エレメントってどんなクルマ?
アウトドア好きの皆さん、ホンダ「エレメント」というクルマをご存知ですか?国内での販売期間は実質約2年半とかなり短く、すでにアメリカでも生産終了になっているクルマが今あらためて注目を集めています。
米国ホンダで生まれた
エレメントはアメリカ生まれの5ドアSUVで、当初はアメリカでのみ販売されていました。その後、日本でも逆輸入車という形で販売が開始されたのです。当初は時代を先取りしすぎて“変なクルマ”扱いに……
アメリカではそれなりに高評価を得たのですが、個性的なルックスゆえ日本ではあまり支持が得られないまま約2年半(2003年4月~2005年12月)で輸入打ち切りという事態に。その後もアメリカでは継続して生産されていましたが、2011年に米国でも販売終了となったのです。
しかし今、再び脚光!
そんな知る人ぞ知るクルマ「エレメント」が、ここ最近キャンパーから大きな注目を集めています。さて、今になってブレイクの兆しを見せている理由とその魅力について探っていきましょう。広大なラゲッジが出現!
キャンパーが車選びで最も重要視するといっても過言ではない積載能力。発売から10年以上経った今でも、エレメントが魅力的に感じられる理由がここに隠されているのです。
後席跳ね上げOKの広大空間
座席を左右に跳ね上げれば、高さ1,025mm、左右幅1,100mmという箱型で広大なラゲッジが出現! カーゴスペースには余計な突起物はなく非常にフラットなのも使い勝手がいいです。もちろん片側のみシート跳ね上げも可能。積載アレンジのしやすさは最高クラスですね。
テールは上下開きでイスにもなる
テールゲートはトラックのように上下分割式。しかもゲート下側は大人2人が据われるように強化されていてベンチにもなります。これにカーサイドタープを張ればたちまちキャンプサイトのできあがり。左右にパカーンと開いて荷物を出し入れ
両サイド観音開き&ピラーレス(前後ドアのあいだの支柱がないこと)という仕様は現行の国産車には皆無のため、この開放感はまさに唯一無二。前後ドアを両方開ければ高さ1,140mm×幅1,550mmの大開口が出現するため、荷物の出し入れしやすさはトップクラスです。
車中泊にもぴったり
シートアレンジは多彩。180cmを超える長身の人でも足を伸ばして眠ることができます。助手席まで倒せば3m越えのSUPだって積めちゃうほど広々。車中泊用のクルマを探しているなら、気になるところですね。
汚れてもへっちゃらだ
キャンプに行けば、どうても汚れは避けられません。とはいえ車内の掃除はラクなほうがいいですよね。エレメントはあらかじめ濡れたり泥がついたりする事態を想定したクルマなので、カユいところに手が届く工夫がバッチリ凝らされているんです。
シートも床も防水処理バッチリ
シートにはしっかり防水処理が施されているので、雨にぬれたギアの積み込みも気にせずおこなえます。雨天時には着込んだシェルがびしょびしょなんてことも多いので、そのまま気にせずクルマに乗り込めるのはありがたいですね。
雨が降っていないくても、午前中の撤収だと朝露でテントやタープがぐっしょりなんてこともしばしばあります。水に強いのは思いのほか重宝するんです。
泥で汚れても、サッと拭けば元どおり
フロアは樹脂で仕上げられており、汚れてもサッと拭くだけでお掃除完了。泥汚れや食べこぼしなど、小さなお子さんがいるファミリー層にも嬉しい仕様ですね。汚れものはこんな収納も
販売当時はオプションでシートバックにコードをつけることができました。しかしすでに生産が終了している今では搭載モデルの中古車にめぐり合うしかありません……。汚れた衣類や遊び道具を挟み込めるなどかなり活用できるので、運よく出合えればラッキーですね。
エレメントなキャンパー集合!
さて、このエレメントの魅力に気がついたキャンパーは、もうすでに一緒にキャンプを楽しんでいます。さっそく様子をのぞいてみましょう!スーリーのラックと合わせて積載増し
スノーピークのテント&エレメントの組み合わせで楽しさ倍増です。エレメントにスーリーのルーフラックをのせれば積載量はさらにUPするので、荷物の多いファミキャンでも心配無用ですよ!オレンジ系でまとめれば統一感アップ
エレメントの中でも一際ポップなカラーであるサンセットオレンジに合わせてサイトを同系色でまとめれば、一気にキャンプ上級者的雰囲気に。ルーフラックとの相性の良さはここでも見て取れますね。
広々としたタープ越しにエレメントが映える
こちらはホワイト・シルバー系カラーでメインのタープとクルマを統一。落ち着いた大人っぽい雰囲気を演出できますね。湖を臨みながら、愛車とともにゆったり味わうコーヒーは格別な味がすること間違いなしでしょう。
ヒッチキャリアにペトロマックス
エレメントに取り付けたヒッチキャリアにペトロマックスのランタンをズラリ。個性的なルックスを備えたクルマだからこそ、ギアを並べるだけで絵になるのはさすが。
見た目といえば、エレメントのデザインモチーフはちょっと意外なものなんです。
唯一無二のお目立ちルックス
エレメントが今になって注目を集めた理由のひとつに、どのクルマにも似ていない“独特なルックス”が挙げられます。海外向けデザインをベースにしつつ、どこか日本的なノスタルジーをも感じさせる唯一無二のスタイルこそエレメントの魅力です。
ライフセーバーの監視台がモチーフ
このクルマのデザインソースになっているのが、海岸に建つ「ライフガード・ステーション」なんだそう。海の安全を守るライフガードが詰め所として使うこの建物。そこまで似ているとも思えませんが角ばった雰囲気や、大自然になじむその姿など、共通点があるかも?
独立3眼のユニークメーター
計器類もポップでオリジナリティーにあふれています。それぞれが独立した3眼メーターはコーンシェイプと呼ばれるトウモロコシ型を採用。かわいいだけじゃなく視認性も高く、必要な情報をしっかり得られる優秀なメーターです。
欲しくなるのは、理由がある!
クルマも均質化され、没個性が叫ばれる中で俄然注目を浴びているエレメント。もはや中古車でしか手に入らないというレア感もさることながら、両観音開きの広大ラゲッジ、樹脂コーティングのフロアと機能性も抜群。
今すぐキャンプに行きたくなるようなクルマ“エレメント”で、あなたのキャンプライフがもっと楽しくなるはず!
日産にもある“個性派カー”!
同じく個性的な日産ラシーンも、ここにきてキャンパーの支持が高まっています!Just only one “HONDA ELEMENT”
まさにオンリーワンな”ホンダ エレメント”