【オートキャンプ派に新提案】カーサイド“テント”はアリ?ナシ?

アイキャッチ・本文画像撮影:烏頭尾 拓磨

カーサイド“テント”は使えるのか?真相究明してきた

1974年ドイツで創業し、登山バッグを中心にラインナップするアウトドアブランド「VAUDE(ファウデ)」。

バックパックの評判もさることながら、10種類以上も展開される大小さまざまなテントはヨーロッパを中心に多くのアウトドアパーソンが愛用中。その中に今回紹介するカーサイドテントもありました。
VAUDE「Drive Van XT 5P」¥99,000 出典:ミヤコスポーツ
サイドやバックにドッキングできるバン専用自立型ドライブテント。ぜひその実態が知りたい……! ということで急遽キャンプパーティーを組んで、行って参りました!


キャンプサイトにイン!

宮城義真さん(中央)をリーダーに5名が集まった
ということで今回、ファウデのカーサイドテントを試してくれる御一行がこちらの面々。

上の写真を見て「ん?」って思った方、鋭いですね、はい。「バンじゃないじゃん……!」って。

今回は乗られている方も多いであろう身近なSUVタイプとの相性を確かめるべく、あえてトヨタのハリヤーをチョイス。SUVの中でもより街乗り仕様でファミリー色も強いコンパクトな一台。これで成り立つテントなら他のSUV車でも装着可能! という魂胆です。

設営開始


居住スペースは5人用ということで、それなりに大きく重いです。男性二人でリレーして広いところに出します。

収納袋も大きく重量は14.5kgと、片手で持つのは厳しい重さです。しかし、素材はあくまでもポリエステル。コットンのようなゴワっとした質感はありません。

左手に持つのが別売りのフロアプロテクター(¥14,000)。使用するか……と思いきやスペック表を見てみるとインナーテントのフロア耐水圧は10,000mmと高規格! ということで、10,000mmとはどんなものなのか体験すべく(取材日の夜はあいにくの雨予報でした)、フロアプロテクターは今回使用しませんでした。


内容はフライシート、インナーシート、ポール8本。右は別売りのフロアプロテクター(今回不使用)。


男子2人でフライシートの向きなどを確かめ、設営方法を精査します。


その間に女子2人はポールを設営。チームワークはバッチリ!


リーダーの宮城さん指導の下、ポールを装着。

ポールとコードの色を合わせる


大型のテントとあってパーツは多め。そのため見るだけで設営を促してくれるカラーコードシステムを採用しています。赤いコードには赤いポールを差す。分かりやすいですね。

フレームを完成させる


メインフレームとなる一番長いポールのセッティングが終わったら、この2本のポールを短いポー ルで繋ぎます。


連結に使う短いポールはオレンジ色。これも分かりやすくていいですね。高所の作業&割と力仕事になるため、男性陣が大活躍!


2本のメインポールの連結が完了! ここまでできると一気に完成図が頭に浮かびますね。残りの4本のポールも繋いでいきます。


テントの屋台骨となるフレームはこちらで完成。長くて前に突き出たところが居住スペースとなり、短く突き出たところが車体にかぶさっていくところになります。

シートを装着


こちらも何度かテントを立てたことのある人ならお馴染みの作業。アウトフレーム構造なので、フライシートのフックをポールに掛けていきます。

ここでもカラーコードシステムが採用されているので、赤いコードのフックは赤いポールに。グレーのコードのフックはシルバーのポールに引っ掛けていきます。


最後はリーダー自らの手で。しっかりした構造のテントほどポールとの連結時はかたいものです……。

テント本体が完成


テント本体が完成! 立ててみて意外だった点は車体にかぶせることなく自立する構造。右サイドが常にパッカン(開放)状態ですが、使おうと思えばクルマなしでも十分に使うことができそうです。


車体に装着


自立式なので最初からクルマにかぶせて立てる必要がないのは、作業時間にかなり影響してくるので◎。ポールが当たってクルマに傷が……なんてことが起きないように、広いところで張ってからクルマに装着しましょう。

2人〜4人いれば楽に運ぶことができます。

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車体にかぶせるようにコードをクルマのフレームに引っ掛け、ドローコードでテンション を調整します。

ペグダウンでしっかりと固定


クルマに固定できたら今度はテント本体をしっかりとペグダウン。この辺りはキャンパーならお手のもの。作業スピードも上がります。しっかりガイラインも張りますよ。

設営完了!


張ってみた感じ、ハリヤーでもそこまで違和感は感じられません。ハイエースなどのバンに比べて車高はかなり下がりますが、しっかりテントのカタチをなしていますし、外見的には普通に“アリ” ではないでしょうか?

入り口を開けて移動しやすく

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それぞれのパーツを解放していき使いやすいように調整していきます。この日は暑い日だったので、比較的通気性を重視し、開け放ちます。

また車体との逆サイドが居住スペースで、真ん中は通路もしくは簡単なシェルターとして使えます。

設営の全行程終了!ここまでの総評は?

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いかがでしょうか? 通路の抜けも開放感があっていいですね。車内にも容易にアクセスできます。

立てて見ると全体的に造詣美を感じるデザイン。構造も理に適っており使いやすそう。

カーサイドと聞いてまず懸念するのが“一度ドッキングしてしまうとクルマを動かせない問題”。ですが、テントを立てたままでもコードを外せばクルマを出し入れできるのが安心感あっていいですね。

5人中3人がキャンプビギナー、完全に初見のやや特殊なテントという決して条件的に恵まれてはなかったものの、設営にかかった時間はおよそ40分。全くの初めてで1時間を切るなら設営は簡単と言えるのではないでしょうか?

最初から構造を理解している人がいれば30分もかからないでしょう。クルマに装着する大型のテントというハードなイメージを払拭する簡易設営テントです。


みなさん、お疲れ様でした! 設営バッチリですね。
ITEM
ファウデ Drive Van XT 5P
対応人数 : 5人
インナーテントエリア : 6.0m2
フロアエリア : 14.5m2
重量 : 14000g/14500g(min/max)
スタッフサック : 70×38cm
ポール : YUNAN AI6061 T9 19.0mm/66.5cm
フライシート素材 : 75DポリエステルPUコート3.000mm
インナーテント素材 : 68Dポリエステル
フロア素材 : 70DポリアミドPUラミネート10.000mm

ディテールをチェック


一番気になるのが車内へのアクセス。ここがカーサイドテントのキモですからね。見ての通り難なくアクセス可能です。

ハッチバッグのアクセスも問題ないので荷物を入れておくのにも使えそうですね。ただバンの方が車高が高い分、通路に多少高さが生まれます。またサイドドアが開けたときにスペースを消し、動きにくくなるなど気になるところもありました。

ということで、クルマに関してはアイテム名にもある通り、スライドドアを備えた高さのあるバンの方がベターではありそうです。

多彩な通気システム

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通気のためのメッシュウィンドが充実しているのもこのカーサイドテントの特徴です。夏場なら温かい空気の滞留を防ぎ、冬場は逆に開けずに留めることができます。

インナーテントの居住性

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インナーテントのスペースはおよそ6m²。収容人数は5人となっています。4人で中に入ったら見ての通り十分余裕を感じますね。子供連れのファミリーでしたら6人くらいまでいけそうな広さを備えています。


入り口部分には大きなメッシュポケットのシェルフも備えます。ヘッドライト、グローブなどどこかにおいてしいまいがちなアイテムを収納しておくのにも便利ですね。

クルマがバンじゃなくても大丈夫!使い勝手は抜群でした

次の日の朝。深夜に土砂降りに見舞われましたが耐水圧10,000mmは伊達じゃない! 浸水する気配すらなくぐっすり寝られたことはこの笑顔からも察しがつきます
いかがでしたでしょうか? 試しに一泊キャンプに使ってみたカーサイドテントですが、結論を言うとこれは選択肢として十分ありなアイテム! 2.15mの車高に対応しているとのことで、使い勝手は流石にバンには敵いませんが、コンパクトSUV車にも十分適応可能。

突然の雨でも風雨に晒されることなくクルマにアクセスできるのもありがたく、非常にシステマチックに作られたディテールはファミリーキャンプへの順応性も感じさせます。このファウデのカーサイドテント、買い物かごに入れておく価値アリです!

ITEM
ファウデ Drive Van XT 5P
対応人数 : 5人
インナーテントエリア : 6.0m2
フロアエリア : 14.5m2
重量 : 14000g/14500g(min/max)
スタッフサック : 70×38cm
ポール : YUNAN AI6061 T9 19.0mm/66.5cm
フライシート素材 : 75DポリエステルPUコート3.000mm
インナーテント素材 : 68Dポリエステル
フロア素材 : 70DポリアミドPUラミネート10.000mm


Drive Van XT 5P詳細はこちら
▽このテントが合いそうなキャンパーはこちら
・クルマ中心のサイト作りをしたい
・コンパクトに、だけど居住性は確保したい
・新しいキャンプスタイルを模索中
・雨オトコ雨オンナ

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