アウトドアショップによる、注目ギアレビュー企画
日々様々なキャンプ用品を扱うアウトドアショップが、注目アイテムをレビューする企画。山梨県河口湖のアウトドアショップ「STANDARD point」の店主 長田(オサダ)さんが、渾身のレビューを届けてくれます!
ではここからは長田さんにバトンタッチして、製品の魅力を思う存分紹介してもらいましょう。
最近注目が高まっている「鉄板」アイテム!
STANDARD pointの長田です。今有名メーカー、ガレージブランドが軒並み力を入れ、新製品を発表しているのがコンパクトサイズの「鉄板」!シングルバーナーに載せて気軽に使える鉄板は、肉が焼ける様子を見ているだけでも至福。キャンパーに絶大なる人気を集めていますよね。
しかし、多くの鉄板商品が「シーズニング」が必要だったり、使った後の処理や保管方法などに気を使わないといけない鋳鉄製がほとんど。
今回紹介する丸形鉄板「マックパン」は初心者でも扱いやすい!
「美味しそうに肉が焼ける様子には惹かれるものの、お手入れの手間が気になる……」という、方におすすめしたい新種のアイテムが、今回紹介するMac Outdoor(マックアウトドア)の「MacPan S」(以下略:マックパン)。面倒なお手入れは一切なし、キャンプ初心者の方でも扱いやすいアイテムです! というわけで、実際の使い心地をご紹介していきます。
マックパンのスペックを拝見!
今回ご紹介するギアが、こちらの「マックパン」。2008年に創業したアウトドアブランド・マックアウトドアのものです。素材は、ステンレス(SUS304)を採用し、家庭用フライパンのようにツルサラッとした「テフロン加工」が施されているプレート。
イメージとしては、キャンプらしさを感じる豪快な鉄板料理の楽しさと、フライパンの扱いやすさの良いとこ取りアイテムと言ったところでしょうか。
しっかりとした収納ケース付き!
パッケージを開封すると最初に目につく良いところが、収納ケース付きという点! 鉄板系の道具は収納袋がないと運搬が厄介なので、収納ケースがついている点はありがたいですね。
ソロでもファミリーでも使える絶妙サイズ
サイズは直径22cm。付属品は収納ケースと、厚い鉄板を持ち運ぶためのリフター。後ほど紹介しますが、このリフターが良い仕事をするんです!
重量は約1kg。このサイズでしたら、ソロキャンパーでも軽々持ち運びが可能ですね。マックパンのサイズ感をイメージできるよう、他ブランドの定番調理道具と並べてみます。
上段左より「LODGE スキレット6インチ」「Petromax シュミーデアイゼンフライパンsp20」「Tent-Marks 男前グリル」です。ソロキャンプにはもちろん、2〜3人のキャンプでの一品料理などにも出番がありそうなサイズ感とお分かりいただけたでしょうか?
調理道具で気になるのは、やはり使用感。というわけで、まずはこの衝撃映像をご覧ください!
テフロン加工がやっぱり便利!
油を敷いて目玉焼きを焼いた様子がこちら。ご覧の通り、ツルンツルンです。
ここからはマックパンのリアルな使い心地をお伝えるべく、実際に調理に使用した様子をレポートします。
マックパンを使って実際に調理してみた!
※使用の前に!マックパンを使う熱源選びに注意しよう
鉄板系アイテムを使用する場合、熱源となるシングルバーナーは「一体型」ではなく、写真のような「分離型」のバーナーを使ってくださいね! 鉄板の輻射熱でカセットボンベに熱が加わり、破裂する恐れもあります。
またカセットこんろを使用する場合も、ガスボンベの上にプレートが被さらないよう設置しましょう。
肉を焼いてみる
では早速肉を焼いてみます。鉄板の厚さ3mmとにマックパンとほぼ同じ厚みのテンマクデザインの「男前グリルプレート」(鋳造製)でも同時に調理してみました。
ジュぅううッ! あのいい音が2つの鉄板から同時に鳴り響きます。
両方とも油を使わず、鉄板自体を約1分加熱した状態で肉を焼いてみました。調理時間は、片面を約1分、裏返して約1分、その後弱火で30秒です。
「マックパン」で焼いた肉は、「男前グリルプレート」に比べ表面が早くカリッと焼けました。
しかし調理終了後、焼いた肉を切って中を確認してみたところ……マックパンの方は部分的にミディアムレア状態、男前グリルプレートの方は均一にミディアムな仕上がりに。
表面だけ見るとしっかり焼けているように見えたマックパンですが、中まで火が通っているのは蓄熱性の良い「男前グリルプレート」でした。ここらへんに素材の違いを感じますね。
ちなみにマックパンの形状って油垂れはどうなの?
長方形の鉄板と違い、円形デザインのマックパン。「鉄板のようにフチの立ち上がりがないから、油が落ちるのでは?」と心配される方も多いのではないでしょうか。
心配は無用です。マックパンの形状が中心に向かって緩やかに窪んでいるため、油は中心に流れていきます。そのためテーブルへの油垂れはありませんでした。ちなみにどちらも“油ハネ”はありますのでご了承を!
炒め物にも挑戦!
次は店主のソロキャンプに必須な食材、冷凍チャーハンを炒めてみます。こちらは、マックパンとペトロマックスの「シュミーデアイゼンフライパンsp20」(鉄製)を使って同じように調理してみましょう。
結果、調理後の表面がこちら! あえてマックパンと同等の炒め方に抑えたので「シュミーデアイゼンフライパンsp20」の方はやはり焦げ付きが気になりました。お米が表面に引っ付いてしまい、洗い物は長い戦いになりそうです……。これを防ぐためには、かなりの油を使用するなどの対策が必要ですね。
一方マックパンは、やはりテフロン加工のおかげで焦げ付きもなく、良い感じに仕上がりました。ただ炒める際に派手にチャーハンをかき混ぜると食材が落ちてしまうので、力加減は気を遣う必要があります(笑)。
ココが良い!マックパンの良いところ
お手入れが簡単!何品もつくるときに楽
みなさま承知だとは思いますが、ツルンツルンと焦げ付かない点だけがテフロン加工の良いところではなく、「汚れを落としやすい」と手軽に調理が楽しめる点にも優れています。
実際使ってみて、何品も作る場合いちいちマックパンを洗わなくとも、ウエットテッシュなどでササッと綺麗に拭き取れる点は、キャンプと相性抜群だと思いました。
もちろん汚れた場合は、洗剤を使って水洗い可能ですので衛生面でも安心です。
リフターが使いやすい!
付属のリフター、これがすこぶる調子が良いです! たいていのソロ用鉄板は、一点で支えるハンドルタイプ。そのため鉄板を持ち上げる際にハンドルには、かなりの重量がかかります。
このリッドリフターは、マックパンを両サイドから支えるので、しっかりとホールドしてくれるんです。極端な話、こんな感じで横向きにしても落ちることはありません。
総じて、キャンプ初心者やズボラキャンパーにとって扱いやすいアイテムです。
マックパンの気になるところは?
使用上の注意書きを見ていると気になる表記が。
※火が一点に集中しますと鉄板にダメージを与える可能性がありますのでご注意ください。
と記載されていました。恐る恐る調理後の裏面を覗いてみると……現時点では全く問題なし。煮込み料理をする形状でもないので、長時間に渡り炎を一点に当たることもなさそうですね。
焚き火での使用はNG
となると気になるのは、焚き火での使用について。メーカーに問合せてみたところ、答えは「NO」。
やはり焚き火ほどの高火力になると、テフロン加工にダメージが及ぶそうです。長く愛用するためにも熱源には、ガス機器を使用しましょう!
そんなマックパンに新作「Lサイズ」が仲間入りしました!
最後に新作情報をお届け! ここまでご紹介してきたマックパンは、少人数で使用するのに丁度いいSサイズ。そしてつい最近、脚付きデザインのLサイズが登場しました。
こちらは本体サイズが、約60×47cm。傾斜のあるキャンプ場でも安定して設置できるよう、脚を約31〜53cmの高さに調整可能です。こちらも当店で取り扱っているので、ぜひチェックしてみてください。
「マックパンL」の詳細はこちら
ラフに扱える「マックパン」でキャンプ飯を楽しもう
「キャンプで調理の過程を楽しみたい!だけど、使ったあとの手間はない方が嬉しい」そんなワガママな要望を叶えてくれるのが、マックパンです。少しキャンプ飯をこだわってみたい方にもおすすめのアイテムです。気になる方は、ぜひ店頭で手にとってみてください。━━━長田さん、素敵なアイテム紹介をありがとうございました!
そんな長田さんが店主を勤める「STANDARD point」がリニューアルオープン!
マックパンを紹介をしてくれた長田さんのお店「STANDARD point」が、2021年3月末に移転しました。移転と言っても同施設内の別スペース(徒歩10秒ほど)へお引っ越し!
広くなった店内には、新ブランド「FORE WINDS」や話題の「WHATKNOT」、ガレージブランド「SomAbito」など、長田さんセレクトのギアが揃います。
キャンプついでに立ち寄ると、ついつい財布の紐が緩んでしまう「STANDARD point」へ遊びに行ってみてくださいね!
STANDARD point ショップ情報
住所:山梨県南都留郡富士河口湖町小立8017-1 フォレストモール富士河口湖D棟営業時間:月〜金10:00~19:00、土日祝7:00~18:00
定休日:水曜日(臨時休業あり)
電話番号:090-3596-1019
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