【やっぱり憧れますよね】でも何がいいの?「ヴァナゴンT3」の魅力を改めて深堀り

アイキャッチ・記事中画像撮影:澤田聖司

キャンパーに愛される「ヴァナゴンT3」


1979年〜1992年まで製造されていたフォルクスワーゲンの商用バン「T3」。ドイツでのモデル名である「TRANSPORTER(トランスポーター)」の3世代目ということから「T3」と名付けられました。

日本では「ヴァナゴン」の名称で認知度高め


T3という響きにピンときていない方でも、「ヴァナゴン」なら聞き馴染みがあるのでは? 「VAN(ヴァン)」と「WAGON(ワゴン)」を合わせた造語で、アメリカで名付けられ、そのまま日本でもヴァナゴンの名称で販売されました。

40年たっても愛されるクルマ


デビューしてから40年余り経ったいまでも、武骨なフォルムに魅了されているファンが世界中にいるクルマです。特にキャンパーからの支持が熱い!

今回は、ヴァナゴンがなぜこれほど人気なのか、その魅力に迫ります。まずは改めてどんなクルマなのか、そしてすでに多少知識がある人にも知ってほしいオススメのカスタムを併せてご紹介します。

ヴァナゴンの魅力的なビジュアルに迫る!

フロントフェイスは2パターン

南アフリカで流通していた「丸目4灯」
アメリカに多く流通していた「角目」
愛嬌のあるフロントフェイスは大きく分けて丸目、角目の2パターン。ヴァナゴンといえば丸目2灯の印象が強いですが、角目仕様は主に北米マーケットで流通していた顔なんです。そのほかサウスアフリカンスタイルの丸目4灯も存在していたようです。

アウトドアマン好みの2つのカスタム


本来スペアタイヤはフロントフェイスのバンパー下に収納されていますが、よりアウトドアテイストを楽しみたい方にはバックドアに設置するのがオススメ! 男前な雰囲気が、より一層引き立ちます。


もうひとつはルーフキャリアの設置。元々大容量のラゲッジスペースが魅力ですが、より大人数でのキャンプが楽しめるようになります。ファミリーキャンプにはもってこいですね!

元々キャンプで使いやすいヴァナゴンですが、よりキャンパー仕様になったモデルがあるのをご存知でしょうか?

キャンパー垂涎の1台「ヴァナゴン ウェストファリア」


ドイツのウェストファリア社が手掛けるキャンピングカー仕様も人気のモデルです。

車内は快適そのもの!


通常は7人乗りですが、キッチンが付くウェストファリア仕様は定員が6人。とはいえ、フルフラットシートの車内はご覧の通りの広さです! 国内車メーカーも当時、このクルマの圧倒的な広さに驚いたそう。

快適に寝られるルーフテント装備


寝床は車内だけではありません。ルーフテントまで装備しているんです。


中は大人2人が余裕で寝られる広さ。秘密基地のようでわくわくしますね。

改めて車内に視線を戻すと……


車内には、シンクや冷蔵庫、可動式のテーブルから外部電源まで装備。 レイアウトは、現行のT6まで踏襲されているということから、当時すでにインテリアは完成されていたことがわかります。

キャンパーにとって一度は乗ってみたい憧れの名車ですね。今回はヴァナゴンの魅力をさらに深堀りするために、長年愛用しているオーナーにお話を伺いました。

ヴァナゴンの魅力を語ってくれたのはこの方


国産、外国車を販売するT-WORKS代表の田中淳さん。1977年創業の老舗の2代目で、趣味はもちろんキャンプ。

家族や社内スタッフ、仲間たちと月1ペースで関東圏を中心にキャンプを楽しんでいるそうです。そんな田中さんが思う、ヴァナゴンの魅力とは?

40年ほど前に波乗りをするのに購入したのがヴァナゴンでした。キャンプにハマったのはここ5年ほど。荷物もたくさん積めるし、車中泊も余裕でできるからテントも要らない。とにかくキャンプをするのにストレスがないクルマです。

このクルマは非日常感がすごくいいんですよ。キャンプはもちろん、いつだって家出できますからね(笑)。

あとは人に嫌な雰囲気を与えないでしょ? 愛嬌のある顔で高級車といった感じでもないし、ヴィンテージ過ぎず、ほどよくレトロ感があるところも人気のひとつなんですよね。

田中さんにとって、ヴァナゴンはどんなクルマ?

旅に出たくなる、そんな1台

イス2つと焚き火台さえあれば、テントもタープも要らないクルマです。車内がすごく広いのでクルマ自体がテントのようなもの。ベッドが装備されているウェストファリアなら、より快適なキャンプライフを過ごせますよ。

またエンジンが車体後方に載せられているので、走り出すとエンジン音が後ろに置いていかれ、車内も意外と静かで会話も弾むことでしょう。何よりも重たいエンジンが後ろに設置されていることで重心のバランスも良く、悪路や雪道でも走破性が高いところも魅力です。

ただ3足オートマなので、決して速いクルマではありません。丁寧な運転でゆったりとしたロードトリップをオススメします。

正直なところ、絶対壊れます!

製造から四半世紀を超えた古いクルマなので絶対に壊れます。どんなに整備をしていても修理にキリがないと感じてしまうでしょう。原因不明な不調なども出てくるはずですが、そういうクルマであることを念頭に置いて付き合っていくことが大前提。

ただそれ以上にヴァナゴンは計り知れない魅力が詰まっているんです。高年式の「T4」や「T5」から乗り換える人も少なくありません。見た目の良さやエンジン音、操縦感などは、この年代、この個体でしか味わえませんからね。

信頼の置けるショップでまずは相談すべき!

さっき話したように、壊れないヴァナゴンはありません。パーツなどは本国にまだありますが、まずはしっかりと整備された個体を選ぶこと。そのためには信頼の置けるショップで購入すべきです。

クルマの履歴、修理箇所、整備記録などのヒストリーを1番知っているのは販売店ですから、その後のアフターケアまですべて任せられるショップかどうか相談してみるのも良いかもしれません。

時代を越えてキャンパーに愛され続けていくヴァナゴン


ヴァナゴンの魅力は愛嬌のある顔やフォルムなど見た目以上に、乗ることで、そして乗り続けることで理解できるもの。当然ながら年々個体数も減少傾向にありますが、手放せない道具としてアウトドアマンたちに、これからも長く愛され続けていくことでしょう。

【T-WORKS】
住所:神奈川県横浜市磯子区洋光台6-19-2
電話番号:045−831−2310
営業時間:平日土曜9:30~19:30、日曜・祭日 10:00~19:30
定休日:水曜日
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