雪の影響は大きい!
これからの季節、雪中キャンプやスキーなどのレジャーを楽しみにしている人も多いはず。しかし、安全に楽しむためには雪に対する車への装備や、運転・駐車時の注意点など事前に確認する必要があります。“備えあれば憂いなし”の車の雪対策について確認しましょう。
まずは雪に備えて準備を!
1. タイヤをスタッドレスに
まず、雪道を走る可能性がある場合はスタッドレスの装着がマスト。必ず4輪全てに装着し、表面の溝の深さが新品の50%以下に磨り減っていないか要確認。スタッドレスを装着していても、険しい山道でのチェーン規制の場合はチェーンが必ず必要になるので、事前に車に積んでおいてください。
2. ワイパーも”スノー”ワイパーに
スノーワイパーは、ブレード部がゴムで覆われているため凍結しにくく、雪が詰まりにくくなっています。安全な視野の確保に欠かせないアイテムです。雨の日の使用も可能ですが、夏用に比べて高価なので年中使用には不向き。シーズン使用がおすすめです。
3.フロントガラスに撥水コーティングを!
フロントガラスに撥水加工をすることで、雨や雪の日に運転の視界がクリアになるだけでなく、フロントガラスの凍結防止にも繋がります。市販の撥水剤も多く販売されているので、ご自身で手軽に行うことができますよ。
4. ウィンドウォッシャー液・クーラント(冷却水)の濃度を上げる
ウィンドウォッシャー液も寒冷地仕様にしましょう。通常のものだと、出した瞬間から凍結して目の前が真っ白に見えなくなってしまう事もあります。また、クーラント(冷却水)は濃度が低いと、凍結してしまい最悪エンジン交換になる恐れも……。しっかりと事前点検した上で、交換または補充を行ってくださいね。
しかし、クーラント(冷却水)の濃度が高いまま季節が暖かくなると、今度はオーバーヒートする可能性があります。雪の季節を終えたら元の濃度に戻すことを忘れずに!
5. バッテリーも事前に要チェック
車で多いトラブルの一つに「バッテリー上がり」があります。寒さにより、バッテリーの性能は極端に低下するため、事前に性能チェックをしてください。経年劣化による性能低下の恐れもあるので、液量や比重・電圧などのしっかり点検をして、万全に備えてください。
6.下回りの錆びも注意
雪が降る地域だと、道路に融雪剤をまいていることがほとんど。車の下回りに融雪剤がついたまま放置しておくと、部品が錆び故障の原因に……事前に錆び止め加工をするか、雪道から戻ってきたらしっかりと洗車をして融雪剤を落としましょう。
雪道を運転する時の注意点
7. 車間距離をいつもより長く
雪道での制動距離は、通常の道路の場合と比べ3~7倍必要になります。ブレーキが効きにくく、周囲の車がスリップする恐れもあるので、車間距離は十分にとって運転することが大切。また、自分がスリップなどして周囲を巻き込まないためにも、車間距離は必要十分にとりましょう。
8. 車線変更はなるべく行わない
雪の轍や道の中心に積もった雪などで、スリップを起こしやすい状態に。そのため、車線変更は進路変更の場合にのみ留め、ゆっくりと慎重に行うことが重要。そして、急な車線変更や無理な追い越しは避けてくださいね。
9. カーブ前に充分な減速を
車そのものの重さにより、遠心力が働くコーナリングでは、車が不安定な状態になります。このとき、急ブレーキや急加速をすると非常に危険。日頃から、カーブの手前で速度を落とし、安全なコーナリングをするように心がけてくださいね。
10. 凍結しやすい場所を把握しておく
交差点や橋の上、カーブや坂道など凍結や車の走行により”アイスバーン”になっている可能性も。また、日陰も要注意。除雪の境目や歩道の段差など、店や駐車場に入るときなどにも注意が必要です。事前に凍結しやすい場所を把握しておくことが安全に繋がります。
雪中に駐車する時の注意点
11. ワイパーは上げて駐車
知っている人、または既に実践している人も多いと思いますが、ワイパーの凍結を避けるために、上げたまま駐車しておきます。雪だけでなく、霜などによる凍結防止に日頃から実践して習慣化させましょう。12. サイドブレーキはひかない
寒冷地での駐車の基本は「平坦地」を選ぶこと。さらに、サイドブレーキのワイヤーが凍ってしまうこともあるので、サイドブレーキは引かなくてOK。対角線上に2箇所輪留めをし、車両を固定し駐車完了。自動パーキングブレーキ車両は、作動しないようにする必要があるので説明書で確認を。
出発する前の注意点
13. 雪はしっかりおとす
忙しい朝など、フロントのガラスだけ下ろして運転しがち。でも、実は天井に積もっている雪が氷のように固くなり、走行中に後続車にぶつかれば大事故に繋がることも。全ての雪をしっかり落としてから出発しましょう。
14. フロントガラスをしっかりと解凍する
凍りついたフロントガラスに熱湯は厳禁! 熱膨張によりガラスが割れしまうことも。ぬるま湯や常温の水をバケツなどで多めにかけてください。便利ツールとして、専用の「スクレイパー」を常備しておくと安心。スプレー式の融氷剤を使うのも手軽で便利ですよ。
“心のゆとり”が安全に繋がります
雪道では、急発進、急ブレーキ、急加速などの【急】が付く運転をしないことが大切です。事前にしっかり備えて、時間に余裕を持つことで、心にゆとりが生まれ、危険予測や安全運転につながります。装備の点検・交換はプロにお任せしてもOK。雪道に「慣れ」はありません。常に安全を心がけ、楽しい時間を過ごしくださいね。
雪中キャンプにチャレンジ!
ちょっとハードルが高いように感じてしまう雪中キャンプ。まずは他のキャンパーの様子を参考にしましょう!Impatience is taboo in the snow-covered road
雪道では焦りは禁物