「お、ねだん異常!?」ニトリの黒メスティンが想像以上にヤバかった件

アイキャッチ・記事中画像撮影:筆者

あのニトリから「メスティン」が出ただと……!?

ニトリショップ外観画像 品質の高い商品を驚きの低価格で販売する「ニトリ」。スキレット(通称:ニトスキ)やウッドチェアなどキャンパーにフィットするアイテムもいくつかありますが、そのニトリからメスティンが販売されているのをご存知でしょうか?

しかもお値段たったの1,290円(税込)!


まさに「お、ねだん以上。」を地で行くコストパフォーマンス激高の名作と、一部キャンパーでも話題の商品なんです。

これまで計8つのメスティンを使ってきた筆者としては、この黒メスティンなるものが気になりさっそく入手。今回は実際使った上でのレビューを、みなさんにお届けします。

良い点も悪い点も正直にリアルな感想をまとめるとともに、後半では他社製メスティンとの比較も。ぜひメスティン選びの参考にしてみてくださいね!


ニトリの黒メスティン、開封の儀!

開けてみると、入っているのは本体・収納袋・レシピ。パッケージには商品の特徴や注意書き、お手入れ方法について書かれています。

これが噂の黒メスティン!


開けてビックリ、予想以上に黒い! これはキャンプサイトでも存在感を放ちそうです。


ちなみにニトリでは以前にも「キャンパーズコレクション MESS-1」という山善社製のメスティン(左)が販売されていました(※現在ニトリでは取り扱いなし)。

筆者はこれも所有していて使い勝手も良かったのですが、黒で攻めているニトリオリジナルのメスティンは個性がありますね!

ちなみにこの黒さは塗料ではなく「硬質アルマイト加工」によるもの。本体とフタの内側部分までが施されているためキズがつきにくく耐久性も高いという触れ込みですが、その実力やいかに!? これは後ほど検証してみます。

バリはほとんどナシ


他社製メスティンの中にはフチがギザついているものもありますが、ニトリ製はほとんどナシ。ただ、バリとまではいかないものの一部微細な凹凸やエッジの鋭い部分は見られました。

バリ取りが必要なレベルではなさそうですが、気になる方はやすりがけをしてもいいかもしれませんね。ただし、やすりがけをするとアルマイト加工の被膜がはがれてしまう可能性があるため、個人的にはオススメしません。

ニオイもほとんどナシ


開封時点では少しだけ機械製品っぽいニオイがしましたが、これは水洗いでも取れそうなレベル。汚れや油が付着している可能性はあるため、使用前にはスポンジと中性洗剤でよく洗ってから使います。

ポリエステル製の収納袋付き


専用の収納袋が付いているのはポイント高し! 素材は熱に弱いポリエステルのため炊飯時の蒸らしには使えなさそうなので、あくまで持ち運び時にキズなどから保護する用になりそうです。

ちなみにラインナップは2種類あり、今回ご紹介するレギュラーサイズの「メスティン750」のほかラージサイズの「メスティン1500」も。ここで2つのスペックをチェックしておきましょう。

ニトリの「黒メスティン」スペックまとめ

容量 750ml 1,500ml
サイズ 幅16×奥行9×高さ6cm 幅19×奥行13×高さ7cm
重さ 約200g 300g
満水容量 0.85L 1.6L
価格 1,290円 1,990円
※右にスライドできます
いきなりレギュラーとラージの2サイズを展開してくれるというホスピタリティにも驚きますが、特筆すべきはやはり値段! 安いメスティンの代名詞だった「MiliCamp(ミリキャンプ)」や、その他中華製メスティンよりもロープライスです。

とは言えモノが良くなくては意味がないというもの。そこはどうなのか、実際ニトリの黒メスティンを使って確かめてみるとします。


ニトリの黒メスティンで親子丼を作ってみた


本体・フタともにその実力を知るべく、今回はどちらも使って作る「簡単親子丼」にチャレンジしてみます。


まずは炊飯から。お米(1合)と水(220ml)を入れて吸水させます。メスティン本体には2パターンの大きな目盛がついているので、とてもわかりやすいです。

ちなみにお米1合(180ml)に対して、水は220mlで設定されているようです。吸水時間は30分間とりました。

吹きこぼれるまで強火にかけ、その後とろ火にして7~8分ほど炊飯します。

チリチリと音が聞こえてきたら火を止め、タオルなどで巻いて5~6分ほど蒸らします。

炊き上がり!


お米が立っていてめっちゃおいしそう! 水の量は目盛りどおりでちょうど良く、炊飯に関しては他のメスティンと大差なく使えました


次はフタで調理開始。シェラカップに生卵1個を入れて溶き卵にし、別のシェラカップに麺つゆ(大さじ1弱)と水(40ml)を入れて混ぜ合わせます。


メスティンのフタに水と麺つゆを入れ、中火で加熱。煮立ってきたら弱火にして缶詰の焼き鳥(1缶)を入れ、1~2分ほど煮込みます。


このようにフタをフライパンとして使えるのもメスティンのメリットのひとつですよね!


溶き卵をまわし入れて、少し煮て卵が半熟状になったら火を止めます。

う~ん、上手にできた!


炊けたご飯の上にのせれば完成! ニトリの黒メスティンは、ハンドル(持ち手)の部分が他社のものよりやや太くなっており、調理をする際には見た目以上に持ちやすく便利だと感じました。

また硬質アルマイト加工が施されているため、調理時にお箸やフォークの傷がつきにくい点も魅力です。

これまで8つのメスティンを使ってきた筆者、細かい違いが気になる……


ニトリの黒メスティンが優秀だということは実感できましたが、過去様々な他社製メスティンを使ってきた筆者としては、それらとの違いが気になるところ。

というわけで対抗馬として定番の「トランギア」と、同じ“加工組”として肩を並べうる「8Agarage」のスリップメスティンと比較してみました。


ニトリの黒メスティンを他社製メスティンを徹底比較!

製品名 ニトリ(750) トランギア(TR-210) 8A GARAGE(スリップメスティン)
サイズ 幅16×奥行9×高さ6cm 幅17×奥行9.5×高さ6.2cm 幅16.5×奥行9.5×高さ6.4cm
重量 200g 150g 168g
満水容量 0.85L 0.75L 0.8L
バリ取り・シーズニング 不要 不要
価格 1,290円 3,200円 4,730円
※右にスライドできます
※価格は執筆時点のメーカー公表価格、またはAmazon価格
※容量はすべてメーカー公表のもの。実際の満水容量とは異なる場合があります
まとめてみるとサイズ・重さともスペック上大差はないものの、やはり価格においてブッチギリで圧勝なのがニトリ! アルマイト加工済みという特性があってこの値段というのは、ニトリにしかできないワザかもしれません。

見た目は?

(左)トランギア(中央)ニトリ(右)8A GARAGE
外見で大きく違うのは、やはり色。ニトリのダークグレー色は、遠目に見てもやはり目立ちますね。

サイズは?


形状はほとんど差異はなく、公表のサイズを見るとニトリは他社のものより縦・横・高さがそれぞれ5mm~1cm前後小さくなっています。

リブの有無は?


トランギアのメスティン(奥)にはふきこぼれなどを防ぐためのリブ(凹凸)が本体周囲についていますが、ニトリや8A GARAGEにはついていません。

ただしどちらも加工の精度が高く本体とフタの間にはスキマがなく、いつも問題なく使えています。

厚さは?


アルミの厚さはニトリ(右)がもっとも厚く力を加えてみてもたわみが少なく頑強ですが、その分重量が他社よりも30~40gほど重くなっています。

目盛りは?


ニトリには大きな目盛りが入っていますが、トランギアにはなし。8A GARAGEは写真は初期ロットのため目盛りがありませんが、現行のものには目盛りがついています。

ハンドル・リベットは?

ハンドルの形状にもほとんど差異はありませんが、ニトリは若干太いのがわかります。

トランギアのメスティン(左)はリベットが2つのみ(汚れが酷すぎて見えないですが……)、ニトリと8A GARAGEは3つあります。3つのほうが頑強なので安心できますね。

とスペックは大差ない3つですが、焦げにくさはどうでしょう? 目玉焼きを作って検証してみました。

焦げつきにくさを検証!


方法としては、それぞれのメスティンで油をひかずに卵を同じ時間(2分40秒)だけ焼き、焦げつきや汚れのこびりつきにどのくらい違いが出るかを見るというもの。

焼き上がりはなぜかトランギアとニトリは白身がブクブクと泡立っていますが、8A GARAGEは綺麗に焼けています。


8A GARAGEのスリップメスティンはお箸だけでスルッと目玉焼きが剥がれたのに対し、トランギアとニトリはガビガビに焦げついてしまいました……。

もちろんちゃんと油をひけばニトリとトランギアもここまで焦げ付くことはないはずです!

使って実感!ニトリの黒メスティンの特に良かった「4つのメリット」


実際使ったり比較したうえで、筆者がとくに「いいな!」と感じたニトリの黒メスティンのメリットをまとめてみます。

1:軽くてキズがつきにくい!


まずは耐久性に優れた硬質アルマイト加工が施されているという点。パッケージにも「軽くて、キズがつきにくい!」と書いてあり、先ほどの目玉焼き実験では焦げつきというより傷つき防止の面で効果が期待できそうですが、これも念のため検証してみました。


フォークを使ってメスティンの表面を10回ほどガリガリ。けっこう力を入れて引っ搔いてみたところ、うっすらと痕はついているものの目立つキズはつきませんでした。硬質アルマイト加工、すごい!

中にはキャンプ道具は傷がついてナンボという考えもありますが、アルミ製品を長く衛生的に使うには傷はつかないに越したことはありません。

ちなみに普通のメスティン(上記はダイソーのメスティン)だとこうなります。良い子はマネしちゃダメですよ!

2:目盛りが2パターン付いていて親切


調理時に超便利と感じたのが、2パターンの目盛りがついていること。小さなことですが、お米と水の分量を量るとき筆者のような視力が落ちてきたおじさんにも見やすく、とてもありたがいです。

3:何といってもコレ!引き締まったダークグレーの外観


もっとも大きな特徴は、やはり黒く引き締まったそのビジュアルではないでしょうか。まあ、「黒いからなんなの?」「他社のメスティンも加工すれば黒くできるじゃん」と言われてしまったら答えに困ってしまいますが……。


でも誰もが似たようなアイテムを持つ中で、個性の一つとして「黒い」という他と違った特徴はやはり魅力的。単純にカッコイイじゃないですか!

4:とにかく安い!

出典:ニトリ
強く主張しておきたいのが、高性能ながら低価格というコストパフォーマンスの高さ! 繰り返しになりますが1,290円というのはさまざまなメーカーが販売しているなかでもNo.1クラスの安さです。

この値段でこの品質のメスティンが手に入るのであれば文句なしに“買い”ではありますが、一方で購入前に知っておいたほうが 良いちょっと“惜しい”ポイントも挙げておきます。

ニトリの黒メスティン「2つのデメリット」

1:油がつくと目立つ……


黒いボディはかっこいい反面、油シミが目立つというデメリットも。料理油はもちろん、手指の脂ですらはっきりと跡がついてしまいます。もちろんふき取ったり洗えば落ちるのですが、ぶっちゃけキズよりも目立つんですよね……。このあたりが気になる方は、要検討かもしれません。

2:アルマイトの被膜が、使っているうちに削れてきそう


まだ2~3回しか使っていませんが、本体とフタが接触する部分が被膜がちょっぴり削れてきているのを確認しました。フォークで引っ搔いてもキズはつかなかったのですが、こういう切断面はやっぱり弱いんでしょうか。

この部分は調理には関係ないですが、黒い塗装をしてあるだけに削れたら目立つんじゃないかな……。もう少し使い込んでみないと何とも言えませんが、ちょっと心配です。

ニトリの黒メスティンはどこで買える?


ニトリの黒メスティンはニトリの店舗のほか公式オンラインストアでも購入できますが、あまりに人気のため今現在(※2021年6月30日時点)は残念ながら品切れ中となっています。

公式サイトの情報では、再販は2021年9月予定とのこと。早く流通が再開して欲しいですね!

コスパ系メスティンのダークホース!?


最後にニトリの黒メスティンの特徴・オススメポイントをもう一度まとめます。
・とにかく軽量コンパクト
・軽くてキズがつきにくい
・見やすい2パターンの目盛りつき
・引き締まったダークグレーの外観
・とにかく安い!

個人的には、機能性にすぐれているのに価格は業界最安値クラスというコストパフォーマンスの高さがもっとも大きな魅力と感じました。そして、他の安価なメスティンにはない、引き締まった黒いボディという個性も見逃せません。

「ニトリのメスティンを買わない理由」は思いつかないほど現時点では最強の、まさに「お、ねだん以上。」のメスティンです!

ニトリ「メスティン」について詳細はこちら

▼今回レビューしてくれた「ベランダ飯さん」はこんな方
ベランダ飯(キャンプ飯研究家)
インスタグラムで365日毎日キャンプ料理を発信し続けている、キャンプ飯研究家。「インドアで楽しめるアウトドア」をコンセプトに、主に自宅ベランダでアウトドア料理やべランピングを楽しんでいます。
東京都在住の3児のパパで、普段はIT会社で働きながらインスタグラムやブログを運営。最近は千葉県いすみ市に土地を購入し、休みの日を使って小さなプライベートキャンプ場を開拓しています。
 
ブログ「きゃんろぐ」はこちら
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