雨よりも怖い自然の驚異、それが”風”
快適なキャンプの脅威といえば雨。防水はじめ、雨についての対策はよく語られるところですが、”風”の脅威を忘れていませんか?どこでも突然発生する可能性のある強風は、実はなかなか手強い相手。風でタープが破れたり、そもそもテントが立てれないなんてことも!
じゃあ風が吹いたらもうキャンプはできないの? そんなことはありません、風が強くても安全に快適にキャンプをする術があります。その方法を身につければキャンプでワンランク上の余裕をゲットできます。
今回はそんなキャンプで重要な風対策についてお届け!
7つの風対策
①キャンプ場は、林間サイトを選ぶ
風が強い季節や天候が続いている場合、事前に風に弱いキャンプ地を避けることが最善。海や景色の良い高台でのキャンプは気持ちの良いもの、でも風の餌食となりやすい危険な立地でもあります。
風が強いことが想定される時、もしくは風に対して優位にキャンプをしたい時には林間サイトを選びましょう。
木々が風を遮りサイトが守られるため、風の影響を受けにくい快適な環境が手に入ります。
②タープは低くするか、諦める
キャンプサイトで風の影響を一番受ける設備がタープ。特にオープンタープは少し強風が吹けば、紙飛行機のごとく飛んでいきかねません。風が強い状況では、初心者の方やタープ張りに自信のない方は諦めて、木陰を見つけてテントを張るようなスタイルが無難です。
それでもタープが張りたい! そんな時にはタープの片側を低くしたり、全体をローダウンさせる等の方法で風の影響を弱める対策をとりましょう。
③テントは入口の向きを考える
山岳でも幕営地を選ぶことの次に重要なのがテントの入口の方向。風がどちらから吹いているか入念にチェックし、風上に入口が向かないように計算します。山や海では風向きが分単位で変わるケースがあります、しばらくの間風の吹き方を観察することが重要です。
④ペグは鋳造ペグがおすすめ
風が強いと解っている場合には、初めから鍛造ペグをしっかり打ち込んでおきましょう。アルミペグが華奢な場合、風で抜けてしまったり、再度強く打ち込む際に曲がってしまったりというトラブルが発生しやすくなります。地面をがっちりとらえる20㎝以上の鋳造ペグがおすすめ。
ただし柔らかい地面(ぬかるみ、砂浜、雪など)の場合は、表面積が少なく摩擦力が足りない鍛造ペグだと逆に抜けやすくなってしまうので、地面のコンディションによって注意は必要ですよ。
⑤ガイロープもしっかりペグダウン
「ゆるキャン」な環境がメインのキャンパーの中には、ガイロープはノータッチという方もいるかもしれません。しかし一度自然が猛威をふるえばガイロープの必要さに気がつくはずです。またキャンプ地のある自然の中では天候が突然変わることもままあります。スタート時に風が弱くても、なるべくガイロープもペグダウンしておきましょう。
木に結んだり高い位置で固定すると、テントが破損してしまう可能性もあるので注意が必要です。
⑥焚き火は無理にしない
キャンプといえば焚き火ですが、あまりに風が強い時には撤退も必要です。風を制して火をおこし、焚き火をスタートさせたとしても、舞い散る火の粉はコントロールできません。風にのって火の粉が遠くまで飛べば山火事の危険もあります。強風下でも安全に料理できるように、バーナーやコンロを準備しておきましょう。
⑦寝る前に、しっかり片づける
夕食を終えて焚き火を楽しんだら、もうそのまま気持ちよく寝たくなりますよね。でも夜中に突如強風が吹くこともあります。人が中にいればテントが飛ばされる危険は低いものの、サイトに細々とした荷物が広がったままなら飛ばされてしまう可能性も。
サイトに広げた道具たちは、出来る限り就寝前にテント内に入れるか、車にしまうのがベスト。
風を制するキャンパーになる
突然の風に負けない、快適なキャンプを諦めない、そのスキルを身につければキャンプにワンランク上の余裕が生まれます。また風の困難を制して得た快適さには、自然を乗り越える充足というアウトドアの醍醐味も。大切な人に素敵な体験をしてもらうため、自分がよりキャンプを楽しむために風と仲良しになろう!
「雨」対策は大丈夫?
雨への対策も事前に確認しておきましょう!The person winning wind wins camping.
風を制する者はキャンプを制する。