どうやらすごい「釜」があるらしい
キャンプで美味しい白米があると、テンションが上がりますよね。昔ながらの飯盒(はんごう)や、アウトドアブランドが展開するライスクッカーなどなど……キャンプでの炊飯方法はさまざま。
最強の炊飯クッカーは何だろうか……と悩んでいたところ、すごいアイテムを見つけちゃいました! その名も釜浅商店の「ごはん釜」。明治41年合羽橋に創業、プロ御用達の料理道具店が作る本気の釜は、食欲だけではなく所有欲も満足させてくれそうです!
筆者の自己紹介
と、思わずテンションが上がってしまい、自己紹介が遅れました。筆者は、米屋 八代目儀兵衛のマツバラと申します。五ッ星お米マイスターでお米が好き。お米の良さを世の中に広げる仕事をしています。
そしてキャンプも大好き。屋外で美味しいお米を炊くことに執念を燃やすお米キャンパーです。編集部の記事でも何度か登場し、クッカーの炊き比べや飯盒での炊飯方法をお伝えさせて頂きました。
今回はそんな筆者が自信を持っておすすめできる炊飯道具、「ごはん釜」についてその詳細をお届けします!
じっくりとディテールを確認
それでは、釜浅商店の「ごはん釜」、そのディテールから確認していきましょう。もともとキャンプ用ではない商品ですが、アウトドアとの相性はいかに?両手に収まるコンパクト感
まずは、大きさから。釜自体は直径21㎝(つば外径26㎝)、高さ9.5㎝、重さ3.1kgとキャンプで使いやすいサイズ感。ソロでもグルキャンでも対応できる、3合炊きというスペックです。
ユニフレームの10インチダッチオーブンよりも少し小さいくらいなので、キャンプでも十分に通用するサイズですね。
素材は、鋳鉄(南部鉄器)を使っています。ふたの部分は、木曽サワラという木材で香りが移りにくい無垢な素材。素材についての詳細はあとでお伝えするとして、写真にご注目ください。
「ごはん釜」がスノーピークのヤエンストーブと見事にシンデレラフィットしたのです! まったく違和感なく、アウトドア専用品のような雰囲気を放っていますね。これは早速嬉しい発見でした。
スタイリッシュで理想的なフォルム
スタイリッシュでかわいい見た目とは裏腹に、実はこの形状、お米キャンパーの筆者から見ても感心するほど計算されたフォルム。
普通の羽釜よりも浅い形状にすることで、非常に熱効率がよく均一に温めることができるんです。
また、ふたに使われているサワラの木材は前述のとおり、香りが移りにくい素材のため白米炊飯に最適。それだけではなく、裏には溝があるおかげで気密性も抜群。
後ほど炊飯の様子をお届けしますが、この構造のおかげで、外気温が低い条件化でも安定した炊飯ができました(取材時 外気温2℃)。
高級ダッチオーブンと同じ南部鉄器製
鋳鉄(ちゅうてつ)は蓄熱性が高く、アルミやチタンと比較して屋外での炊飯を簡単に、そして美味しく仕上げてくれます。さらに魅力的な特徴は、特有の錆止め技術が施された内釜!
塗装の剥がれも無く、錆止めの油も少量でいいので手入れも楽ですし、何より白米が美味しい!
気になるお値段は?
さて、ここまで「ごはん釜」の魅力をたっぷりにお伝えさせて頂きましたが、気になるお値段は……25,000円(税抜き)!決して安くない金額ですが、キャンプだけでなく日常でも使えるため、個人的には安いと考えます。
詳細はこちら
実際に「ごはん釜」を使ってみた
続いて、実際に使ってみた様子をお伝えします。収納はシェルフコンテナ50にぴったり。この状態でクルマに放り込んでいます。
お米マイスターが本気で炊いてみた
さあ、いよいよ炊飯の時間! まずはお米に対して適量の水をシェラカップ で測りながら入れていきましょう。お米1合に対して水190gで軟らかめに仕上がります。
しっかりと浸水させたあとに、加熱の工程へ。
弱~中火程度で10分を目安に加熱します。他のクッカーも同様で、ふたは開けたまま、お米の状態を見ながら攪拌(かくはん)するのがおすすめ。写真のように粥状になったら、ふたをしてとろ火〜弱火で待ちます。
時間の目安は20分ほど。米をご飯にするためには、「100度の熱で20分加熱する」というのが基本です。
談笑しながら待つ時間が楽しい。「今年の宮崎えびの市のヒノヒカリ旨いよね~」なんてお米トークが止まりません。
気がつくと湯気と芳ばしい香りが……! あとは火を止めて蒸らせば完成です。
いざ実食!そのお味は?
見てください! 素晴らしい炊きあがりです! 優しくほぐして……
シェラカップによそえば、それだけで絶品のキャンプメシ。
おこげもご覧の通り、おいしそうな仕上がりに。火力は強気で、おこげを作るぐらいの火加減で仕上げるのが美味しく炊くコツです。
さて、食べてみると鉄鍋特有のシャッキリした炊きあがり。お米の本来の香りも楽しめて甘みも強いのが特徴です!
屋外で味わう白ごはん、絶品でした。
最後は、腹ペコたちのリクエストに応えて「丹波しめじの炊き込みご飯」も作りました。こちらも絶品。
手入れも楽でした!
驚いたのは、手入れが想像以上に楽なこと。きれいにお米が剥がれますし、水気さえきちんと飛ばせば、油は少しだけでも錆が発生しません。これは永く使えそうです。
結論:キャンプにもおすすめ!
見つけた時点で「これはキャンプでも使えるぞ!」と期待値の高かった商品。実際に使ってみると、そのスペックやサイズ感、可愛すぎる見た目は、キャンプの炊飯釜として最強レベルであることを実感しました。自宅とキャンプ場を横断できる優秀なクッカー、釜浅商店「ごはん釜」は本気でおすすめ!
商品の詳細はこちら
おまけ:どうやらお米も凄いらしい
今回使用したお米「翁霞(おきなかすみ)」は、京都で毎日行列の米料亭や限られた名料亭にのみ提供される、八代目儀兵衛オリジナルブレンド米です。
希少品種夢ごこちをベースに、味わいはもちろん、香りや美しい炊きあがりを追及した逸品。2合使い切りサイズで計量いらずなので、キャンプのお供にも最適ですよ!
お米の詳細はこちら!