テンマクデザインの「ウッドストーブテーブル」が便利らしい
こちらがテンマクデザインからリリースされている「ウッドストーブテーブル」。その名の通り、薪ストーブをぐるっと囲むようレイアウトできる、いわゆる「囲炉裏テーブル」です。テンマクデザインからは薪ストーブもいくつかリリースされています。なかでも2018年に発売された「ウッドストーブ」は大人気で、現在S~Lの3サイズで展開。これらサイズの異なる薪ストーブでも、問題なく使えるのが「ウッドストーブテーブル」なんです。
そう、お察しの通り「ウッドストーブテーブル」は、高さを調節できる囲炉裏テーブルです。
焚き火台・BBQグリルとも好相性
おまけに高さは6段階も調整できるとあり、薪ストーブの他に焚き火台やBBQグリルを設置することも。そもそも高さ調整できる囲炉裏テーブルは他に類を見ないため、なんとも気になる存在です。現物を組み立ててみた
というわけで「ウッドストーブテーブル」現物を用意しました。箱が一目瞭然に示す通り、収納状態でも高さは腰を超えてきます。重量も約11kg弱と、そこそこ大型のキャンプギアです。セット内容は?
中身を取り出してみました。脚が4本に、囲むように設置される天板が4枚、そして熱源の上部に位置する「スクエアスペース」を構成するパーツが入っていました。専用のスタッフバッグも付属。オールステンレス製がゆえに11kgのヘビーギアですから、持ち運びのしやすさにしっかり考慮されています。スタッフバッグは2室構造なので、収納のしやすさも上々です。
まずは脚を逆さに取り付け
それでは初見で組み立ててみましょう。スクエアスペースのベースとなる枠パーツを、逆さにして脚を取り付けていきます。それぞれの脚の根本は、三角形になっています。枠パーツにはそれを受け入れる三角形のホールが作られていて、はめ込んで蝶ネジを締めればOK。蝶ネジが多少は緩んでも、外れにくい構造になっていました。
4本の脚を取り付けたら、逆さにします。それっぽい形状のフレームができあがりましたね。
きっちりハマるテーブル天板
天板を取り付けていきましょう。脚には折りたたみ式のブラケットがあり、それを広げることで天板を組み込める状態となります。4枚の天板を1枚ずつ組み込んでいきました。天板はただ載せて設置するわけではありません。
ブラケットにはレールのような溝が作られています。天板は4辺ともL曲げされているので、このレールにしっかりとはまり、スライドすることがありません。
スクエアスペースは【ステンレス天板・網・天板なし】の3パターンから選択
最後にスクエアスペースに天板を取り付けるのですが、天板はステンレスと網の2種類が用意されています。これは用途に応じて使い分けができる仕様です。この上部を活かす構造もかなり個性的なポイント。
ステンレスの場合、ケトルやダッチオーブンなど下段の天板に置ききれないモノの避難場所となります。ある程度は熱が昇ってくるので、冷たいドリンクなどを置く用途には適しません。
こちらが網。薪ストーブではなく焚き火台を使用する場合、ここにベーコンなどを配置して、燻すことができるようです。もちろんステンレスと同様に、ケトル等の避難場所としても活用できます。
また、どちらの天板も使用しないという選択肢もアリ。ティピー型テントのメインポールを中央に潜らせれば、テーブル単体使いとしても重宝しそうです。
最大のメリットは、高さの調節ができること
初見でしたが、1人で難なく完成させることができました。苦労らしい苦労はなかったです。どっしりとしたピラミッド型が、何だか頼もしいですね。
それでは細部をじっくりと見ていきましょう。
天板にはテンマクデザインと「WINNERWELL(ウィンナーウェル)」のロゴが刻まれていました。ここにきて触れるのも恐縮ですが、当アイテムはテンマクデザインとウィンナーウェルとのコラボ製品なんです。
ウィンナーウェルは「鉄のスペシャリスト集団」として知られるブランドで、ヨーロッパ向けの薪ストーブが特に有名です。
脚を見てみましょう。6つの穴が空いていて、その1つからプッシュピンが突出していますね。この部分こそが当アイテムの最大の特長です。全高84~66cmの間で、6段階に高さを調節できるんです。
キモとなる部分なのでより詳しく述べると、天板は次の6つの高さに調節可能です。47.5/44/40.5/37/33.5/30.5cm。
選べる高さは6段階
高さの変動をご確認ください。比較対象として、全高70cmのフィールドア「ポータブルチェア T/C」を並べておきました。焚き火のときにちょうどいいローテーブル状態から、膝を潜らせることができる状態まで、状況に応じて自由に設定できますね。
手持ちのストーブや焚き火台を入れてみた
次は実際にギアとの相性を見ていきます。ウィンナーウェル「ノマド」Mサイズ
手持ちの薪ストーブ、ウィンナーウェルの「ノマド」Mサイズを設置してみました。煙突が上部のスクエアスペースに接触するのではないかと不安でしたが、そんなことはありませんでした。言うまでもなくウッドストーブシリーズも同様でしょう。
天板は一部を外した状態、また一部だけを設置した状態で使っても問題ありません。薪ストーブを使用する場合、思いきってフロント側の天板を外してしまうことで、薪の投入がスムーズに行えます。
高さは下から3番目に設定し、天板の高さは37cm。もう1段階、低くてもよさそうでした。
ソロストーブ「レンジャー」
昨年爆売れした焚き火台、ソロストーブ「レンジャー」を設置してみました。薪を上から放り込むタイプの焚き火台のため、スクエアスペースを備える当アイテムとは相性が悪そうだと読んだのですが、薪を差し込む隙間は十分に確保され、問題なさそうです。
レンジャーは二次燃焼により煙が出にくいので、スクエアスペースで食材を燻すことは難しいでしょう。
しかし驚くほど大きな炎が立ち昇りますから、スクエアスペースで何かを焼いたり、お湯を沸かしたりできる可能性が……。グループキャンプで楽しい余興となりそうですね。
ピコグリル760
続いて「ピコグリル760」をインストール。長辺約54cmのピコグリル760は、サイズ的にぴったりといったところですね。火床面積のわりには低い焚き火台なので、テーブル側をめいっぱい低く調節しても、天板とは差ができました。しかしまあ問題があるとは思えません(※)。ではこちらのピコグリル760で、実際に焚き火をしてみましょう。
※のちほど問題が発生します。お楽しみに。
実際に焚き火台で使ってみた
火を起こしました。薪を動かす際に、上部のスクエアスペースが邪魔に感じられるのではないかと予想していましたが、意外にも気になりませんでした。このへんのバランスが、しっかり考慮されたピラミッド型のようです。全方向に焚き火テーブル
焚き火のすぐ近くに、熱に強いテーブルがあるというだけで、カップやクッカーの置き場所としてありがたいもの。これが全方向に備わっているのですから、複数人数で炎を囲む際には、快適であること間違いありません。ステンレス製の天板は、アチアチのケトルでも遠慮なく置くことができます。
スクエアスペースはじつに有能
複数人数で焚き火を囲むと、それぞれの食器でテーブルはすぐ手狭になりますよね。また人が輪になっているときに、メイン料理をどこに置くかという問題も生じます。その点、スクエアスペースは持て余したクッカー類の避難場所にもなりますし、みんなの手の届く位置にメイン料理を配置することも可能にします。耐荷重は20kgもあるし、スクエアスペースの利便性はかなり大きいでしょう。
スクエアスペースで、試しにベーコンを燻してみましょう。水分が飛んで旨味が凝縮され、煙の香りがついて風味がUPするハズです。
約30分後、ほんのりと色がつきました。実食したところ「クラムチャウダーやパエリアに使ったら最高だろうな」的にグレードアップが確認できました。
桜の薪を使って焚き火をしたら、もっといい香りがつくでしょうね。また豚バラ肉のブロックで、豪快な青空燻製に挑戦するのも楽しそうです。
使用する上で気をつけたいポイント
焚き火の途中で風が出てきた結果、一部の天板に炎が襲いかかる事態となりました。この部分の天板には、ススがたっぷりと付着して片付けが大変なことに……。
焚き火開始前に「問題があるとは思えません」とか言ってましたが、撤回します。今回のように「風がある+火床が天板よりも低い」という条件が揃ってしまったときは、風下の天板を炎とススが直撃します。
そもそも燃焼系アイテムと組み合わせて使用するため、ススが付くのを一々気にするのはナンセンスかもしれません。
しかしできるだけそのような事態を回避したいなら、中央に設置する焚火台の火床は天板よりも高めが理想的です。テーブルの天板をめいっぱい低く調節しても、焚き火台より高くなってしまう場合は、写真のように土台をかませるのが無難でしょう。
手持ちギアの高さに対応できる画期的テーブル
冬のファミリーキャンプやグループキャンプで、大いに役立ちそうな「ウッドストーブテーブル」。高さが調節できることと、スクエアスペースの存在は画期的でした。ぜひ薪ストーブや焚き火で活用してください。高さを調節できるので、きっと手持ちの愛用ギアにフィットしますよ。「ウッドストーブテーブル」の詳細はこちらThe post 囲炉裏テーブルの決定版?!高さ調整可能なテンマクデザインの「ウッドストーブテーブル」が画期的すぎた first appeared on CAMP HACK[キャンプハック].