焚き火のお供にぜひ欲しい、2019年新作のテーブル
今回紹介するテーブルは、2019年に新たに登場したHang Out(ハングアウト)の「ファイヤーサイドテーブル」。火に強いステンレス版の天板が新登場し、気になっていた方も多いのでは?
「Hang Out」は愛知のインテリアファニチャー企業が運営するブランド。本格的な家具を作る会社が、アウトドアテーブルを手がけると……?
見た目から機能美にあふれていますが実際の使い勝手はどうなのでしょうか、気になる点を含めてレポートしてみました。
Hang Out「ファイヤーサイドテーブル」のココがすごい
ココがすごい① テーブルと薪置きのハイブリッド
まずは他のアウトドアテーブルとは違う特徴からご紹介。このテーブルの最大の特徴は、焚き火に使う薪を天板の下にまとめて置けること。
薪は地面に直接置くと下からの湿気が薪にうつり、火にくべたときパチパチと火の粉が爆ぜる現象が。また、敷物を下に敷いても薪はバラバラと散らかりがち……。このテーブルを使えばそんな問題は一挙に解決! 薪を地面から離してひとまとめにできます。
別売りのログキャリーを使えば、買ってきた薪を入れ替える手間もありません。そのままテーブルのフレームにセットOK。
ログキャリーを使わなくても薪を置けます。モノが多くなりがちなキャンプサイトで場所を取らずにまとめて管理できるのは非常にありがたい!
ココがすごい② 天板が選べる
天板は木製とステンレス製を選べます。先に発売されていた木製天板バージョンは、合板・アッシュ突板貼りで、こちらを選択するとテーブル全体の重さは約2.7kg。ステンレス天板バージョンは見た目も美しいヘアライン仕上げ。枠はサイド部分が張り出していて、シェラカップなどをかけておけます。
ステンレス製を選択すると重さは約3.5kg。木製天板よりも重くなってしまいますが、焚き火のそばで使うなら焦げ付きの心配もなく、熱いものを気兼ねなく載せられるステンレス製が安心!
ココがすごい③ 組み立ても簡単!持ち運びはコンパクト
2本の脚を、それぞれ天板の裏側にある4か所の穴に差し込むだけで組み立てが完成。このとき、2本の脚の横幅が違うので少し戸惑うかもしれません。
横幅が狭いほうの脚をもう片方の脚のあいだに通すことで固定される要領です。慣れれば難しくないので、説明書を見て正しく組み立てましょう!
シンプルな構造ながら、天板とスチール製の脚が4つの穴にきっちり組み込まれ、頑丈で安心感があります。
長さ調整可能な専用のベルトが同梱しており、収納時は脚を外してベルトでひとまとめに。天板と脚がばらつくことなく、片手ですっきりと持ち運びができます。
しっかり締め付けられるので、クルマに積んでいてもガタつきなし。地味に嬉しいパーツです。
いざ、焚き火に実践投入!その実力は?
さて、使う前からその機能性に期待で胸が膨らむ、Hang Out「ファイヤーサイドテーブル」。実際に焚き火で使ってみて、サイズ感や使用感など検証していきましょう!
天板の大きさはサイドテーブルにベスト!十分なスペースを確保
天板の大きさは、ヨコ50cm×タテ37.5cm(約)。CB缶一体型のワンバーナーとまな板を置いてもまだ余裕があり、簡単な調理をするには十分なスペースを確保できます。
ひとり分の朝食セットが楽々と置けました。食卓として使うのもスペース的にまったく問題なし。ソロキャンプはもちろん、グループキャンプの時は、焚き火のそばで自分専用のサイドテーブルとして使えそうですね。
焚き火用テーブルの定番商品、ユニフレーム「焚き火テーブル」と比べてみました。「焚き火テーブル」の天板の大きさはヨコ55cm×タテ35cm(約)。
Hang Outの「ファイヤーサイドテーブル」のほうが横幅が5cm短く縦幅が2.5cm長い、より真四角に近づく形状です。薪を置けたり、横にモノをかけられたりと、収納力も見逃せません。
ユニフレーム 焚き火テーブル
●使用時サイズ:約55×35×37(h)cm
●収納時サイズ:約55×30×2.5(厚)cm
●重量:約2.8kg
●収納時サイズ:約55×30×2.5(厚)cm
●重量:約2.8kg
天板の耐荷重は約10kgで、重い鋳鉄製のダッチオーブンなども気にせず載せることが可能。脚は細めなので「重いものを載せると多少ぐらつくのでは……」と心配でしたが、まったく気になりませんでした。薪を置くと、より重心が下がり安定して使えましたよ。
薪を置くスペースが想像以上に使いやすい
実際に使ってみると、テーブルと薪置きが一体になっていることが想像以上に便利でした! 小さ目の焚き火台は頻繁に薪をくべるため、そのたびにテーブルの下からスッと薪を取り出せるのが非常に快適。
ヘリノックス「チェアワン」とも好相性!
テーブルの天板の高さは、地面から約33.5cm。ヘリノックスの「チェアワン」など、ローチェアとの相性が抜群!
「チェアワン」の座面高は約35cmなので、実際に座ってみるとヒザとテーブルがほぼ同じ高さ。極端に前かがみになることもなく、調理の作業もとてもはかどります。
より座面高が低い、三本脚のポータブルチェアと組み合わせるとテーブルのほうが高くなり、食事の際などは使いやすくなる印象。こちらのマジックマウンテン「トレイルチェア」は座面高が約27cmと、座る面がテーブルより低くなるのでローチェアにありがちな猫背にならないメリットも。
焚き火ではステンレス天板を選ぶのがベター
天板が木製だと燃えうつりや焦げが気になることも……。焚き火で気兼ねなく使うのなら、ステンレス製を選択するのがオススメです。ただし、長い時間焚き火のそばで使っていると、天板・脚ともに熱くなることがあるので、気をつけましょう。
ステンレス製の天板は、調理の時に飛びはねた汚れをふき取りやすかったり、ある程度熱いものも気にせず直接テーブルに載せることができたりと、あまり気を使わなくてすむのも使い勝手がいい理由です。
機能が充実!コストパフォーマンスがいい!
価格はステンレストップのバージョンが9,504円(Amazon、9/23時点)と、1万円でおつりがくる価格設定。テーブルのほかに薪置きを別で買うことを考えると、コストパフォーマンス抜群!
Hang Out ファイヤーサイドテーブル ステンレストップ ログキャリーセット
●サイズ:ファイヤーサイドテーブル
(組立て時) 約 幅50×奥行41.5×高さ33cm
(収納時) 約 縦53×横38×厚み13cm
ログキャリー
(約)縦100×横43×厚み2cm
●重さ:約3.9kg
●耐荷重:約10kg
(組立て時) 約 幅50×奥行41.5×高さ33cm
(収納時) 約 縦53×横38×厚み13cm
ログキャリー
(約)縦100×横43×厚み2cm
●重さ:約3.9kg
●耐荷重:約10kg
Hang Out ファイヤーサイドテーブル ステンレストップ ログキャリーのみ
●サイズ:約 縦100 x 横43 x 厚み2cm
●重さ:約440g
●素材:本体/帆布・ターポリン 、ハンドル/天然木
●重さ:約440g
●素材:本体/帆布・ターポリン 、ハンドル/天然木
気になるとしたら、脚の細さ
十分な剛性があり、使用に問題ないテーブル脚ですが、若干細め。地面がぬかるんだ場所では、めり込んで天板が傾く恐れがあります。状況に応じ、注意して使用しましょう。
焚き火が楽しくなる、まさに相棒のようなテーブル
テーブルの下に薪を置けると、焚き火周りをコンパクトに整理できます。それでいて、天板の広さやテーブル自体の重さ、剛性などもまったく問題なし。
登場から永らく定番であり続ける名品・ユニフレームの「焚き火テーブル」。Hang Out「ファイヤーサイドテーブル ステンレストップ」は、まさにその定番商品から着想を得て、さらに便利な機能をプラスした秀逸な仕上がり。キャンプに焚き火は欠かせないという方に良き相棒となる逸品ですよ!
執筆:高久浩一