② リブ面とフラット面がある
焼き面は、リブとフラットが一体型になり、焼くものに合わせて選べる仕組み。
お肉はリブ面で焼くと、余分な脂が落ちてよりおいしくなりますし、野菜はフラット面で、短時間でしっかり焼くことができます。
「ユニ鉄」のここがイイ③ 適度なサイズ感
大きすぎず、小さすぎず、分離式シングルバーナーに乗せたときにいい塩梅のサイズ感も大きなポイント。購入したステーキ肉がリブ面にちょうどおさまりました。
少人数でパパッとBBQを楽しみたいとき、河原やベランダでソロBBQを堪能したいときにピッタリなサイズ感です。
「ユニ鉄」のここがイイ④ ゴトクからズレにくい
鉄板の裏側には複数の突起が付いているので、ゴトクからズレにくい工夫もさすが!
「ユニ鉄」のここがイイ⑤ ハンドルでしっかり固定できる
ユニフレームが以前から販売している「ウェ~ブ焼網ハンドル」が使える仕様になっているので、装着することで安定して持ち上げることができます。
ハンドルは、穴に上から挿し込むだけ。焼網の取り外しにも使えるので、BBQ時のお助けアイテムですね。
【検証】お肉を焼いてみた
スペックうんぬんが分かっても、実際に使ってみないことにはその製品の良し悪しって分からないもの。ということで、実際にお肉と野菜を焼いていきます。さて、仕上がりやいかに!?
焼くときは、分離型のシングルバーナーなどで
繰り返しになりますが、「ユニ鉄」は鋳鉄製品。焼くときは、輻射熱でボンベが過熱されないよう、「分離型のシングルバーナー」や「焚き火台」などを使いましょう。
まずはリブ面でステーキを焼いてみる
では早速、ステーキを焼いていきます。お肉は常温に戻し、あらかじめ塩コショウをふってあります。
温まったユニ鉄にお肉を乗せると、1分もかからないうちに、徐々に火が通っていくのが分かります。
2分ほど焼き、裏面も。ボーっとしながら焼いていましたが、ひっくり返すとなんとも食欲をそそる焼き目が付いていました。
焼き時間は短くても、厚みのある鉄板はムラなくじっくり火が通るので、自分の好みの焼き加減に調節できそうです。
そのお味はいかに? いざ実食!
両面を合計5分ほど焼いて早速カット。とくに何も考えずに焼いたのに、この絶妙な焼き上がり。ほどよくレア感もあり、肉汁が口の中に広がってめちゃくちゃジューシーです。
使ったお肉は、スーパーで買った1パック2切れ入って1,000円もしない牛肩ロース。サーロインやヒレより安価で手に入る反面、それらよりは硬い部位と言われていますが、このテッパンのおかげで、フライパンで焼くよりも断然柔らかく焼けたのではないかな、と。
こんなにも手軽でおいしく焼けるなら、キャンプのときだけじゃもったいないくらい。ベランダでさくっと焼いて、ビールをグビッとひとり飲み……なんてのも、今後簡単に実現するに違いない!
お肉から出た脂はどうなってる?
写真だと分かりにくいですが、お肉から出た余分な脂は、鉄板の隅っこに溜まっていました。リブ面で焼くことで、余計な脂をお肉に戻すことがなかったという証拠ですね。
フチの立ち上がりがしっかりと脂をせき止めてくれていたので、熱源にも、地面にもこぼれることはありませんでした。その辺のヒヤヒヤがないのは、個人的には嬉しいポイントです。
フラット面で、野菜も焼いてみた
フラット面で野菜も焼いてみました。リブ面と同じ面積があるので、玉ねぎ、大きめのカボチャもご覧の通り。同時にしっかりと焼けました。
こんな人におすすめしたい
「ユニ鉄」はコンパクトなサイズ感なので、大人数のBBQでお肉を焼くシーンよりは、ソロや少人数で楽しみたいときに重宝するサイズ感です。
コンパクトな分、準備が楽なので少しの時間で楽しみたい時にもピッタリ。保管場所に困らず、持ち歩きもしやすい……まさに“テッパン焼き”を身近にしてくれる存在だと言えるでしょう。
気になった点は……
気になったのは、リブの隙間が脂などで汚れてしまったとき、洗いにくいところ。スポンジでこするだけではきれいに取り切れなかったので、場合によっては綿棒などで取り除く必要があります。
それと欲を言うなら、もうひとつ。筆者の女子的観点からすると、片手で約1.5kgの鉄板を持ち上げるには結構腕がプルプル……。だったので、もうひとつ穴があってハンドルを装着できると、もっと扱いやすくなるかなと。
とはいえ、鋳鉄は重みがあって当たり前。もちろん個人差はあるので一概には言えませんが、個人的にはこれくらいのサイズ感(重さ)がストレスなく扱えるギリギリのラインかな? と感じました。
もっと身近に、テッパンライフを楽しもう
分離型のシングルバーナーを使えば炭をおこす手間もないので、思い立ったときすぐに鉄板料理を堪能できるグリル鉄板「ユニ鉄」。
ソロキャンプや休日のベランピング、少人数ピクニックなどなど、もっと身近にテッパンライフを楽しみましょう!