A-suke流「アウトドア ダンディズム」#01:ナイフを使いこなせたらカッコよくない?

キャンプにスタイルの香りをプラスする連載がスタート

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今回から連載がスタート。まずは自己紹介、ぼくA-sukeは東京の水道橋でBASE CAMPというアウトドアをコンセプトにしたカフェ&バーをやってます。それとは別に自身で「男前キャンプ」と称して「テントなし、ガスなどの燃料なし、インスタントフードなし」でのイベント活動をしていたり、自分でプロデュースしたナイフをテンマクデザインさんに出してもらっていたりします。

そんなボクがアウトドアを始めたのは、90年代のアウトドアブーム真っ只中。もともと自然とか動物が好きだったこともあり、アウトドア遊びにハマったのは必然だったかも。当時は「ヘビーデューティ―」って言葉がキーワードで、キャンプもまだまだ焚き火で煮炊きするのが当然だったし、テントもロッジ型が主流だった。

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そんな時代にぼくが憧れたのはナイフ、ロープ、焚き火を自在に操るアウトドアマンの姿。思えばそれはスタンドバイミーだったりウェスタン映画のカウボーイだったのかもしれないし、もっとミリタリー寄りだったかもしれないから、今でいうアウトドアとは少し違うかも。でもぼくは今でもナイフ、ロープ、焚き火に代表される原始的な道具をうまく使いこなせるアウトドアマンに憧れている。

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前置きが長くなったけど、現在のアウトドアシーンでナイフというのは必須アイテムではなくなっている。アウトドアショップもナイフをほとんど扱わない。そのワケは現代のアウトドアシーンでは「普通は必要じゃないから」かもしれない。。無理矢理ナイフ一本で無人島に行ってサバイバルキャンプって人もいるかもしれないけど、そうじゃなくて、みんなが行っている、いわゆるオートキャンプの中でもナイフを自然に使える場所があると思う。

現在のアイテムって、「○○専用」という枠に入れようとする傾向がある気がしている。その方が、使う側もわかりやすいし、売る側も説明が簡単。よく「ナイフってどんなときに使うんですか?」的な質問を受けることがあるんだけど、これは「料理のときですよ」とか「木を削るときです」みたいなことを求めてる感じがするんだよね。でもナイフっていう道具はこれに対する回答が難しい。「料理にも木を削るのにも使う。場合によっては缶もあけられるし。。。」なんて答えが妥当かなと思ってしまう。

そもそもアウトドアショップで売ってないってこともあるけど、これがナイフ離れの原因の一つだと思ってます。みんな専用品が好き。だけど残念ながらナイフはわかりにくい道具なんだ。でも、この分かりにくい道具を使いこなすってところにカッコよさがあると思うんだよね。

知っておきたいナイフの用途、基礎の「キ」

ではそんなナイフをキャンプシーンで使うタイミングって、どんなときがあるだろうか。

・ 袋をあける

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いきなり手でもできちゃうことです(笑)。ポテトチップスの包装って昔はもっとあけずらかったと思いません?アレだって進化してますから、どんどん手であけやすくなってる。でもたまにありますよね、なかなかあけられない袋。そんなときはナイフをハサミの代わりに使えばいいんです。刃物は切るためにあるんですから。

たったそれだけですが、このナイフで袋をあけるっていうのが日常になると、手よりハサミより便利になるんです。だってあけられないことがないしハサミより早い。まずはココから始めましょう。


・段ボールの梱包を解く

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これも手でテープを剥がせばいいんです。が、やっぱりたまに大変。それに剥がしたテープゴミが散乱します。切った方が早くてゴミが出ない。カッターもナイフの一種です。ナイフもカッターとして使ってください。

・ 料理する

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多くの人が期待する調理道具としてのナイフ。でもはっきり言って使いにくいです。包丁(キッチンナイフ)は料理専用のナイフなんです。それに慣れているぼくらが、アウトドアナイフで料理することを快適に思うわけがありません。ただ、包丁を腰にぶら下げることは普通しませんし、まな板とセットで使うもの。アウトドアナイフだったら、小さいものを選んで使えばまな板いらず。シーンによっては包丁以上に活躍するはずです。

・ 木を削る

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よく言われるナイフでできることの一つですが、キャンプで木を削ることってどれだけあるでしょう。ナイフを使わない人はこの作業自体ほとんどしないんじゃないかな?ペグやポールは専用品を、カトラリーだって専用のものを持ってきていれば木を削る必要がない。だけど、落ちている木を削って即席の箸を作る事だってできるわけ。この作業も楽しむ人はナイフが必要になってくるし、ナイフを使い慣れるといろんな道具が必要なくなるかもしれません。

・ 薪を割る

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キャンプ場で焚き火をするとき、着火剤を使って購入した薪を使う人はそもそも薪を割る必要がないかもしれません。でも薪が太すぎたりするかもしれませんよね。拾った薪ならなおさら。そんなときはナイフやナタやオノが役に立つ。太い薪をナイフで小さくできれば、着火剤を使わないというスタイルも同時に手に入るかも!?

・ ロープを切る

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テントの付属ロープでペグダウンする機会しかなければ、ロープを切断する機会もないでしょう。でもロープを使えるようになってくるとアウトドアの楽しみがもっと広がります。必要に応じて切る必要も出てくるでしょう。

ただ幾重にも繊維を重ねたロープは簡単には切断できません。ロープがある程度太ければ、普通のハサミでは苦労します。ナイフの中にはロープを切ることに特化している刃を持つものも多く、ロープとナイフはセットとも言えますね。

・ 缶をあける

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最近は缶切りも使えない人が多いようです。その原因はプルトップ式缶の普及です。指であけられるんですからそりゃいいですよね。でもこのプルトップたまに外れてしまいます。それに未だにプルトップではない缶もありますよね。

そんなとき、ナイフでもあけられるんですよ。缶しかあけられない缶切りよりも、ナイフで缶もあけられる技術を持つ方がカッコよくないですか?


・ 魚を捌く

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釣りをする方限定かもしれません。大型の海の魚は出刃包丁などの方がやりやすいでしょう。でも小さいマスなどの川魚は刃が小さいナイフに分があるかもしれません。でも実はキッチンばさみが一番使いやすかったりもするんですけどね(笑)。

ナイフのあるアウトドアの世界に興じてみては?

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ナイフ、必要のない人も多いと思います。ただ、便利を追及すると何もなくなってしまう。山の景色を見るためだけならロープウェーで登って降りてくればいいんです。テント張らずに景観の素晴らしいホテルに泊まればいいじゃないですか。でも「そうじゃない」スタイルがあるからアウトドア遊びに興じてるわけですから、ナイフを使うスタイルのアウトドアの世界にぜひ踏み込んでみてください。

 

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