ワークマンから超軽量折り畳み傘が登場!
そろそろ梅雨入りの気配を感じる今日この頃。この時期困るのが、天気予報を裏切る突然の雨。そんなとき超絶便利なのが、持ち歩いてもノンストレスな“超軽量折り畳み傘”。しかも今季、圧倒的なコスパが魅力のワークマンから、超軽量折り畳み傘「ライトアンブレラ」がラインナップ。これは気になる……! ということで早速入手。
このカテゴリの筆頭格、モンベル「ULトレッキングアンブレラ」と比較しつつ使用感を検証してみましたよ。
モンベルの「ULトレッキングアンブレラ」と徹底比較!
“iPhoneより軽い折り畳み傘”として、抜群の人気を誇るモンベル「ULトレッキングアンブレラ」。ワークマンから発売された「ライトアンブレラ」は、果たしてその対抗馬となりうるか!? スペックから使い勝手に至るまで、徹底比較してみました。超軽量バトルを制したのは……!?
超軽量傘同士の対決とあらば、まずはやはり軽さ比べから。 軽さをより実感しやすくするために、最初に筆者のiPhone11を計量してみました。Apple公式サイトには重さ194gとありますが、普段カバー無しで持ち歩くことはまずないので、カバー付きで実測を。結果は262gに。
お次はU.L.トレッキングライトアンブレラを計量。こちらは公式サイトに記載の128gとほぼ同じ127gという結果に。評判通り“iPhoneより軽い”はサクッとクリア。
最後に満を辞してライトアンブレラを計量。公式サイトには約110gとありますが、今回実測値ではさらに軽い105gをマーク! 軽さ対決では、カバー付きiPhoneの半分以下という驚異的な軽さをマークしたワークマンに軍配が上がりました。
折り畳み時&使用時サイズを比較
携行時にはコンパクトさ、使用時にはしっかり雨を防ぐ大きさという、真逆の要素が求められる折り畳み傘。まずは、折り畳み時のサイズから比べてみました。結果、コンパクトさでは約21cmに折り畳めるワークマンが勝利。
続いて使用時のサイズを比較。公式サイト表記では親骨のサイズはどちらも50cmで、実測でも同じ結果に。直径もほぼ同サイズの約86cmで、両者引き分けといきたいところ……。
でも実は、今度はモンベルがやや優位。親骨の数がワークマンより2本多い8本の設計のため、周囲を囲む“辺”の数も多く、布地の面積が大きいんです。結果、雨を防ぐ面積もより大きいということに。
親骨の湾曲の角度や柄の長さはほぼ変わらず、横から見た写真もご覧の通り。やはり布地の面積の大きいモンベルの方が、より広い範囲がカバーされている安心感がありました。
サイズ対決では、折り畳み時はワークマン、使用時はモンベルの両者引き分けという結果に。
ワークマンは防水、モンベルは撥水
傘の機能の真骨頂といえば、“雨を防ぐ”こと。続いては両者の防水機能について比べてみましたよ。写真は実際にスプレーボトルで水をかけてみたところ。モンベルの方が水滴に立体感があり、やや撥水力が高いと感じました。とはいえどちらも傘を一振りすれば水滴がサッと落ち、撥水力では甲乙つけがたいレベル。
ただし、決定的な違いはワークマンは明確に「防水」を謳っている点。実は「ライトアンブレラ」は、ウィンタースポーツやマリンレジャー向け防水アイテムを展開する「AEGIS(イージス)」ブランドからのラインナップ。耐水圧の表記こそありませんが、“強力防水”を実現しているんです。
一方、モンベルはあくまで「撥水」機能のみ。生地の裏側に水を通さない「防水」とは異なるので、水圧には弱いという側面が。
しかしこの撥水機能、世界最高クラスの撥水加工「ポルカテックス®」によるもの。一般的な耐久撥水をはるかに凌ぐ性能で、摩擦や洗濯による撥水機能の低下も大幅に軽減しています。
となるとゲリラ豪雨のような過酷な大雨でなければほぼ問題なく、普段使いする分には両者互角と言えるのではないでしょうか。
強度ではモンベルが二馬身リード
いざ雨天時こそ出番の折り畳み傘、開いた途端に強風で折れてしまう悲劇だけはなんとしても避けたいもの。超軽量折り畳み傘といえど、風に対する一定の強度は担保して欲しいですよね。まず傘を支える親骨の本数をチェック。裏返すと、先ほども触れた通りモンベルが2本多い8本構造。さらに中心の支柱も親骨もモンベルがより太く、柔軟性のあるカーボンファイバー製。構造的強度は一目瞭然の結果に。
続いて生地の強度を比べてみました。触ってみた感じでは、ワークマンの方がしっかりとしたハリと厚みが。モンベルの生地はかなり薄く、強度に不安を感じます。
……と思いきや、またしてもモンベルがリード。モンベルの薄い生地、実は登山ウェアにも多用されている「バリスティック®エアライト」というハイスペック素材。極細のバリスティックナイロン糸を高度な技術で織り上げ、10デニールという薄さながら強度も抜群。
かたやワークマンは「ポリエステル100%」の表示のみ。強度比べは、モンベルが構造・生地の二馬身リードと大きく引き離しました。
コスパの高さではワークマンが圧勝!
強度で差をつけられたワークマンですが、ここから追い上げる気配が! ワークマンといえばやはりコスパ。お値段はなんと980円(税込)! 対するモンベルは4,800円。税込みでは5,280円なのでワークマンのおよそ5倍。強度で劣るとしても、傘を5本買い換えるにはかなりの年月がかかると思われ……、イニシャルコストを押さえたい人には、やはりワークマンが強し!
収納のしやすさなど“使い勝手”はモンベル優位
使用後、布地を細かく折り畳んで袋に収納する一手間が面倒な折り畳み傘。毎回のことなので、できるだけスムーズに済ませたいですよね。ワークマンの収納袋には片側に2cm程の切れ込みが。ただ、本体サイズに対し、袋の幅も長さもそれほど余裕がないため、出し入れスムーズとまではいかない印象でした。
モンベルの袋は入り口の両サイドが台形状で、大きく開く構造に。幅はタイトですが開口部が大きいので出し入れがスムーズ。
そしてこの写真、何か違和感を感じませんか? そうなんです! モンベルの持ち手はグリップ側ではなく、石突き側にあるんです。コレ何のためなのか知らない人、意外と多いのでは?
荷物ギュウギュウのザックから傘を引っ張り出す時、持ち手がグリップ側についていたら……、引っ張ると柄が伸びてしまって出てこないんです。袋の構造といい、持ち手の配置といい、こういう細部への配慮はやはりさすがのモンベルと言ったところ。
モンベル傘はアフターサービスが万全!
モンベルにあってワークマンにはないモノ……それはアフターサービス。全てのパーツが交換可能で、モンベルの店舗で修理してもらえるんです。破損の状態にもよりますが、持ち手の芯の部分なら約900円、骨は1本約700円で交換可能。生地の交換も可能で、別カラーの生地に張り替えもOK。グリップや石突き部分の破損だけなら、スペアパーツが売られているので自分で交換できますよ。
使ってみて気になったところは?
それぞれの魅力があり、甲乙つけがたいワークマンとモンベル。若干気になる部分もあったので、ここで少し補足しておきます。まず、ワークマンのカラーリングについて。
今回購入した「ブルー」のほか、写真の「イエロー」との2色展開なのですが、どちらも蛍光色とのツートンカラー。よく目立つので安全面のメリットがありますが、アースカラーやモノトーン好きの筆者には、洋服とのコーデがちょっと難しい点が気になりました。
また、軽量性と収納性を追求した結果、グリップがオセロサイズに。ほぼ棒を持っている感覚なので、強風の際などしっかりと握り辛くグラついてしまいます。モンベルはやはり生地の薄さが気になりました。ハリがなくツルツルしているので、キレイに折り畳むのが一苦労。開いてしまえば分からないのですが、細かいシワができやすく、長く使っているとかなりシワシワ感が出てきます。
大きめ&ワンタッチもワークマンなら980円!
ライトアンブレラと同じく「イージス」シリーズから、もう1つ折り畳み傘がラインナップ。その名も「ハードアンブレラ」。ライトアンブレラより2周りほど大きく、親骨の長さは約60cm。骨数も10本と強度もUP。そして大きく持ちやすいグリップ部分のボタンに注目。ここを押すだけでワンタッチで開閉できるんです。しかも、このクオリティでお値段はライトアンブレラと同じ980円(税込)!
重さは430gですが、カラーもモノトーンの2色展開で洋服ともコーデしやすく、折り畳みでも大きめサイズが欲しい人におすすめです。
コスパ&軽さを追求するならワークマン
超軽量と強力防水性能を実現しながら、圧倒的コスパがうれしいワークマンのライトアンブレラ。強度やディティール、アフターサービスではモンベルがリードしつつも、トータルでは拮抗した結果に。何と言っても980円という価格は、2〜3本買って普段使いのカバン全てに常備しておくという贅沢な使い方も叶えてくれます。コスパと軽さを生かした使い方で、賢く梅雨を乗り切ってくださいね。
モンベル U.L.トレッキングライトアンブレラ詳細はこちら
※ワークマン「ライトアンブレラ」「ハードアンブレラ」共に、現在(2020年6月23日現在)オンラインストアでは完売し、再販の予定はないとのこと。欲しい人はワークマン実店舗での購入をおすすめします。
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