1年使って2ルームテントがいかにファミリー向けか実感した話

記事中画像撮影:筆者

ファミリーに優しいテント、それは2ルームテントだった


筆者は、妻、6歳の娘、3歳の息子と共に4人家族で約2年ほど前から通年ファミリーキャンプを楽しんでいます。始めて間もない頃は下の子がまだ1歳で色々と備えなければいけないことが多く、気候や条件の違いに頭を悩ませることが度々ありました……。


「小さい子供がいてもいつでも安心してキャンプができるテントが欲しい」と模索した末に辿り着いたのは2ルームテント。これを導入してからは、そういった悩みが大幅に軽減され、これまで以上に快適にキャンプを満喫しています。

今回は2ルームテントがどう便利なのか、なぜファミリーに最適なのか、筆者の経験談を元に2ルームテントの魅力を改めてご紹介していきます。


そもそも2ルームテントってどんなテント?


2ルームテントとは、大きいフライシートの中にインナーテントを張ることができて、広めの前室を確保できるオールインワンのテントのこと。

2ルームシェルターやトンネルテントなどメーカーによって呼び名やタイプが異なるものもあります。ポイントは1つのテントの中にインナーテント(寝室)と前室(リビングルーム)がまとまっている点です。

我が家の2ルームテントはこれ


我が家が愛用している2ルームのトンネルテントを例に、特徴を挙げてみましょう。

NomadというメーカーのDogon4 LWというテントでオランダから個人輸入しました。設営時のサイズは縦640cm横330cm高さ207cmあり、ファミリー向け2ルームテントの中でも大きい方。

テントの中から外の景色を楽しめるように大きい窓がついているものを探した結果、このテントに辿り着きました。


やはりなんと言っても広い前室が一番の特徴! 全てのギアを収納した状態で、我が家プラス友人夫婦の6名程度であれば余裕をもって過ごせます。ちょっと狭くなりますが、4人家族2組の8人での食事もしたことも。


食事中に下の子がウトウトした時など、インナーテント直結なのでそのまま運び込むことができるのは父母共にとても助かりました。

Dogon4 LWのインナーテントの大きさは幅300cm×奥行220cm。4人であれば丸々1人分ぐらいの空きスペースが。また、直立できる高さもあることで設営撤収時や出入りの時に屈む必要がないので、腰や背中への負担も軽減。腰痛が気になる筆者にとってはこの高さも大きな魅力です。

最も2ルームテントの良さを感じる場面


1年を通してキャンプをしていると、半分以上は雨だったり風が強かったり寒かったりしますが、2ルームテントはそういう条件が悪い場面で特に強みを発揮してくれると感じました。

悪天候に強い


雨の中、屋根だけのオープンタープだと風で吹き込んだり水しぶきが跳ねたりと、どうしても濡れてしまいます。すると子供が風邪をひかないか、心配になってしまうことが多々ありました。


足元まですっぽり覆ってくれる2ルームテントであれば、雨や風はほぼテント内に入り込むことなく濡れたり汚れたりすることは皆無です。

フルクローズできて暖かい


春や秋のキャンプの夜は、思いのほか冷え込みが厳しい時があります。そんな時も2ルームテントであれば、閉め切ることでかなり寒さをしのぐことができます。




そして何より、たとえ閉め切った状態でも広さがあるので子供たちが飽きることもなく、オモチャで遊んだり絵を描いたりゲームをしたりとのびのび過ごせるのは2ルームならでは。

二層構造で寝る時も安心


小さい子どもがいるお父さんお母さんはお分かりだと思いますが、小さい子は暑がったり寝相が悪かったりで、なかなかおとなしく布団に入った状態で寝てくれません。寝袋の場合も同じで、気温が低かろうがお構いなしに出てきてしまうので、寒い時期は気が気ではありませんでした……。

その点も2ルームテントは、フライシートとインナーテントの二層構造で保温性は折り紙付き。テント内をそれなりの気温に保つことができ、寝る時の心配事がひとつ減りました。

とは言え外気が10度以下になるとさすがにテントの中もだいぶ冷え込むので、そういう時は電源サイトでホットカーペットやヒーターを使って凌いでいます。

こんなところも優れています


室内の広さや、天候への適応力の高さの魅力をお伝えしましたが、まだまだ2ルームテントの魅力はあります。何かと忙しい子連れキャンプの負担を、大いに軽減してくれるメリットがあるんです。

準備が簡単


テントとタープ、またはシェルターなど複数の幕を併用すると、ポールやペグなど付属品も含めるとそれだけで荷物が細々と増えてしまいます。

ただでさえ出発前は子供の荷物の準備などで忙しいところに余計な気は使いたくないもの。実際に我が家も出発後に忘れ物に気づいて取りに戻ったことも……。

2ルームテントはセット販売されていることが多く、必要なもの一式が全てまとまっているので積み込みが簡単で忘れ物の心配が少なくなりました。

自立式で設営しやすく安全


ガイライン(ロープ)を必ず使わなくてはいけないタイプのテントやオープンタープだと、狭い区画サイトで設営する時にガイラインが区画からがはみ出してしまうことがあり、位置の微調整などで余計に時間がかかってしまうことがありました。

2ルームテントのみの設営であれば、はみ出してしまうガイラインを多少間引いてもしっかり自立してくれるので、そういったストレスから解放されスムーズに設営できるようになったのも非常に助かっています。


また、大人でもたまに引っ掛かるガイラインは遊びに夢中の子供にはほとんど見えていないに等しい状態。ガイラインが張られていないことで子供が転んで怪我をする余計なリスクが減ったので、そういった点でも2ルームテントを導入したメリットを感じました。
※強風時はテントが破損したり吹き飛んだりする恐れがあるため、ガイラインをしっかり張って固定するようにしましょう

2ルームテント選びのポイント


では、どういう点を意識しながら2ルームテントを選べばいいのか、筆者が検討した時のポイントを挙げてみます。参考になれば幸いです。

サイズの目安は?


一口に2ルームテントと言ってもサイズは様々。我が家のテントの前室は400cm×330cmあり、家族4人で過ごすには充分すぎるほどの広さ。300cm×300cmほどあれば足りましたが、ゆとりを持った分だけ過ごし方にも気分的にも余裕ができましたよ。


夏でも快適なメッシュウォール


子供のお昼寝が夏場でもテント内でできるように、メッシュウォールがどれだけ配置されているかはチェックしておくといいかもしれません。メッシュが多ければ多いほどテント内の温度は下がり、虫も避けながら安心して寝かせておくことができるはずです。

寒さを和らげるスカート


これは2ルームテントに限ったことではありませんが、スカート付きのテントにすれば冬も楽しめます。せっかく閉め切って暖かくできるように2ルームテントを導入したのに、すきま風が吹き込んでしまったら効果が半減してしまいますからね。

2ルームテントのデメリットも知っておこう


平均点が高めな2ルームテントですが、デメリットが無いわけではないので、そこもしっかり理解した上での検討をおすすめします。

収納サイズが大きくて重い


テントそのものの大きさがあるため、それに比例して収納サイズも大きく、重さもヘビー級。20kg越えというのもザラでそうそう持ち運べるものではありません。オートキャンプであることが前提です。

「このキャンプ場に行ってみたいけど、車を横付けできないからこのテントでは無理だな」と思ったこともしばしば。

設営が大掛かりで複雑


2ルームテントは大型なのでポールの構造が複雑だったり高さがあったりという点で、一人での設営が困難なものも。我が家も下の子が1歳の時は妻がかかりきりで、筆者一人での設営だったのでなるべく簡単なものを選びました。

ポールの構造がシンプルで高いところに手を伸ばさなくて済むトンネルテントは、比較的設営が簡単で初心者向きですよ。

小さい区画サイトには入らない


自立式で設営しやすいとは言え、それはあくまでもファミリーキャンプというカテゴリーでの話。

そもそもそのサイズが入らない区画サイトや、木が密集していてスペースが確保できない林間サイトなどでは設営できない、ということになります。

ファミリーキャンプのテント選びに迷ったら2ルームテントがおすすめです


家族揃ってレジャーに行くのに体調を崩したり気疲れしてしまったらせっかくの休日がもったいない!

2ルームテントは汎用性が高く、急な天候の変化や想定外の寒さなど悪条件にもしっかり対応できるので、手がかかる子連れのファミリーキャンプでも安定したパフォーマンスを発揮してくれるおすすめのテントです。

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