『ヤマアラシ』レポートをお届け!
「HUNT」は大人のための暮らし&ファッションに特化したアウトドア雑誌。尖った発信を続けるHUNTとCAMP HACKがコラボし、『ヤマアラシ』が生まれました。会場は埼玉県飯能市にある人気キャンプ場、「古民家ファミリービレッジ」。総勢60名以上が参加したイベントをレポートします!一味違う?テントスナップ紹介
尖ったキャンプイベントだけに、集まったキャンパーも一味違うこだわりを見せてくれました。その中でもいくつかのキャンプスナップを紹介します。タープ泊&こだわりの自作アイテム!
数多くのテントサイトの中でも一際違ったサイトを作っていたトモマツさん。それもそのはず、ソロタープ泊での参加でした。グリーンのタープに赤のポールが映えますね。コットで寝るというトモマツさんは川のせせらぎを聞きながら満喫されている様子。こだわりのアイテムはこちら。ナイフ、真鍮のカトラリー、鍋の取っ手はすべて手作りとのこと!ナイフは特に時間がかかり、金属をひたすら手作業で削って磨いていったそう。もちろん鞘も手作りで、切れ味もバツグンです。
CAMP HACKユーザーならでは!?
ワンポールテントのソロで参加されたワタナベさんのサイト。ノースイーグルのワンポールテントが発色よくていいですね。ボックスを活用して荷物をばらけさせないようにして、シンプルにまとまったサイトを作っています。注目すべきはこのテーブル。キャリーの上に天板を乗っけてテーブルにしています。CAMP HACKの記事を参考にして作ったそうです。削りもご自身でされたので使いやすそうなきれいなテーブルですね。
世界で一つだけのオリジナルアイテム!
友人同士で参加されていた3人のキャンパー。奥に見えるランタンの台は、木を拾ってきて使っているとのこと。プチこだわりのひとつとして参考になりそうですね。こちらのアイテムはヤマアラシのシルクスクリーンワークショップでプリントした品々。思い切ってタープ(左)にプリントしたようで、世界に一つだけのカッコいいギアが完成しました!広げるのが楽しみですね!
『大人の食育』と、シカの解体
今回のイベントのメインは、なんと鹿の解体。埼玉県飯能市で活動する狩猟団体の『猟師工房』さんが担当してくださいました。『大人の食育』をテーマとして、なかなか目に触れることがない機会。参加者の方々は指導を受けながら解体をすることになります。ここが普通のイベントと違うところですね!
この方が実際に解体の指導とトークショーをしてくださった資延 浩二(すけのぶ こうじ)さん。”有害駆除”で捕えた鹿を罠で捕えて持ってきてくださいました。
これがその罠。後ろ足のほうが肉が厚いので、その肉を無駄にしないよう、前足にかけるそうです。鹿は絶対に倒木を踏まないので、その倒木の先に前足がくることを想定して罠を仕掛けるとのこと。数々の狩猟の体験談に参加者も真剣な眼差しを送っていました。
他にも捕えた鹿への近づき方だったり、狩猟団体の方ならではの貴重な話をしてくださいました。命をいただくことを実感しながら、充実のトークショーのあと参加者が解体に参加。残念ながら食品衛生上、今回解体した鹿は食べることができません。しかし、無駄にすることなくすべてドッグフードになります。
今回のメインイベントだけあってほぼすべての方が参加。鹿の捕獲を通じて、日本の自然の現状を考える機会になったメインイベントでした!
ジビエ料理を頂く!
REBIRTH PROJECT CATERING 『美味しい水曜日』を展開している新納 平太(にいの へいた)さん。ジビエのことを知り尽くした新納さんが本格ジビエ料理を提供してくださいました。『猟師工房』さんが事前に捕えて処理してくださった鹿と猪のジビエ料理のソーセージです!参加者の方が練りに練って、作るところまで体験。臭みもなくジューシーで、おいしいソーセージが完成しました。
こちらはイベント2日目の朝食。鹿と猪の肉をあいびきしたパテを使ったハンバーガーです。野菜もオーガニックのものを使用していて、眠気が覚める食べごたえある味わいは朝にピッタリ。
ボリューム満点のワークショップ!
こちらはワークショップを受けるために使うイベント内通貨。先ほどの『猟師工房』さんが実際に使った『薬きょう』です。ここも参加者の方、驚かれていました。尖ったイベントだけにワークショップの数々が他のイベントと違います!”日本古来の自然のモノ・コト”というテーマにふさわしいワークショップの様子をレポートします!
ロケットストーブが会場を温める!
『ロケットストーブ』という縦長のストーブを知ってもらいたいという強い想いで参加してくださったNPO法人学火舎(まなびや)の方々。普段キャンプ場やロッジなどで見かける薪ストーブとは一味違うストーブに、イベント参加者は興味津々!もちろん気に入ったロケットストーブは購入することができました。普通の薪ストーブとはどう違うのか?ロケットストーブは薪ストーブと違い燃焼室(箱型の室)がないストーブ。ロケットが噴射する音のようにゴーッという音を立てて、煙突から炎が立ち上っている姿は焚き火好きな心が思わず反応してしまいます。
燃焼効率が非常によく、簡易的なつくりなので価格も抑えられコストパフォーマンスが非常にいいアイテムでした。
迫力満点!鷹匠体験
神奈川県藤沢市在住の石川さんは、パタゴニアに勤務する傍ら鷹狩グローブブランド『ストゥーパー』を主宰する鷹匠。この日も鷹を引き連れてくださいました。ブランドのグローブの材質は鹿皮で作られているそうです。なんと凛々しくかっこいい横顔…!ほれぼれしてしまいますね。猛禽類というイメージとは違って、じっとおとなしくしていましたよ。実際に参加者に希望を募って鷹を飛ばす体験をしてもらいました。ウズラの生肉を使って離れたところにいる人に飛ばします。気分は鷹匠ですね!
椅子は自分で確保!?チェンソー体験
東京チェンソーズの吉田さん(右)と加藤さん(左)。東京チェンソーズは東京都唯一の村「桧原村」で山林整備をしながら人と山をつなぐ活動をされている林業事業体の方々です。参加者は指導ののち、チェンソーを体験しました。使用している木材は間伐材。ただチェンソーで木を切るのではなくて、椅子作りや木工チャーム作りなど、シブくて味のあるワークショップです。木のいいにおいがあたり一面に充満して、チェンソーの大きな音もまるでヒーリングBGMのように聞こえてきました。
乾杯!最高のビールを提供
クラフトビールを味わえるお店は大盛況でした!coconohopさんは長野県軽井沢でクラフトビールを企画・販売しています。ジビエバーベキューに合うクラフトビール「コカゲビール」を5種類販売。ライター個人も仕事を忘れて飲みたかった…!種類があるので、何杯も試し飲みされていた方が目立ちましたよ。ジビエラーメンで舌鼓!
エプロンと製麺機がお似合いのこのお方、ラーメン屋の店主ではありません。本業はライターで、釣りやアウトドア、面白ネタ系の記事を得意とする玉置さんです。家庭用製麺機のコレクターでもあり、家庭用手回し鋳物製麺機ブームの第一人者でもあるという玉置さんは、まさにラーメン好きにはたまらないワークショップを出展してくれました!製麺機を通された生地は本場のラーメンそのもの。しかも肝心のスープは今回のイベントらしくジビエでとったダシが使われています。味付けは参加者に決めてもらう形で、塩、みそ、しょうゆが用意されていました。
こだわりの逸品を自作!レザーワークショップ
2016年に本格的に活動をし始めたブランド『What will be will be』。キャンプギアをレザーを用いてドレスアップしているデザイナー平松さんの指導のもと、スキレットカバーやシェラカップハンドルを作ります。レザーを縫う前の段階の作業風景。革の香りをかぎながら、作業に没頭する参加者の方は、世界に一つだけのオリジナルアイテムを作ります。
異色の3名からなるブレスレットワークショップ!
カフェ&バーBACE CAMPの店主「A-sukeさん」(写真)、クリエイター「まっぴーさん」、農業プロデューサーの「みやゆーさん」の3名からなるアウトドアユニット『GOOD KNOT』。異色の組み合わせといってもいい3名がブレスレットのワークショップを展開してくれました。このワークショップのこだわりポイントは彼らが獲ったキジの羽を使うところ。3人が作り出す「キジ羽ブレス」はまさに異色で普段から使い倒せること間違いなし。
Cafe主催のタイイングワークショップ!?
軽井沢でコーヒーショップを営む「Coffe House Shaker」の店主さんがお越しくださいました。丁寧にドリップされたコーヒーはまさに珠玉の一杯!天気に恵まれたとはいえ寒さが厳しいキャンプ場で一息つけるコーヒーでした。コーヒーのワークショップ?と思いきや黒沢さんによるタイイング(毛バリ作り)ワークショップでした。黒沢さんは釣り雑誌への出演も多数、フライフィッシングの達人なんです。手作りのフライで釣れたときの喜びは、ひとしおですね。
キャンプギアをかっこよく!シルクスクリーン体験
シルクスリーンワークショップを行ってくれるのは、GRIND LODGEの菱沼さん。自分の持っている大切なTシャツやキャンプギアにクールなプリントを施せるのは、まさに唯一無二の相棒に様変わりしてくれます!めったにキャンプ場ではプリントをされることはないそうで、今回はとても貴重なイベントとなりました。無地のTシャツがクールに早変わり。テントスナップでも紹介しましたが、シルクスクリーンが施されたタープも本当にかっこよかったです!
秋の夜長に落語はいかが?
落語家 柳家寿伴さんによる落語を、ジビエBBQ後に堪能!『焚き火落語』と名づけられた試みは世界初?夜に冷えた体と心を、焚き火とともに温めてくれましたよ。
夜に響く笑い。参加者の方々が一体となって楽しんでいた時間でした。焚き火とランタンの光で雰囲気もバツグンですね。
人と自然をジビエがつなぐ!
11月5日、6日に催されたCAMP HACK×HUNTの主催イベント『ヤマアラシ』はそこかしこに尖るポイントがあり、ボリューミーなイベントは大盛況に終わりました!ジビエがつないだ人と自然はまさに心に残り、生活の糧となるでしょう。これからもCAMP HACKは参加者の心に残るイベントを提案していきます!