石油ストーブ、使ってそのままにしていませんか?

寒い時期のキャンプをこれで乗り切ったという方も多いであろう石油ストーブ。春を迎えると来シーズンまではしばらくお休みになりますが、石油ストーブの保管ってみなさんどうしていますか?
1シーズン使った石油ストーブは、こんなに汚れていることも!

筆者がこの冬を通して使っていた石油ストーブを分解してみると、内部はかなり汚れっぷり。お湯を沸かしたり鍋を温めたりすることもある天板の内側には、吹きこぼれた液体汚れがこびりついていました。

そしてなんと、外炎筒の周りには明るさに釣られて寄ってきた大量の虫の死骸が……! 汚れや埃が溜まるとストーブが点きにくくなり、火災の原因にもなります。何よりこのまま保管するのは気持ちいいものではないので、きれいに掃除しておく必要があります。
というわけで今回は分解や清掃方法・保管時の注意点など、筆者が毎シーズン行っている石油ストーブのメンテナンス方法をご紹介します!
【基本は5STEP】石油ストーブのお手入れ

筆者が使っているのはスノーピークエディションのレインボーストーブ。構造はトヨトミの「RL-250シリーズ」と同じです。ではさっそくメンテナンススタート!
STEP1:灯油をタンクから抜く

まずはタンクの中に残っている灯油を抜き取ります。古い灯油は変質してしまいストーブに悪い影響があるため、タンクに灯油を入れたまま持ち越すのはNGです!
STEP2:本体を取り外して内部を清掃する

次は本体内部をきれいにします。本体カバーの外周3カ所にあるネジをプラスドライバーで外して、上に引き上げて取り外します。

こちらが剥き出しになった本体内部のしん調節器。先ほどの虫の死骸のような大きなゴミや埃は、エアダスターやブロワーで吹き飛ばしたりブラシ付きの掃除機で優しく吸い取ります。
点火装置などの細かいパーツが破損しないよう、気をつけながら行いましょう。

近くで見ると、びっしりと埃が! それらをひと通り取り除いたら、濡らして固く絞った雑巾やクロスで拭き取ります。
頑固な汚れがなかなか落ちないようであればクリーナーを使ってもOKですが、その場合直接本体に吹きかけるのではなく、クロスに吹きかけてから使いましょう。

手が入らない細かいところの掃除には、綿棒がオススメ。綿棒にもクリーナーを染み込ませて擦ると、汚れが落ちやすくなりますよ。

盲点なのが本体の内側。ご覧の通りここにも埃が溜まっているので、掃除機で吸い取るか雑巾で拭き取って取り除きましょう。
STEP3:しんの状態をチェックして「から焼きクリーニング」をする

次は「芯(しん)」を点検。最大まで上げて状態をチェックします。タールが付着して固くなっているところがあると点火しなかったり充分な性能が発揮されないため、ペンチで潰すなどして柔らかくしましょう。

しんを整えたら、ストーブに点火して自然消火するまで燃やしきる「から焼きクリーニング」を行います。ちなみにシーズンの最後にストーブを使うときに自然消火するまで使い切れば、あえて「から焼きクリーニング」を行う必要はなし。筆者はいつもそうしています。
STEP4:必要に応じてしんを交換する

しんの交換期間の目安は、およそ3〜5年。使用状況にもよりますが、タールの付着が酷く点火もしづらくなってきている場合は交換が必要です。

しんを交換するときは蝶ネジを手で回して、しん調節器ごと取り外します。

蝶ネジは赤丸印の3カ所にあります。

蝶ネジを外してしん調節器をガバッと持ち上げると、しんが見えてきました。

しんには灯油が染み込んでいるので、ビニールなどを敷いてその上に置きます。

しんの種類は機種によって異なるので、お使いの機種に対応したものを選びましょう。石油ストーブの取扱説明書に対応するしんの種類が記載されているのでチェックを! では、付属の説明書を参考に、しんの交換を行います。

しん調節器と灯油タンクの隙間にも埃が溜まっているので、ついでにお掃除を。

しんの交換が完了したら、グシャっとならないようきれいにタンクの筒に沿わせて、取り外したときと逆の手順でしん調節器を戻します。
STEP5:各パーツを清掃する

本体カバーを戻したら、外側の各パーツを分解して掃除します。外側のパーツは工具を使わずに手で簡単に分解できますよ。

天板の裏側やガラス外筒の汚れを雑巾で拭き取ります。汚れが取れにくい場合は、市販のガラスクリーナーを使うときれいになります。

外炎筒付近にも埃や汚れが溜まっているので、しっかり磨きましょう。
最後に、置台を外して拭き掃除をすればメンテナンス完了です!

まるで新品のようにピカピカになって、気分もスッキリ!
STEP6:乾電池を取り外し、ケースに入れて保管

掃除がすべて終わったら、漏電しないように電池を外します。

埃を被らないようカバーをかけるなどして、湿気が少ないところに保管しましょう。
来シーズンも気持ちよく使えるよう、しっかり掃除しよう!

今回はトヨトミ レインボーストーブのメンテナンス方法をご紹介しました。分解や清掃方法は機種によって異なるので、メーカーの取扱説明書を確認の上、気をつけながら行ってくださいね。
来シーズンも安全に使えてしっかり活躍してもらうために、きれいに掃除しておきましょう!
トヨトミストーブ(反射式)公式のメンテナンス方法はこちら
The post ちゃんとできてる!?来シーズンのためにやっておくべき「石油ストーブのメンテナンス」 first appeared on CAMP HACK[キャンプハック].