BBQならまかせなさい!
CAMP HACK読者の皆様こんにちは。たけだバーベキューです。
今回は、いつも書かせていただいてます連載とは別の特別編です! その名も「最強BBQテクニック講座」。
「バーベキュー」の名にかけて
いつもの連載では、僕のもともと好きなキャンプの、その中でもキャンプ料理のことを書いているのですが、「おいおい!名前にバーベキューってついてるんだから、BBQのことも書いてくれよ!」との声があったとかなかったとか……。というわけで、今回はしっかりとバーベキューのことを書かせていただきましょう!
まずは基本のキから!
まずは、これだけは覚えておくべきBBQの基本の「キ」から。
CAMP HACK読者の中には、俺こそBBQマスターだ、と名乗る猛者も多いと思われますが、ここはまず初心者の方のために基本の3か条から押さえておきましょう。
基本①:着火剤は必需品!
ついつい買い忘れがちなのが着火剤。炭だけ買って、現地で火おこしであたふた、みたいな経験を過去にした方も中にはいるはず。そんなことがないように買い出しの時にしっかりと買い物かごにインしましょう。また「いやいや、俺は着火剤なんて使わずに、新聞紙だけで火おこしできるぜ。」という方もいるでのはないでしょうか。しかし、着火の際に新聞紙はNGです!
最初の燃えは勢いがあっていいのですが、持続性がなく着火には向いていません。また風が吹いて燃えカスが焼いている食材に付着したり、隣のサイトに舞ってしまったりといいことナシ。
スムーズに着火して早く肉を焼くためにも、着火剤は用意しよう!
たけだも愛用!持続するマッチ
ちなみに最近は、ライターいらずのマッチ型の着火剤もあるので1つあると非常に便利。たけだも愛用しているのがこの「ファイヤーライター」です。
マッチのように擦って使うと、8分ものあいだ燃え続けているので炭への着火はもちろん、焚き火の時も重宝します。
基本②:備長炭はNG!
「当店は紀州備長炭を使用しております」と看板のある焼き鳥屋さん。めちゃくちゃ美味しそうですよね? 僕もこれを書きながら、書き終えたら焼き鳥屋に行こうと先ほど決意したほどに食べたくなってきました。しかし、そんな備長炭ですが、実はBBQには全然向いていないのです。
というのも、備長炭を触ったことのある方はわかると思うのですが、金属かと思うほどにカッチカチなのです。つまり、火おこしがめっちゃくちゃ難しいのです。
僕もバーベキューを始めたころに備長炭を間違えて買ってしまって、火おこしに4時間かかったことがあります。(ブーイングの嵐を超えて、後半は笑けてきました)
備長炭は持続力ありすぎ
しかも、一度着くとなかなか燃え尽きません! 朝に火をつけたら夜まで平気で使えるほどの持続力があります。火力の調整も簡単なのでお店で使う分には素晴らしい炭なのですが、3時間程度のBBQで備長炭を使うのはあまりオススメしません。とうしても備長炭を使いたい、というときはバーナーでガンガン燃やして火起こしをして、火消し壺を持参することをおすすめします!(鎮火後、形が残っていれば次回も使えますよ)
基本③:長袖は必須!
僕のバーベキュー経験上、意外と必要だなと思ったのが長袖の服。いやいや暑いよーという声もあるかと思うのですが、考えてみてください。昨今の猛暑のなか、照り付ける直射日光。これを肌に直接浴びるのはめっちゃ危険です。
体力をかなり奪われますし、変な日の焼け方もします。ぜひ一枚羽織ってください。
そして一番大変なのが、炭火による下からの熱! 意外と焼き手の人はこれが熱いんですよね。上からの日光、下からの遠赤外線。これを食らい続けては網の上の肉より先に右腕がこんがりグリルされてしまいます。
一枚長袖を羽織り、あとは帽子をしっかりとかぶれば完璧です。
炭の着火テクニックを伝授!
基本のキを押さえた後は、上手な炭の着火の仕方を覚えましょう。先ほど備長炭はNGと説明したのですが、一番着火が簡単なのはマングローブ木炭です。ホームセンターなどに行けば積み上げて売られている安い炭がそれです。
ただし、火付きはいいのですが備長炭ほどの持続力はありません。
成型備長炭は有能
火付きも良くて持続性もあり、コスパがいい炭もあります。それが成型備長炭です。こちらもおすすめ。
炭を買う量の目安としましては「人数×1kg」という計算でいいでしょう。
着火剤は一番下に
では、火おこしの方法をお教えします。まずグリルの一番下、火床の部分に着火剤をセットします。ここが一番肝心!
炭の上に着火剤を置いてしまう人がいるのですが、下からの炎で炭に着火させますので、お間違えのないように。初心者の方はジェル状よりも固形タイプのほうが使いやすいと思います。
そして次に、着火剤を中心に木炭をできるだけ高く積み上げること! こうすることによって、炎の上昇気流で下から上へと酸素を吸い上げ、効率よく火おこしができます。
炭が白くなってきたらOK
炭を積み上げたらあとは着火剤に火をつけるだけ。こうして待つこと15分から20分ほどで炭が白く落ち着いてきますので、着火完了です。
たけだ流、ステーキの焼き方!
着火をスムーズにできましたら、今度はバーベキューにおけるステーキ肉の焼き方の極意をお教えしましょう! 押さえるポイントは4つです。焼きテク①:焼く前に常温に戻す!
まず、肉は焼く前にできるだけ常温に戻しておくこと! これが意外と大事なんです。
冷凍のままだったり、クーラーボックスから出したての冷えっ冷えの状態のステーキ肉は、なかなか中まで火が通りにくいんです。
現地に着いたらまず肉を取り出そう
表面が美味しそうに焼けていたとしても、中は生のまま、なんてことにもなりかねないので、BBQ場に到着したらまず日陰で肉を取り出して常温に戻しましょう。これをするだけで焼き上がりがだいぶ違ってきますよ!ただし夏場など気温の高い日は、早く出しすぎると傷んでしまうので扱いに注意してください。
焼きテク②:強弱つけて炭をエリア分け!
そして、炭を強火と弱火に分けること! これはステーキに限らず使える技なのですが、1つのグリルの中で強火と弱火のエリアを作ってしまうのです。
どういうことだ? とお思いの方が多いかもですが、炭は寄せ集めると温度が上がり、散らすと温度が下がる性質があります。
ですので、片方に炭を寄せるとそこは強火。炭がないエリアを作るとそこは「保存ゾーン」になるのです。
遠赤外線のパワーは偉大
炭からは遠赤外線がビンビンに出ていますので、炭がないところも強火ゾーンからの熱がしっかり来ていてイイ感じの温かさがキープされるのです。
この2つのゾーンを使い分けて焼きます。まずは常温に戻したステーキ肉に、軽く塩コショウをします。
強火のゾーンで表面を焼き上げます。このとき油が落ちて炎が出たら、そこから逃がしながら焼いてください。
そして、両面焼けたら弱火のゾーンに移します。こうすることによって、遠赤外線の力でゆっくりと中に火を通していきます。
焼きテク③:アルミのトレーでフタをする!
このままじっくり焼いていってもいいのですが、ここでワンポイント・テクニックを。
焼きそばの時なんかに使う、使い捨てのアルミのトレーがありますよね。あれを裏返しにして、このようにフタにして蒸し焼きにします。
すると、強火からの熱がフタの中に集められて簡易オーブンのような役割を果たしてくれます。こうすることで中までしっかりと火を通すことが可能です。
焼きテク④:アルミホイルで包んで寝かせる!
こうしてじっくり焼き上げて、お次はナイフでカット……なのですが、ここでもうひと手間。
アルミホイルで包んで、3分ほど寝かせます。するとお肉の中の肉汁が全体にいきわたって、さらにおいしく仕上がります。そうしてからようやくカットに移ります。
いかがでしょうか、ピンクの断面が何ともおいしそうなステーキの焼き上がりです。
自分なりのナイスバーべを探して!
というわけで、バーベキューの基本から、炭の起こし方、そしてお肉の焼き方まで伝授させていただきましたわけですけども、役に立ちそうな情報はありましたでしょうか?
いろんなやり方があると思いますので、これを参考に火おこし、焼き方などはどんどんアレンジしていただいて自分なりのナイスバーべを目指していただけたらと思います!
ではでは、こんどの週末は仲間を誘ってバーベキューやで! ナイスバーべ!
Be a BBQ master to get the skill of TAKEDA BBQ
たけだバーベキュー直伝テクでBBQマスターに!