空調ウエアは暑い夏を乗り切る秘策になるのか!?
夏はアウトドアレジャーが盛り上がる季節ですが、欠かせないのが脱水症状や熱中症を防ぐための暑さ対策。楽しく過ごすためには、キャンプ中はもちろん買い物や通勤など普段の生活から工夫して体調を整えておきたいところです。そこで、ワークマンの空調ウエア“ウィンドコアシリーズ”ってどうなんだろう?
夏もフィールドへ繰り出す一部のキャンパーから年々注目を浴びているのが、ファン付きのジャケット。通称“空調ウエア”と呼ばれもともとは夏場の作業着でしたが、その門戸をグッと広げてくれたのがワークマンの「ウィンドコアシリーズ」!機能性はもちろんタウンユースでも着用できるファッション性も兼ねそろえた、新しい空調ウエアです。
そこで今回夏のキャンプに向けて、同シリーズの中からアウトドアユースな2着とデイリーユースな1着を実際に筆者(と夫)が試着。ファンの装着方法や動きやすさ、そして肝心の「涼しいの!?」ということまで、気になることをまるっとレビューしていきます!
そもそも空調ウエアって、なんで涼しいの?
それぞれのスペックと実際の効果をお伝えする前に、まずは涼しさの要とも言えるファンとバッテリーについて軽くご紹介。仕組みや装着方法を見ていきましょう。涼しさのヒミツ!ファンとバッテリーをチェック
空調ウエアとは小型のファンがついていて、これで衣服内の風を送ることで汗を気化させ熱を冷ましてくれるというもの。暖かい空気は袖口や襟元から排出される仕組みです。ワークマンのウィンドコアシリーズに欠かせないファンやバッテリー類がこちら。今回試す3着すべてに共通して対応しているアクセサリーです。
バッテリーはリチウムイオン電池を使用しており、重さは約130gと軽量。ACアダプターでの充電となり、充電時間は約3時間で稼働時間は強モード(8V)で約4.5時間、弱モード(6V)で約8時間連続して使用できます。
ファンの風量は最大66リットル/秒で、一般的な空調ウエアの中でも最強クラス! ホコリや異物が入るのを防ぐためのファンカバーは、外して丸洗いもできます。
では、これをウエアに取り付けてみましょう。
ファンの取り付け方~電源ON
① 本体からフタを取り外し、フタをウエアの表側から差し込む
② 裏側からファン本体を時計回りに回して固定する ※ファンカバーを使用する際は、先にカバーをフタに被せてから装着
③ ファンが固定したら、ケーブルの端子(黒)をファン本体に差し込み、もう一方の端子(グレー)をバッテリーに接続する
④ バッテリーを3秒以上押して電源ON ※1秒ごとに強弱の設定が可能
気温は30℃超え、いい具合に暑い……!
この日の気温は32℃と日差しが強い上にかなり蒸し暑く、立っているだけでもジワジワと汗が出てくる一日。検証日としては絶好の天候のなか、まずはアウトドアユースに最適なシェルジャケットから試していきましょう。アウトドアユース① ウィンドコア シェルジャケット
2020年も大ヒットしたウィンドコア「シェルジャケット」ですが、バージョンアップモデルとして2021年に制菌加工タイプが登場しました。制菌・消臭機能付きで清潔感をキープ!
この特殊加工は、繊維上にある細菌の増殖を抑えて汗や汚れによる不快感を軽減してくれるというスグレモノ! 蒸れてニオイが気になる夏のアウトドアにはとくに嬉しい機能ですね。ちなみにこのほかに、水を弾く耐久撥水タイプもあります。さて、ここからが見どころです。果たして涼しいのかどうか……?
涼しさやいかに!?
ファンを取り付けて、さっそく夫が試着。強モードにして数秒後……思ったより涼しいかもしれない!
といきなり驚きの声が!
自分に常に涼しい風が当たっている感じ。そこまで重たくもなくて、結構動きやすいことにもビックリです(笑)。
普段このくらいの気温なら汗だくで険しい顔をしながら設営をしている夫が、この日は終始涼しい顔で動き回っていたのには筆者も驚きでした。
ちなみに半袖を着ていても暑いのに長袖のウエアを着ることに抵抗があると漏らしていた夫ですが、予想以上の効果で長袖でも涼しく感じたとか。虫に刺されることも考えると、やはり袖ありは安心ですね。
そして着用前に気になっていた“着膨れ感”も、さほど問題ありません。
首筋とウエストにはアジャスターが付いていて、空気の量を調整できるのもポイント!
ポケットは外側に3つと、内側にバッテリーを入れる用にひとつ。そしてもうひとつ、さらに涼しくなれるヒミツのポケットがこちら!
背中のポケットに保冷剤を入れられる!
ジャケット内側の背面にはポケットがついており、なんとそこに保冷剤が収納できちゃうんです! 夫がいつになく涼しい顔をしているのは、このおかげもあったのでしょう。ただしメッシュポケットなので保冷剤を直に入れると濡れてしまいうため、タオルや手ぬぐいに包んでから収納するのがオススメです。
そしてこの背中のポケットは、ウエアを収納するためのものでもあるんです。ファンとバッテリーを外した状態で折りたたみ、ポケット部分を裏返すとコンパクトに収納可能。
持ち運びに便利なパッカブル仕様とは、何とも気が利いていますね!
フードは取り外し可能
フードはスナップボタンとチャックを外せば簡単に取り外せるほか、ループコードでサイズ調整もできます。さらにフードがバタつくのを防止するスナップボタンも完備。こんな細かいところまで徹底されているとは……ワークマン、おそるべし!
カラーは全部で5色
レッド・ブラック・ブルー・イエローの4色は制菌加工で、バンダナブラックが耐久撥水加工。撥水加工タイプは背面にあるファンの穴を隠せる仕様になっており、ファンなしのシェルジャケットとしても着られます。商品詳細はこちら
期待以上の効果が得られたシェルジャケットに続いて、次は筆者がシェルベストを試着してみます!
アウトドアユース② ウィンドコア 耐久撥水シェルベスト
こちらは「耐久撥水シェルベスト」。生地素材は先ほどのシェルジャケットの撥水加工タイプと同じで、袖が無い分脱ぎ着が楽で、料理もしやすそうです。耐久撥水効果は50回洗濯しても持続!?
シェルベストは全部で5色展開。そのうちのバンダナネイビー・バンダナレッドは耐久撥水生地を採用し、その効果は50回洗っても持続するのだとか!雨や泥に炭の汚れなどが付きやすいアウトドアでは、洗えてさらに撥水効果が続くというのは嬉しいですね。
ファンの取り付け方法はシェルジャケットと同じ。バッテリーは左手裏側にあるポケットに収納できるようになっています。
涼しさやいかに!?
ファンを付けて持ってみると、意外と重い……? ファンとバッテリーを合わせると約330gで感覚でいうと350ml缶が服についているようなイメージですが、実際着てみるとそこまで身体への負担は感じませんでした。そして肝心の涼しさについてですが、ファンのある腰部分だけかと思いきや、冷風が首や袖から抜けて上半身全体が涼しく感じました。
個人的には氷冷系ボディシートで脇や背中を拭いたり、キンカンなどを首に塗ってから着用するとヒンヤリ度がアップしてさらに快適でした!
ちなみにこのバンダナネイビーと色違いのバンダナレッドのみ、背面がファンの穴を隠せる仕様になっています。なのでファンを外しても普通のベストのように着られるのも嬉しいところ。
※152cm(左)S、(右)M
サイズ感について非常に僅差ではありますが、左のSサイズは腰回りがちょっと窮屈な印象。右のMサイズはファンのボコッとした感じがなく、腰回りに余裕を感じました。
ファンが目立つのが気になる方は、ワンサイズ大きめが良さそうです!
フードは取り外し調整・着脱可能
シェルジャケット同様フードはサイズ調整ができ、簡単に取り外せます。収納状態
シェルベストを収納する際は、まずファンとバッテリーを外します。穴が空いた状態のまま、片方のスナップボタンを2箇所止めてポケットを作り、そこへクルンと全体を収納すればOK!商品詳細はこちら
袖ありのジャケットとベスト、どちらも真夏のキャンプの救世主になってくれそうなアイテムでした。そして最後、3着目も試してみます!
デイリーユース:アーバンアウトドア4WAYジャケット
「アーバンアウトドア4WAYジャケット」は、その名の通り日常的に着られる空調ウエア。一見普通のマウンテンパーカのようで、街中でも浮かないデザインです。生地はしっかり耐久撥水!
とは言え生地は耐久撥水加工済みなうえ、触れるだけで冷たく感じる接触冷感機能まで! より快適に着用できるよう隅々までこだわりを魅せているのは、さすがワークマンですね。カラーはフィールドオレンジとアーバンブラックの2種類です。
涼しさやいかに!?
ベストやシェルジャケットよりしっかりとした生地の印象で、たしかに触ってみるとひんやりとした感じ。オレンジカラーは合わせにくいかと思いきや、肌馴染みの良い色なのでベージュ・ブラウン・デニムなどと相性◎!人と被りにくいウエアをお探しであれば、挑戦してみてはいかがでしょうか?
これを着て自転車に乗ってみたのですが、やっぱり涼しい! 走っているときはさほど感じませんでしたが、信号待ちなどで停まったときに「あ〜涼しくて気持ちいい〜!」とかなり快適。
暑くても自転車で保育園のお迎えや買い物に行かなくてはならない筆者にとって、これはかなり魅力的なアイテムです!
涼しいうえに4WAYの着こなしが楽しめる
というように、1着で4通りの着こなしが楽しめるユニークな特徴も。虫が気になるところでは長袖、汗が気になったら半袖・ベスト、タウンユースなら穴を隠すなど着用シーンに合わせて着回しできます。
驚いたのが、左右でチャックの色が違うこと。逆に装着しないようわかりやすく色分けされていて、このあたりもワークマンのモノづくりに対する愛を感じます!
Mでも男女兼用ができるビッグシルエット
全体的にビッグシルエットでトレンド感ある着こなしができるのと、夫もMでも着られました。右肩部分には反射プリントが施され、両胸元と腰に計4つのファスナーポケットも搭載されています。首筋やウエストはもちろん、ベストにしたときもアジャスターで空気の量を調節することが可能です。ファンを隠すことでパッと見では空調ウエアとわからないので、初めて購入を検討している人にもオススメです!
商品詳細はこちら
期待していた以上に機能的で、新しい暑さ対策として積極的に取り入れたいワークマンの空調ウエア。最後は、より涼しさを感じるためのコツや選び方についてまとめます。
効率よく空調効果を得るための「4つのコツ」
1:インナーは薄手で体にフィットしたものを着る
ウィンドコアはファンを回すことで汗が蒸発して発生する“気化熱”を利用して体温を下げる仕組み。そのため中に着るインナーは吸汗性・速乾性が高く、なおかつ冷感性もあるコンプレッションウエアを選ぶとより効果的です。2:上着は着ない
空調ウエアに重ねて上着を着ると、ファンの空気を取り入れる部分が塞がれるため効果が薄れてしまいます。より涼しく快適に過ごすためにも上着は着ないようにしましょう。3:ファスナーは目一杯上げない
空調ウエアを着てもあまり効果を感じないという方は、ピッタリすぎて空気が循環できていない可能性も。そのため空気の出口として首にゆとりを持たせることによって空気が流れ涼しく感じます。4:サイズは普段の1つ上が◎
着たときに多少ゆとりがあることで空気が効率よく循環されるため、シルエットだけでなく空調効果の面からもサイズは普段の1つ上を選ぶのがオススメです!「え、空調ウエア……?」と敬遠していた人にこそ使ってほしい!
今回初めて空調ウエアを着てみて、正直思っていた以上に涼しいのとスタイル的にも違和感なく着られたことに驚きました。「空調ウエアなんてナシでしょ」という思い込みで避けていた人ほど、もっと早く着れば良かった~と後悔するかも?もうすぐ夏も本番、売り切れ前にワークマンのお店をチェックしておきましょう!
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