テントポールのショックコード、メンテナンスはしてる?
野外で一晩を過ごすテントは、キャンプ道具のなかでもメイン的存在。だからこそお気に入りのモノを選んで大切に使っている人も多いハズ。ところが、タフな自然環境で風雨にさらされるテントはきちんとメンテナンスをしないと意外にも劣化しがち。
例えば、テントポールの中を通るショックコード(ゴム紐)が伸びて張力不足……、というのはよくある劣化のパターンです。今回はテントポールを少しでも長く使えるように、普段から実践できるワンポイント知識をご紹介します。
教えてくれた人
牛田浩一さん
アウトドアコーディネーター、B.O.W代表取締役。アウトドア用品の輸入会社を経て、アウトドア専門のPRとして独立。マーケティングや撮影コーディネート、イベント運営まで行う「アウトドアの何でも屋」。著書『キャンプ雑学大全2020』(三才ブックス)では、キャンプやアウトドアで役立つあらゆるハウツーを紹介している。
キャンパーには「あるある」なショックコードの劣化問題について、普段からできる対策方法をお訊きしました!
テントポールを長持ちさせるために「正しい折り方」で収納しよう!
キャンプの撤収時、普段何気なくポールを折りたたんでいる人は多いハズ。
例えばポールの折り方ひとつでも、端から順に折りたたんでいる人はいませんか? 実はそれNGなんです。正しくは、はじめに折るのは写真のようにポールの真ん中から。
続いてパタパタと折り進め、コンパクトにしていきます。端から順に折りたたんでいくと、ポール内部のショックコードのゴムが端から伸びていき、張力に偏りがあるまま保管されてしまいます。
そのままおいておくと、ゴムが伸びやすくなったり切れたりする原因に。
もちろんショックコードのゴムは経年で劣化しますが、収納時にポールのどの部分から折るかだけで使用年数は長くなります。ポールの種類によっては必ず二等分できるとは限りませんが、なるべく真ん中に近いところで折り均等に力を分散させるようにしましょう(牛田さん)
もしテントポールが破損してしまったら?自分でできる修理方法もチェック
ショックコードの伸びに気をつけながら使用していても、ポールが曲がったり折れたりしたらもう廃棄? いえいえまだ諦めるのは早いです! 破損箇所だけを新しいものに交換すれば、まだまだ使用できるんです。
続いては牛田さんにテントポールの交換方法を教えていただきました。知っておくと、イザというときにも役に立つハックです!
知っておくと役立つ、ポールのパーツ交換方法
まずは破損したポールの末端部分から逆側のショックコードを割り箸ではさみます。こうしておくことで、ポールをバラしたときにコードがポールの中に入り込むのを防いでくれるんです。
続いて、ポールの末端からコードを引き出し、コードの結び目をほどきます。固く結んであって素手でほどくのが難しい場合は、プライヤーなどがあると便利ですよ。
その後、留め具(今回の場合はワッシャー)を抜きます。するとポール一本一本のパーツが外せるようになるので、破損した部分を新しいものに交換しましょう。
最後に外したほかのポールも中にショックコードを通したあと、留め具、結び目と今度は逆の手順で元の状態に戻せば修理は完了。
末端の結び目は留め具が抜けないよう、エイトノット(8の字結び)などで処理しましょう。
国産メーカーなど一部のメーカーやアウトドアショップのなかには、こういったポールの修理サービスを行っているところもありますが、簡単な修理・交換だったら自分でできる場合も。大切なキャンプ道具は、修理や交換をしてなるべく長く大事に使いたいものですね。(牛田さん)
道具のメンテナンスも、まずは自分にできることから!
使えば使うほど愛着のわくキャンプ道具たち。だからこそ、なるべく長く使いたいですし、すぐに捨てたくないですよね。今回紹介したテントポールの収納方法や収納方法だけでなく、ほかのキャンプ道具もそれぞれに適した方法できちんとメンテナンスしておきたいところ。
キャンプに行けない日は、いつもお世話になっている道具たちをきちんとメンテナンスしてみてはいかがしょうか。
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