微妙に秋っぽいんですが気のせいじゃないですよね。真夏の太陽の下では過酷すぎて楽しめなかったアクティビティに帰る季節が、ようやくやって来ようとしてるのでは。そんなタイミングに、ARC’TERYX から新しいベースレイヤーがリリースされます。
ひとつはメリノウールを使った完全な新作 SATORO シリーズ。メリノウールを用いたパフォーマンスウェアはしばしば、化繊と混紡にすることで耐久性や速乾性を高める工夫がされますが、ARC’TERYX のSATORO もナイロン繊維との混紡です。ただしミクロで見ると構造が違っています。
SATORO の場合は、強度のあるナイロン繊維の周りにメリノウールの繊維が螺旋状に巻き付いたような構造になっているようです。これにより、メリノウールならではの気持ちのよい肌触りや保温性、防臭効果を最大限享受しながらも、芯材のように入っているナイロンで強度を担保することができるという、いいとこ取りを企てています。メーカーによれば「破裂テストにおいて、20%の強度向上。摩耗耐性、50%向上」とのこと。
SATORO には他にもクルーネックとロングタイツがあって、冬のアクティビティでは重宝しそうです。少々お値段張りますが。
また、アークの化繊系ベースレイヤーの PHASE シリーズもリニューアルされて登場。こちらも素材に新しい工夫が導入されています。繊維メーカーのテイジンと Phasic という生地を共同開発したのだとか。この生地は吸水性の高い糸と疎水性の糸を組み合わせて織られていて、吸水性の高い糸が肌面から汗を素早く吸い取る一方で疎水性の糸は生地の保水量を低く保つので表面から蒸散せざるを得ないという構造のようです。
新しい PHASE には、この Phasic 1層の生地を使った PHASE SL と2層の生地を使った PHASE AR があり、それぞれジップネックやクルーネック、ロングタイツなどがラインナップしています。
薄手で速乾性の高い PHASE SL の方はこれからの季節のトレイルランなどで、すぐにでも活躍してくれそう。
秋冬の外遊び衣料計画、そろそろ本格的に準備したい時期と思われます。