テントにもなるツリーハンモックで空中の秘密基地キャンプ体験
憧れる人も多いであろう秘密基地。大人になってもそれを夢見るアウトドアズマンのために、今回は「ツリーハンモック」を使って秘密基地を実現してみました!ツリーハンモックとハンモックの違いはココ!
ハンモックは基本1人乗りだったり、2人乗りでもかなりの密着感があって、親子か相当ラブラブじゃないと2人では乗れないですよね。けれど、ツリーハンモックなら2人で乗ってもゆったり、快適に過ごすことができるんです!設営の難易度や、“テント化”させるオプション品など、気になることはたくさん……。まずは設営の様子からご覧ください。
ツリーハンモックのセット内容は?
それでは実物を見てみましょう。今回は「エアリアルマット(レビタット)」という製品をレビューしていきます。これは、キャンプアイテムのレンタルや野外スペースのプロデュースも行う「Mt.SUMI(マウント・スミ)」が取り扱っているツリーハンモックです。
それではエアリアルマットの収納サイズから。2〜3人用以上の山岳テントくらいのサイズといったところでしょうか。
それとは別に木に直接結ぶ「ストラップ」と張りを調節する「ラチェット」があります。3セットあるので少々重量感があり、合計で5.8kgほどに。
ツリーハンモックの中身を確認
左から、レビタット本体(エアリアルマット)、ラチェット、ストラップ。使用するのはたったこれだけ! ペグや難しいロープワークも不要です。ツリーハンモックを設営してみます
それでは早速設営していきます。筆者は通常のハンモックならよく張るのですが、この手のタイプは初めてです。うまくできるかな……。ちょうどいい3本の木を探そう!
ツリーハンモックの設営で重要なのは、ちょうどいい樹間の木が3本必要ということです。製品説明には「木々の間の最小距離:5m」と記載してあったので、5~6mを目安に散策スタート。なるべく正三角形になる場所を探し、今回は林間サイトを選んでいたので案外早く見つけることができました。
場所を決めたらエアリアルマットを広げていきます。こんな鋭角な三角形、普通のアウトドア道具ではなかなか見ない形です。
ストラップを装着
広げたらまずはストラップを木に巻きつけます。ハンモックのように、高さは大人の目線くらいを目指してみます。木を保護するツリーウェアや、なければ手ぬぐいなどをテンションのかかる外側に巻いて木を保護しましょう。
ストラップは木に回して、片側のループに通すだけと簡単です。ひとまず仮固定してぶら下げておきます。
本体にラチェットを装着
ラチェットと呼ばれる、調節器具をエアリアルマットに取り付けます。ラチェットをマット先端部の金属リングに通して……
通した先の輪に金具部分をくぐらせて……
装着完了です!
ストラップとラチェットを固定
まず、小さいレバーを引きながらラチェットを開きます。続いて、ラチェットの円柱形のパーツに、木に仮固定したストラップを通します。
少しテンションをかけつつ、ラチェットを閉じてストラップを固定。
調節すれば完成
3本のバランスをとりながら引いていくと、エアリアルマットが浮いてきました。本体が浮いてきたら、ラチェットを開いて閉じてを繰り返してピンと張っていきます。この動きで、固定されたストラップをさらに締め上げることが可能なのです。
いよいよツリーハンモックに試乗!
ある程度張れた気がするので、一度乗ってみることにします。そこそこ体が沈みますが、浮いてる! 浮遊感があります!
寝転んでみると、なんだか右側に傾いていますね。
目線の高さでストラップを固定してみましたが、そもそも地面にやや傾斜があって、右側の木だけが少し下がっていたのかもしれません。
改めて装着し直して、目一杯張ってみたら、しっかり目線の高さに張ることができました。試乗した時間も含めると、初回の設営時間は1時間といったところでしょうか。一般的なハンモックと比べると、流石に時間がかかります。しかし、広げて張るだけの単純な作業なので、慣れたら15分は切れそう。
それにしてもこの高さ。ちゃんと乗れるかな……。
専用はしご「レビラダー」を装着
走り高跳びのベリーロールな感じで乗れないことはないですが、やっぱり安全に乗りたいですよね。そこで登場。レビラダー! エアリアルマットに乗るためのはしごが別売りオプションであるんです。
マットについているループに、レビラダー付属のカラビナで固定します。
レビラダーはカラビナでぶら下がっているだけなので、乗るとゆらゆらと動いてしまいます。ですが、無いよりはかなり乗りやすくなりました!
寝てみると……これは快適!
宙に浮いた状態で寝転がって、空を見上げる……これはたまりません。えも言えぬ開放感! 遮るものなく目に飛び込む自然の景色!森の中で張ることが前提になるので、にわか雨程度であれば木が守ってくれて苦になりません(実際この日もパラついてました)。
大人が大の字で寝ても有り余るスペース。一般的なハンモックのような包み込まれる感じがないのは大きな違いです。
本体はメッシュ生地になっているので、通気性も◎。夏の暑い日に森の中でこの上で寝る……快適なイメージしか湧きません。
しかし暑いシーズンでの利用となると、気になるのが蚊などの虫問題。お次はこの問題を解決してくれるオプション品をご紹介しましょう。
まさかの、“テント化”できる!
このツリーハンモック。別売りでテント「レビトップ」を購入すれば、エアリアルマットの上にテントを張ることも可能なんです。ということで、続けて試してみたいと思います!
要領はドームテントとほぼ同じ
フライシートを広げて2本のポールを通していきます。一般的なドームテントの設営をしたことがあれば楽勝です。
ポールを通したフライシートをハンモックに乗せて、ポールの先端を本体側のフックに装着していきます。
続いてフライシートの先端にあるフックを本体のリングに引っ掛けていきます。
最後にゴム上のループを本体の裏(下)側に回して、4カ所ほど固定して完成です。
テント内をチェックします!
それでは、ジッパーを開いてテント内に入ってみます(実際は設営過程で一度入ってますが改めて!)。なんと、入り口とは別に窓が3面あり、当然どれもメッシュパネル付き!全て開けると、光も採り込んで風も入ってくるし快適そのもの。これなら虫も怖くない!
開放感もそこまで削られず、さっきまでは「幅の広いハンモック」という印象でしたが、これは「宙に浮いているテント」という体感に。じつに面白い!
夜は、寝ながら木の間からの星空を楽しむこともできるのではないでしょうか。
キャンプで使うなら……
ハンモック+テントとダブルで楽しめるので、一人時間をしっぽり楽しみたいソロキャンパーにも意外とおすすめ。ハンモック単体でもテントを被せても、どちらも自然をダイレクトに楽しめます。メッシュパネルが多いので、風通しがいい状態で虫をシャットアウトできるのも嬉しいポイントです。
全力で虫を避けたい女性や子どもも、こもっていても暑くならないので快適。その点でファミリーキャンプ向きとも言えますね。ほんと、涼しいですよ。
張ってみて気づいたこと
なかなか快適なハンモック上のこのテント。腰掛けて見渡す景色も普段とは違う高いところからの視点が楽しめます。
一般的なテントと違って、地面から起き上がる大変さがないので、個人的には樹上のほうが出入りがラクというのも新しい発見でした。
では、体験する中でいくつか気になったこともあったので、最後にまとめてご紹介します。
正三角形に張れる適度な樹間がマスト
快適なツリーハンモックも、どこでも張れるというわけではありません。林間サイトに限定されますし、適度な樹間の木が3本必要です。また、区画サイトではなくフリーサイトのキャンプ場じゃないと、張れない可能性が高いでしょう。
ちなみに、レビタットでは木のないところでも設営可能な「レビスタンド」という商品も展開されています。これなら場所は選ばないかもしれませんが、キャンプよりもレジャー向けですね。
取り扱い時の注意点!
ラチェットの取り扱いには注意です。一度外して張りを調整しようと思ったら、ストラップが絡んでしまいました!ストラップを外すときは、ラチェットを開いてまっすぐ戻すようにしないと面倒なことになりますよ!
寒い季節は要注意!
底面がほぼ全面メッシュなので、テント泊するなら夜は冷え込むことが予想されます。ラグやマットでしっかり防寒しましょう。なお、下から覗かれるとプライバシーもありません。ハンモックとしてはもちろん、テントとしても快適でした
想像以上に快適で、正直驚いています。これで湖畔や高原のキャンプ場など、ツリーハンモックから絶景を眺めてみたくなりました。子どもの頃に夢見た、木の上の秘密基地。それもどこでも移動できちゃうバージョンを手に入れた感覚はたまりません……。ハンモックとしての快適性はもちろん、テントとしても結構快適。ぜひ一度お試しあれ!
エアリアルマット レビタット
●サイズ:330×330×330cm
●総重量:5.8kg(付属品含む)
●最大収容人数:大人3名
●最大耐荷重:350kg
●推奨高さ:1.2m
●木々の間の最小距離:5m
●総重量:5.8kg(付属品含む)
●最大収容人数:大人3名
●最大耐荷重:350kg
●推奨高さ:1.2m
●木々の間の最小距離:5m
Mt.SUMI(マウント・スミ)公式サイトはこちら
レビタットの日本公式サイトはこちら