サングラスに悩むメガネ派への決定打、重さわずかXgのカジュアルなクリップ型モデル

メガネ派がもつサングラスへのニーズは、ずっとあったにも関わらずなんとなくおざなりにされてきました。度入りのサングラスをつくれば済むのかもしれませんが、やや億劫だし持ち運ぶものが増える。コンタクトを入れて使うのもありですが、自分のようにドライアイで体質的に合わない場合もあるでしょう。それでもサングラスが使いたいメガネ派はどうしたらいいのでしょうか？

※編集部注: 本稿は土屋智哉さんの談話をもとに、編集部が文章化しています。

特に山に行く人は、残雪に陽射しが強く降り注ぐ春先や、森林限界をこえた夏場の稜線上で、強い照り返しから目を守るためにサングラスがほしいと思ったことがあるはず。でもフィールドでは手を清潔に保てずコンタクトの着脱が難しい状況もありますし、荷物はなるべく減らしたいところです。

これまでにも、そんな人のための選択肢として、メガネの上に装着できる上にくるっとまるめて運べる SportEYZ がありました。自分もJMTを歩いた時に使った道具です。しかし、軽くて便利な一方で、デザインがスポーティすぎるがゆえに、山で使うならまだしも街でかけるにはちょっと抵抗があります。

そこで紹介したいのが、日本のメガネ産業の中心である福井のメーカー Hug Ozawa の新商品、GR-007 と GR-008 です。

通常のメガネにワンタッチで固定して使用できる

これは同社のサングラスラインである green glass シリーズに新しく追加されたもので、普通のメガネに取り付けられるいわゆるクリップオン型のモデルです。技術力の高いメーカーだけあって、重さはわずか8gに抑えられています。Ultralight 派も納得の軽量性でしょう。

ウェリントン型とボストン型の2種×3色で、計6つのバリエーション

クリップオン型サングラスの主流を占めているのは、レンズのみを2点で固定するフレームレスタイプのものですが、Hug Ozawa はカジュアルなフレームを付けてメガネと一体化するようなデザインに仕上げています。四角いウエリントン型の GR-007 、丸みのあるボストン型の GR-008 には、それぞれレンズとフレームのカラーバリエーションが3種類用意されているので、ふだんお使いのメガネと形状や色がマッチするものを選べば、パッと見ではあとからサングラスを装着したのが分からないぐらいなじむでしょう。

装着したまま4段階で跳ね上げ可能

フレームの厚いメガネにもしっかり装着できる安定したつくりも魅力的です。また、装着した状態でサングラスのレンズを跳ね上げられるので、ザックからガサゴソとメガネやサングラスを探して使い分ける手間も省けます。さらに、ブリッジ部で本体を半分に折りたためる特許申請中のユニークな機構を採用しており、使用頻度が低いときには専用ケースに収納して、小さなパッキングサイズで携行できます。

折りたたむと手のひらサイズに

レンズを保護する専用ケース付き

もちろん、レンズの性能も折り紙つきです。紫外線の透過率は1％以下、偏光度に関してはどのモデルにも95％で入っています。可視光線の透過率はレンズのカラーごとに異なり、ブラックが6％、ブラウンとグリーンが10〜15%です。冬場に使いたい人や目が弱い人はブラックにすればいいし、そこまで暗くなくてもいいなら薄いものを使えばいい。きちんとサングラスとしての質を確保した上で、ユーザーに選択肢を提示しているところに好感が持てます。

このようにデザイン・軽さ・機能の三拍子が揃っている上に、なおかつ値段もリーズナブルとあっては言うことなしです。昨年にハイカー向けのサングラスとして紹介した FLOAT もそうですが、やはりメガネに関しては国内のメーカーが企画したライフスタイル寄りのものをおすすめしたいと思っています。山や運動をやっていても、スポーティなサングラスが苦手な人はまだまだ多いでしょう。

だからこそ、こうしたカジュアルなデザインと本格的な機能性を両立させたモデルの選択肢が増えることは、とてもいい傾向だと思います。これからのシーズンでサングラスのチョイスに迷っている方にはぜひ試してもらいたいです。