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都心から1時間半、深い森で静寂を楽しめるキャンプ場がある!
樹齢約100年を超える樹々に囲まれ、極上の静けさを味わえる場所。なのに都心からわずか1時間半のドライブで辿り着ける……そんな夢のような穴場キャンプ場をご紹介します。美しい森を守るため、どうやら厳しいルールがあるらしい……
しかし、その夢のような場所は当然ながら地道な環境保護によって維持されています。しっかりとルールが定められ、それを遵守する意識の高いキャンパー達がこぞって集うところなんだとか。噂では「厳しすぎるキャンプ場」らしいのですが……。大切にされてきた森の様子と、厳しいと言われるルールを確かめるべく、実際にキャンプをしに行ってきました。
最上級のリラクゼーション!「ホウリーウッズ久留里キャンプ村」
樹々に囲まれて森林浴
千葉県は房総半島中部、君津市にある「ホウリーウッズ久留里キャンプ村」。クヌギやナラの木漏れ日が美しい林間サイトは、深呼吸したくなる心地よさ。広さはほぼ100㎡あり、コールマンの「ウェザーマスター・コクーンII」クラスの大型テントも余裕です。
シイやクスノキに囲まれた電源付きのオートサイトは、100㎡以上。広い空を楽しみたい人におすすめですね。
夏場は川遊びも
暑い時期は、場内に作られた滝のある川で水遊びができますよ。しかも高速を降りてわずか15分!
都心からのアクセスは、東京湾アクアラインを経由し、圏央道・木更津東ICを降りて約15分。秘密基地のようなツリーハウスが見えたら、そこが「聖なる森」への入り口です(ツリーハウスは台風による強風で修理中ですが、近日中に宿泊予約再開とのこと)。さて、利用するには守るべき「ルール」がある
それでは、「厳しすぎるキャンプ場」と噂される実態を、ホウリーウッズ久留里キャンプ村のオーナー藤平さんに直接尋ねてみました。お話をする中で印象的だったのが、藤平さんの考え方とキャンプを愛する人たちへの想い。
この土地はいっとき地球から借りているもの。癒しを求める本物志向のお客様に、末長く憩いの場を味わっていただきたいです。
そのために守るべきルールは主にこの4つ。
1. 焚き火台の下には不燃シート
2. 踏み荒らしと熱から樹々の根を守る
3. 食器用洗剤は石鹸分100%のもの
4. 静かな環境を壊さない
では、この4つのルールを詳しく見ていきましょう。
ルール① 焚き火台には不燃シートを敷く
樹根が傷つき、土中の昆虫や微生物も死んでしまうので、直火は禁止。焚き火台を用いたとしても、土への影響は少なくないのだとか。そのためホウリーウッズ久留里キャンプ村では、焚き火台やロースタイルのBBQグリルの下には「不燃シート」を敷くことが義務付けられています。不燃シートはキャンプ場でも購入できる
もし持っていない、または当日忘れても大丈夫。不燃シートは管理棟で推奨品を購入できます。大きさは約50×60cm、熱に強い炭素繊維製。土へのダメージについて配慮しながら火を使う体験は気持ちのいいものでしたよ!
お持ちいただく場合、ロゴスの「たき火台シート」ならスペック的にOKとのことでした。
ユニフレームの「ファイアグリル」の下に使ってみました。傍には防火用の水を忘れずに!
この焚き火をする際の詳しいルールについては、公式サイトをしっかりとご確認ください。
ルール② 樹々の根を守るため「重さ」と「熱さ」に気をつける
車の重みで傷つけないように
車のタイヤで繰り返し圧されると、土と樹根が傷んでしまいます。これが台風などの荒天時、倒木の主因になるのだそう。そのため各サイトには専用の駐車エリアが定められ、愛車はそこに停めました。
テントスペース内に車を乗り入れた場合、轍の修復代として5,000円〜かかりますとのこと。ここまで徹底しているからこそ、風格ある森の姿が存続しているのですね。
車とテントが離れている場合も
利用したサイトは駐車エリアからテントまで少し距離があり、重い物はアウトドアワゴンで運びました。
焚き火台も樹から離して
森は生きています。焚き火台は樹木からある程度離して使用したいですね。
ルール③ 洗剤は石鹸分100%のものを使用
合成洗剤ではなく、生分解性の高い石鹸を!
周囲の樹木や河川、地下水を汚染しないよう、洗剤にも配慮が必要。使用できる食器用洗剤は、微生物によって分解されやすい石鹸分100%のものだけ。管理棟にて、100ml入り1本300円で購入できます。
「塩分」は土壌に有害!
ごく稀に、食べた残りを地面に流すお客様がおられます。塩分を含んだ汁は、植物と微生物に有害なことを知っておいていただきたいですね。
知識が無ければついついやってしまいがちなNG行動。残り汁を利用したアレンジレシピや、そもそも汁や洗い物が出にくいレシピに工夫するのも手ですよ。
ルール④ 森の静寂を守るため、騒音はNG
この好環境、声高に騒ぐのはもったいないかも!?
この森は、都市の生活を離れ、かすかな自然のささやきを感じられる稀有な場所。ラジオやスピーカー、楽器の使用はNGです。贅沢な環境を皆で共有するためにも、22時の消灯時間を守りたいもの。……これってじつは当たり前!?
①の不燃シートのルールはあまり見られないかもしれませんが、考えてみれば、②〜④は、意識すればそう難しいことではありません。まずは周囲にダメージを与えない行動が取れる、これがスマートなキャンパーの姿かもしれませんね!また行きたくなる設備たち
デッキ付きキャビンが新たにオープン
2018年夏、林の一隅にウッドデッキ付きのキャビンが登場。テント泊はまだ不安な小さいお子さん連れや、肌寒い時期に最適。エアコン、冷蔵庫付き。ペットの入室はできません。キャビン付属の囲炉裏スペース(手前左の建物)では、BBQグリルを囲んでの団欒が楽しめます。
トイレもピカピカでした!
清掃の行き届いた明るいトイレ棟。個室は洋式水洗でした。清潔なトイレは暖房便座付き(ウォシュレットはありません)。他にコインシャワー(3分間200円)があります。
お風呂は車で約7分の「大江戸温泉物語 君津の森」へ!
豊かな森を愛してやまない、意識高めキャンパーが集う場所
見渡すと、どのサイトでもきちんと不燃シートを使用していました。オーナーの努力と、賛同するキャンパー達によって守り継がれた清澄な樹林。ここで過ごせば、誰もが中〜上級キャンパーになれそうな気がしてきます。筆者の胸に深く刻まれたのは、緑濃い森からの無言の癒しでした。ぜひまた訪れてみたいキャンプ場です。
「ホウリーウッズ久留里キャンプ村」基本情報
住所:千葉県君津市芋窪282電話:090-1817-8269(受付時間9:00〜18:00)
アクセス:東京湾アクアライン〜圏央道・木更津東ICより国道410号線・久留里方面へ約15分
サイト数:林間サイト×100、オートサイト×20(電源付き×10)、デッキ付きキャビン5棟、ツリーハウス1棟(修理のため予約休止中、お問い合わせください)
営業期間:通年
カード決済:不可
サイトの地面:腐葉土
「ホウリーウッズ久留里キャンプ村」:ご案内とご予約はこちら
記事を読んでこのキャンプ場へ行きたいと思いましたか?
回答ありがとうございます。