DIYカスタムの入門には工具も不要の「ミリタリーギア」を!
セルフカスタムの達人でもある「38explore」の代表ミヤさんが、DIY術を教えてくれる企画第四弾! 今回はミリタリー用品が大好物のミヤさんに、キャンプで使えるおすすめギアとその活用術を伝授してもらいます。
キャンプに使えるミリタリーギアはいろいろありますが、中でもおすすめなのがモールシステム。正式名称は「モジュール ライトウェイ ロードキャリング エクイップメント」と長いんですけど、1997年以降にアメリカ軍が採用している個人装備システムのことです。
ウェビングテープを利用した統一の規格があって、ポーチやポシェットなどを好きなように組み合わせて使えるのが特徴。工夫次第で、ワクワクするカスタムが可能ですよ。
モールに対応したギアはいろんなメーカーから発売されていて、そのすべてを把握するのは至難の技。ミヤさんも今までにかなりの数を購入してテストを繰り返しているそうですが、未だに使い途が見つからないギアが自宅には大量に眠っているとか。
今回は、そんな中からキャンプやアウトドアにぴったりの逸品を特別にご紹介! まずは、一押しのモール対応ギアから見ていきましょう。
キャンプにおすすめのモール対応ギアとその活用例
「ボトルケース」を除菌グッズケースに
最初に紹介するのは、「OneTigris」というブランドのボトルホルダーとピストルマガジン用のポーチの組み合わせです。
ナルゲンボトルを入れるためのポーチに、小さなマガジンポーチを合体させて使っています。2つ揃えても3,500円くらいとかなり手頃なので、このカスタムは今の御時世、すごくおすすめです!
とういうのも、収納されているのは除菌用のウェットティッシュと予備の詰替え用シート。感染予防としてはもちろん、油で汚れたテーブルやガスコンロなどの掃除にも重宝するウェットティッシュケース。
裸のままだと生活感が丸出しになってしまうので、この活用法はありですね。
組み合わせたマガジンポーチには、除菌アルコールを詰め替えて収納しています。モールシステムを活用すれば、同じ用途や目的のギアを一箇所にまとめておけるので、整理整頓がしやすくなりますよ。
「救急用ポーチ」をキャンプ必需品ケースに
続いて紹介するのが、「コンドル」というブランドのT&Tポーチ。本来は救護班のチームがベストの胸辺りに取り付けて、救急キットなどを収納しておくためのポーチですが、ミヤさんがカスタムするとご覧の通り。
さりげなく取り付けられたライターやゴールゼロのランタンが、男心をくすぐりますね。
このポーチはサイズも持ち運びに丁度いいので、キャンプに欠かせない必需品を収納しています。ナイフやライター、オイルなどがウェビングテープでしっかり固定されるので、中身が見やすく取り出しやすいです。
インナーに付いている紐の長さを変えることで、フタの開く角度を調整できるところも便利。このポーチをテーブルなどに引っ掛けて使うときは、この機能がとてもありがたいです。
●マップケースサイズ(内寸):約28×14cm
●重量:約420g
「ペットボトルホルダー」をCB缶カバーに
数多くのブランドからCB缶用のカバーは発売されていますが、モール対応のギアにもシンデレラフィットするアイテムがあります。それが「Phoenix Ikki」の550mlペットボトルホルダー。
ご覧の通り、ケースを装着したままでもバーナーに干渉することなく使うことができます。素材は耐久性・耐水性に優れた高密度ナイロン。カラーも写真のブラウンのほか全8色あるので、サイトのテイストに合わせて選べますよ。
「車のヘッドレスト」をギア置き場に
モールシステムを活用すれば、デッドスペースになりがちな車のヘッドレストも、収納スペースに早変わりします。そのためには、まずは「OneTigris」のヘッドレストカバーを取り付けます。そうすることで、モール対応のパーツを好きなように組み合わせられます。
運転席のヘッドレストには、「CONDOR」のDigiポーチを装着して、デジカメとバッテリーを。助手席のヘッドレストには、「FMA」のハンドガン用マグポーチを装着して、ゴールゼロのLEDランタンを収納しています。常にキャンプに持っていくものは、車内に定位置を作っておくと忘れる心配もなくなるのでおすすめです。
ミリタリーなカーゴケースも見逃せません
モールシステムともうひとつ、ガチミリタリーのアイテムでキャンプに活用できるというのが、軍隊で使用されてるケースの数々。
軍隊でもガシガシ使われているトランクやケース類は、防水性にも優れていて、とにかく頑丈。それでいて、価格はブランド品と比べると半分以下なので、コストパフォーマンスがとにかく高いんです。
早速、ミヤさんが普段使いしているミリタリーケースを紹介していきましょう。
「ライフルケース」をポールケースに
こちらは「VFC」というブランドのハードケース。本来はスナイパーライフルを収納するためのケースなので、ポールの収納にピッタリなのだとか。
内寸が135✕40cmなので、分解したポールを入れるのにぴったり。サンゾクマウンテンのショックも収まるので、すごく重宝しています。いつもは車のルーフキャリアに積みっぱなしにしているのですが、水が侵入しないように作られているので、ポールが錆びたりすることもありません。
「キャリングケース」を調理道具ケースに
「SKB」の3Iシリーズは、米軍の厳しい製品規格をクリアした樹脂製のケース。防水・防塵性に加え、軽量で耐久性に優れているので、輸送時のケースとして使われているものです。
通常はウレタンフォームを入れて精密機器などを運搬するものですが、ウレタンフォーム無しの状態で使えば、ミルスペックのトランクケースとして活用できます。
大きくてかさばる調理器具や鍋、フライパンなどは、すべてこのケースに詰め込んでいます。多少なら雑に扱ってもビクともしませんし、汚れたらまるごと洗えるのでキャンプ用には最適ですね。
3Iシリーズにもいろいろな種類がありますが、これは「3I-2617-12B」というモデルで、3万円前後で購入しました。有名ブランドだと倍近くするので、かなりお買い得だと思います。
底にはウイールも付いているので、キャリーケースのように引っ張って持ち運ぶことも可能。実際、「このケースで海外旅行にも行った」そうなので、ひとつあるといろいろな使い途が見つけられそうですね。
ミリタリーギアの導入は節度が大切
ミリタリーギアが大好きなミヤさんですが、最後にキャンプで使ううえで心がけていることがあるということ。
すべてをミリタリーギアで揃えてしまうと、傍から見ると怪しいキャンプオジサンになってしまいます。迷彩柄は極力少なめにして、ウッドのギアなどとバランスを取るとよいでしょう。やりすぎは禁物です。
この記事を参考にしようと思っていたみなさん、心に留めておいてください。