ベーシックなスタイルに、街でも山でも快適な機能を隠し持つ。BROWN by 2-tacsのメリノウェア

ベーシックなスタイルに、街でも山でも快適な機能を隠し持つ。BROWN by 2-tacsのメリノウェア
2016_05_11_1617

ハイカーの方なら、普段からアウトドアウェア中心のコーディネートな方は多いはず。一度あの着心地や機能性を知ってしまうと、なかなか普通の服には食指が動かなくなってしまいますよね。同時に、
アウトドアウェアは確かに気持ちいいんだけど、あのスポーティなデザインはもうちょっとどうにかならないかと思っている方も多いのでは。特に、ベースレイヤーにおいては。今回はそんな方にオススメのウェアを紹介します。

東京、池尻の片隅にある The Fhont Shop を根城にユニークな服を作り続けている BROWN by 2-tacs は、サインペインティングや小説の執筆、雑誌のページ構成やカタログのディレクションなど様々なジャンルで横断的な活動を続けているスタイリスト本間良二さんが(前身の2-tacsから含め)1998年からまったくのインディペンデントで運営しているアパレルブランド。「素材本来の持つ内包的情報を表現すること」をテーマに、一見ベーシックなデザインにこだわりのシェイプとオリジナルファブリックを落とし込むその服作りは、独特の立ち位置を確立しています。そんな本間さんが数年前に山に開眼して以降、The Fhont Shop に並ぶ BROWN by 2-tacs の服の中に、ちらほらと「これ山で着れるんじゃないの?」というものが混ざってきているのです。

「これまでも素材にこだわって服を作っていたんですが、山に行くようになって改めて素材の持つ機能に思い至ったんです。それで〈メリノウールはヤバい!〉なんて話していたんですけど、これって街でも使えるなって。都会の夏なんて、山よりも過酷じゃないですか。でも街でカッティングがスポーティなやつ着てると、ちょっと小っ恥ずかしい。(走らないで)歩いてるのが申し訳ない、みたいな(笑)。それで〈普通の形のTシャツをメリノで作ったらどうだ!?〉ってとこから始まったんです」(本間良二さん 以下同)。

2016SSのBAAシリーズの一部。ヘンリーネックTやタンクトップも「ありそうでない」のでは? トップの画像のメリノBDシャツは前シーズンのもの。

2016SSのBAAシリーズの一部。ヘンリーネックTやタンクトップも「ありそうでない」のでは? トップの画像のメリノBDシャツは前シーズンのもの。


僕も昨年(2015年)から展開しているメリノウールを使用したBAAシリーズのポケット付きTシャツを初めて見たときは驚かされました。それまでもSmart WoolのベーシックなメリノTシャツを愛用していたのですが、1枚で着ると生地の薄さもあってどうにも下着感が拭えない。そこに胸ポケットを付けるだけで途端に「下着感」が消え、服としての魅力がグンと上がるのですから、「どうしてこんな簡単にことに今まで誰も気づかなかったんだろう」と思わされたものです。さらに着てみると、一見ベーシックなポケットTに見えてボディが幅広の独特なシェイプを持つため他とは一線を画す存在感があり、さらにシャツの中を風が吹き抜ける感覚が最高に気持ちいい。まさに「着ればわかる」な服でした。

「(山に本格的に登り始めた)2年前はアウトドアブランドしか着ていない状態で、確かに気持ちいいし楽なんですけど、「これじゃマズイな」って。俺は一応こういう仕事しているし、〈もうちょっとお洒落したいな〉って(笑)。もちろんアウトドアブランドの作っているウェアのクオリティは間違いないけど、クオリティの前に俺らにはスタイルも重要で、それが 2-tacs の場合はベーシックなデザイン。でも、ベーシックなスタイルで機能性のあるものってないなって思ったんです。ならばそれを作ってみようと。だから、意識して山に特化しないカッティングにしているんです。それに、都会の夏なんて山より過酷な環境だったりもするじゃないですか。メリノウールの機能性は、街でも必要なんじゃないかな」。

BAA CREWはスエットシャツのディティールだがメリノウールの質感によりハイゲージニットのようにも着こなせる。

BAA CREWはスエットシャツのディティールだがメリノウールの質感によりハイゲージニットのようにも着こなせる。


今年のBAAシリーズで驚かされたのがロングスリーブ。オーセンティックなスエットシャツやVネックニットのディティールをメリノシャツに落とし込むという、これもありそうでなかったデザインで、またしても「この手があったか!」と思わされました。そんなBAAシリーズも、100%メリノウール天竺だった昨年から今シーズンはナイロンを21%を混紡したメリノウールナイロン天竺にアップデート。ウール繊維の中にナイロンフィラメントを交撚させることによってメリノウール独特の肌触りと放湿性や防臭性、ナイロンの強度とストレッチ性を兼ね備えた生地になったといいます。

「去年のメリノ100%もすごく気に入ってたんですけど、これはメリノでは避けられないことなんですけど型崩れもするし小穴も開いてしまうというということで、今年はナイロンを混ぜてみたんです。でも俺自身はメリノの型崩れしたり首が伸びちゃったりする部分も含めて好きなんで、将来的にはメリノ100%に戻しちゃうかもしれないですけど(笑)」。

BAA シリーズの他にも、アウトドアウェアでもよく使われるサプレックスナイロンを使用したシリーズや、その名も Hike Vest と名付けられた「着るポケット」など、状況次第では充分山歩きに対応できそうなウェアの多くある BROWN by 2-tacs(ともあれ、マウンテンパーカやダウンジャケットなどわかりすいアイテムは作っていない点が非常に「らしい」のですが)。中でも、ウールやコットンなどの様々な素材を交織したオリジナル素材のシャツやパンツやジャケットなどは、山着に着古したウールの背広を使っていたという田部重治や深田久弥の登山者を気取って、秋の低山歩きなどで着たら相当にお洒落なのでは。

サプレックス製の UL SHORTS。軍モノからディティールを持ってきたという深いマチ付きのポケットがチャーミング。

サプレックス製の UL SHORTS。軍モノからディティールを持ってきたという深いマチ付きのポケットがチャーミング。


「Brown by 2-tacs としては〈着れてる〉というか、ちゃんと〈その人のモノ〉になっているような服を作りたいと思っているんです。その中でこの BAA シリーズっていうのは確実に山に登るようになって生まれたものですね。サンプルを着て山に行くのも楽しみのひとつになりました。フィールドテストって、本当に嬉しくなる言葉で(笑)。〈フィールドテストだから〉って言えば山に堂々と行けるんですごく助かる(笑)。最高の言葉を見つけてしまったんで、それは存分に利用させてもらってこれからもどんどん山に行きたいなって思ってます」。

余談ですが、BROWN by 2-Tacs のもう一つの大きな特徴はインターネットでは買えないこと。手に入れるには The Fhont Shop や全国の取り扱い店に赴かなければなりません。BROWN by 2-Tacs は「素材本来が持つ内包的情報を表現すること」をブランドコンセプトに挙げているので、「実際に手に取って、着てみてから買ってほしい」という意思の表れなのだと思いますが、なんでもネットで買えるこの時代にあってドンキホーテのように見えないこともありません。ですが、それゆえ手に入れた人にとっては特別な一着になりうる……そんな服の欲しい人は、ぜひ The Fhont Shop を訪れてみてください。

製品名1
BAA CREW L/S
価格1
¥14,000(税別)
製品名2
UL SHORTS
価格2
¥21,000(税別)
ブランド
BROWN by 2-tacs
店舗名
The Fhont Shop
住所
〒153-0043 東京都目黒区東山2−5−7
電話番号
03-5724-7232
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