CAMP HACK × LANTERN
この記事は、LANTERNで掲載された記事の一部をCAMP HACKでもお届けする連携企画です。今回はあまり知られていない「エアー式のテント」の魅力について。果たしてその実力はいかに!?
LANTERN編集部が設営してみた!
エアー式のテント、エアテントをご存知ですか?
従来のテントのような、テントを支える骨組みに金属やグラスファイバー等のポールは使用せず、空気の力だけでフレームを形成するテントのことです。
今回、LANTERN編集部はテントファクトリーから2018年モデルとして、ナチュラムで先行発売されている「AIR CABIN 4(エアキャビン4)」を設営してみました。果たしてエアー式のテントはありかなしか。最後までご覧ください。
AIR CABIN 4(エアキャビン4) 製品詳細
本体サイズ:幅260×奥行455×高190cmインナーサイズ:幅210×奥行280×高190cm
収納サイズ:幅700×奥行340×高340cm
重量:15.1kg
素材:
ポール材質:TPU
インナーテント材質:ポリエステル
フライシート材質:ポリエステル190T
フロアシート材質:ポリエチレン
耐水圧:フライシート/5,000mm、フロアシート5,000mm
定員:3~4人用
付属品:ポンプ本体、ホース、ペグ
それでは設営してみましょう!
パッキングサイズは結構大きいです。重さも約15kg。
中身は、テント本体、インナーテント、アルミポール1本、ペグ、エアポンプです。
まず、テント本体を広げ6カ所ペグダウンして固定します。
エアテントは、テントの骨組みとなるポールはありません。3つのエアバルブから空気を注入してエアフレームを膨らませる仕組みです。ポンプで送った空気が抜けないように、逆止弁になっています。
同封のポンプをセットします。
エアポンプのノズルをテントフレームの注入口に差し込みます。
空気を入れて行きます。このポンプは上下どちらに動かしても空気が入ります。
エアポンプのノズルには圧力計がついています。目盛の7~8psiを指していれば注入が完了。参考までに、約20回ほどのポンピングで7psiに達しました。簡単です。
キャップを取り付けて完了です。これを3ヵ所行います。
エアー注入時に気を付けたいのがエアフレームの曲がり。途中で折れていたり、ねじれたりしているとエアフレーム内のチューブに、空気圧が掛かり過ぎて破損の原因になりかねないので、時々フレームを整えて空気が入りやすいように調整が必要です。
3本のエアフレームに空気を注入しました。フレームだけでは安定しないので、ガイドロープを張りながらするといいかなと思います。
取扱説明書を見るとペグとガイドロープの位置が明記されてました。これはわかりやすい!左がテント前方です。
こちらはフロント出入り口のヒサシ部分になるポール。
スリーブにポールを通し、前方のエアフレームの左右に1ヶ所ずつある固定パーツへポールを差し込みます。
テント全体の張り具合を調整しながらガイドロープで固定して完成です。
正面から。入り口の左右にある白い部分は窓になります。
後方から。
入り口の左右と奥の目隠しは取り外し可能。取り外すと窓が出現します。これなら防寒しながら光の取り込み、外の景色を眺めることができます。
もう片方のサイドはメッシュ窓にもなります。
全開すれば出入り口にも。大きな間口で出入りもしやすいですね。
機能など紹介
エアフレーム
これがテント本体を支える柱のエアフレーム。触ってみるとカチカチですごく頑丈です。
これは、エアフレームをわかりやすく解体したもの。この透明なチューブが入っているんですね。
窓
テント正面の左右にある目隠しは面ファスナーで取り外しが可能。
目隠しは、窓の下にあるポケットへと収納できます。
正面から見て左側面の窓も、目隠しを外すことができます。大きな窓でテント内にいながら開放感を味わえます。窓は厚手のナイロン製といった感じ。景色を見たり明かりを取り込むことができます。なお、この窓は固定されており開閉はできません。
インナーテント
インナーテントは中心に間仕切りがあって2つの部屋を作ることができます。
間仕切りを外せば1部屋として利用できます。インナーテントのサイズは幅210×奥行280×高190cmなので、大人なら3人、家族なら4人までという感じでしょうか。
インナーテント後方にはベンチレーション用のメッシュ窓があります。
インナーテントの生地は「Breathable:ブレサブル」という通気性機能のあるポリエステル素材。テント内にこもる湿気を外に出やすくしてくれるそうです。
入り口も上の3分の1ほどがメッシュ窓になります。
その他機能
前室部分のランタンフック。インナーテント内にも1つありました。
前室のフロアシート。厚手でしっかりしたPE素材です。耐水圧は5,000mmと十分。撮影時は、前日の雨の影響で芝が水を多く含んでいましたが、水の浸透はありませんでした。
テント内へ電源の引き込みも可能です。
サイドの窓の上部にもベンチレーション用のメッシュ小窓があります。
拡張アイテム「エクストラキャノピー」
エアキャビン4には、エクストラキャノピーというオプションがあります。前室を広げるタープのような役割の拡張アイテムです。こちらもセッティングしてみましょう。
中身は、テントと同じ素材のフライシートとグランドシート、FRPのポール、ペグです。
本体のヒサシ部分にエクストラキャノピーを面ファスナーでくっつけます。
さらにアルミ製のピンをヒサシのベルトに引っかけます。
FRPポールを伸ばし、エクストラキャノピーのスリーブに通します。
左右のエンドピンに差し込み、ペグダウンします。
テント本体の水色のリングに同色のフックを引っかけます。
これで完成です。約1.5mほど前室が長くなりました。居住空間の拡張プラス雨除けや日除け効果が高くなりますね。
付属のグランドシートを敷けばお座敷スタイルに。
気になるポイントをメーカーに聞きました
Q、エアテントのメリットってなんですか?
空気の出し入れだけで設営、撤収ができる手軽さです。サイズが大きくなればなるほど、ポールを組み立てたりする手間が必要なくなるので、メリットも大きくなります。また、空気の力でしっかりと張れるので強度面も安心です。金属製やグラスファイバーのポールのように折れる心配もありません。Q、空気漏れとか、破裂したりとか大丈夫ですか?
空気を入れるエアチューブにはTPUという柔らかい・軽い・強いの3拍子がそろった新素材のビニールを採用しています。今までのビニール(PVC)は固く・重く・傷つきやすい(穴が空きやすい)という点がマイナスでしたが、TPUでそれは解消されています。さらに、厚手のポリエステルでエアチューブをカバーしています。Q、もしチューブが破れて空気が漏れたりしても直りますか?
エアチューブはユニット化され簡単に脱着ができるので、仮に不具合が発生してもそのパーツだけを交換、修理することができます。編集部まとめ
結論:あり!エアテントって弱そうという勝手な先入観を持って臨みましたが、空気を入れたフレームはすごくしっかりしていて、強度の面で全く問題がありません。全体的な作りもしっかりしており、トータル的にもすごくよかったという印象です。
実は、設営より撤収の簡単さに驚きました。バルブを開けて空気を抜くだけという手軽さは、かなりポイントが高かったです。設営、撤収が面倒くさいという方は、エアテントという選択肢もありますよ。
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