ナノ・パフ・ジャケットが名品と言われる理由
パタゴニアの傑作アイテムとして名高いナノ・パフ・ジャケット。保温力と軽量性を兼ね備え、シーンを選ばずに使える汎用性もあるだけに、キャンプだけでなく日常で愛用している人も多いのでは?でも実際、どんな機能性や魅力があってロングセールスを記録する定番アイテムになっているのか? その実力はいったいどれほどのものなのでしょうか。
そこで今回はナノ・パフ・ジャケットの人気の理由を深掘りすべく、パタゴニアの中の人に聞いてみました!
その前に、「ナノ・パフ」とは
ナノ・パフとはパタゴニアがアルパインクライミング用にデザインした化繊インサレーションウェア。09年にリリースされたナノ・パフ・プルオーバーより採用され、翌年にはジャケットやフーディも登場しました。当初からリサイクル素材を使用し、10年以上の歳月をかけて少しずつアップデートを繰り返して環境への配慮と機能性を強化。今やパタゴニアの象徴するアイテムのひとつとして定番の人気を誇っています。
実際、どうスゴイの? 中の人に直撃!
パタゴニア日本支社 コミュニケーション 太宰初夏さん
昨年の春まではパタゴニア東京・渋谷ストアのスタッフとして活躍。大学時代から山岳部でテント泊や山歩きを楽しみ、14年経った現在もトレイルランニング、スキーなど、自然の中で遊び続けている。
ということで、早速パタゴニアの太宰さんに、定番モデルのナノ・パフ・ジャケットの魅力について聞いてみましょう。太宰さん
よろしくお願いします! ナノ・パフ・ジャケットは私も個人的に愛用していて、スキーや冬のトレイルランニング、ロードランニングで大活躍しています。
初期サンプルが盗まれるほど話題に?
まずはナノ・パフシリーズが誕生した経緯と、基本スペックを教えてください。
太宰さん
現在は生産が終了したナノ・パフ・プルオーバーが原点になりますが、重量と機能性のバランスにこだわるアルピニストのためにデザインされました。
プリマロフト・ゴールド・インサレーション・エコ素材により、濡れても大きく保温力を損なわないという特徴があります。
実はデビュー当時に披露されたミュンヘンの展示会で、サンプルが盗まれてしまう事件があったんですよ。それだけ画期的なアイテムとして注目されていたということだと思います。
プリマロフト・ゴールド・インサレーション・エコ素材により、濡れても大きく保温力を損なわないという特徴があります。
実はデビュー当時に披露されたミュンヘンの展示会で、サンプルが盗まれてしまう事件があったんですよ。それだけ画期的なアイテムとして注目されていたということだと思います。
パタゴニアで最も汎用性に優れたジャケット
定番化したナノ・パフ・ジャケットは、どんなアイテムなのでしょうか。
太宰さん
一言でいえば、やはり防風性と耐水性を備えた万能型ジャケットということですね。パタゴニアは他にも軽量で悪天候に対応するウエアが揃っていますが、汎用性ではナノ・パフ・ジャケットは最も優れている製品のひとつです。
太宰さん
まず、中間着としてもアウターとしても着用できる絶妙なシルエットが魅力ですね。ブロック型のキルトパターンは中綿の片寄りを防いでくれるし、ポケットや裾のデザインも幅広いアクティビティに対応するデザインに仕上げられています。
太宰さん
しかも内側のジッパー式チェストポケットに本体を収納できるパッカブル仕様で、重さも僅か337gなのでかさばりません。気軽に持ち運べるのも、人気の理由だと思います。
状況に合わせたレイヤリングで弱点を克服!
では実際に着用することで体感できる魅力はどうでしょうか。
太宰さん
真冬のランニングやハイクアップで着用して体温が上がってきても、蒸れにくくベタつかないんですよね。だからずっと快適なんです。
それと、枝や岩への擦れにも強い。テクニカル・インサレーション製品のなかでは耐久性の高いシェル素材を使用しているので、見た目以上にタフで頼もしさを感じます。
それと、枝や岩への擦れにも強い。テクニカル・インサレーション製品のなかでは耐久性の高いシェル素材を使用しているので、見た目以上にタフで頼もしさを感じます。
さすがフィールド対応のウエアですね。逆にナノ・パフの弱点はどんなものでしょう。
太宰さん
寒冷な環境で身体がずっと静止している状態、運動していないシーンですね。例えば積雪期の登山での長めのレストや、長時間の景色の撮影、天体観測などです。
中綿のボリューム的には、中間着としても使える保温力を意識して作られているアイテムなので、私の場合、冬季の山岳では保温力の高いベースレイヤーとレイヤリングしたり、バックアップ用としてインサレーションやアウターウエアを携行しています。
中綿のボリューム的には、中間着としても使える保温力を意識して作られているアイテムなので、私の場合、冬季の山岳では保温力の高いベースレイヤーとレイヤリングしたり、バックアップ用としてインサレーションやアウターウエアを携行しています。
正しくメンテすれば長く愛用できる!
なるほど。工夫次第で雪のあるシーンでも活躍するということですね。では、長く愛用するためのシーズンオフの保存方法やメンテ方法は?太宰さん
長期保管するときは、なるべく湿気の少ない乾燥した場所がベストです。洗うときは中性洗剤を使って、洗濯機の弱水流コースを選択してください。その後は風通しがよい場所で吊り干しがオススメです。
詳しいメンテ方法は、パタゴニアの公式サイトにある“製品のお手入れ方法”をチェックしてみてください。
詳しいメンテ方法は、パタゴニアの公式サイトにある“製品のお手入れ方法”をチェックしてみてください。
キャンプでレイヤードするなら、この4アイテム!
どうやら、状況に合わせたレイヤリング術も、ナノ・パフ・ジャケットと上手く付き合う秘訣のひとつのようです。そこで太宰さんにナノ・パフ・ジャケットをキャンプに取り入れた場合、どんなアイテムとレイヤリングすればいいのかを教えてもらいました。太宰さん
厳冬期のキャンプ、また昼間にはポカポカと温かく早朝と夜間にぐっと冷え込む春キャンプでは、 ベースレイヤーやシャツなどの薄手のウエアと、動きやすいフリース、防水透湿性のあるシェルを上手く組み合わせるのがオススメです。
【ベースレイヤー】キャプリーン・エア・クルー
まずは、1番下に着用するベースレイヤーから。こちらはナノ・パフと並んでパタゴニアが誇る定番シリーズ、キャプリーン・ベースレイヤーの人気製品。縫い目のない3Dニット構造を採用し、快適な着心地と保温性を実現しています。通気性や速乾性にも優れ、防臭効果もあるため、お風呂に入れないテント泊にも最適!
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【シャツ】ライトウェイト・フィヨルド・フランネル・シャツ
ベースレイヤーの上に着用するのは、カジュアルなフランネルシャツ。オーガニックコットンを採用し、ナチュラルかつ上品な雰囲気が漂っています。ちなみにこちらは、3月に発売予定の新色モデル!この上からナノ・パフ・ジャケットやフリースを羽織れば、ほどよい保温性を確保した春キャンプスタイルの完成。もちろん、そのまま街でも遊べます。
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【フリース】ベター・セーター・ジャケット
そして冬キャンプでフランネル・シャツの上からレイヤードすると効果的なのが、ニットフリースを採用したセータージャケットです。重ね着しても着膨れしない適度なウェイトで、アクティブに動いてもストレスフリー。セーターニットの表地とフリースの裏地によるソフトな着心地も魅力です。
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【シェル】トレントシェル3L・ジャケット
それでも寒いときや、雪や雨が降ってきたときは、アウターとして定番のトレントシェルを羽織れば、冷たい風や冷気、濡れから身体を守ることができます。防水透湿性に優れているため雪や雨から身を守るレインウエアにもなり、こちらもポケットに本体を収納できるパッカブル仕様なので、日常の外出にもバッグの中に備えておけば重宝します。
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やはり、一着は持っていたいマストアイテムだった
ということで、様々なアイテムとスマートなレイヤリングができ、アクティブシーンにも対応するナノ・パフ・ジャケットは、アウトドアシーンに欠かせないマストアイテムでした。
もちろん、パタゴニアらしいシンプルかつ不変的なデザインも魅力のひとつ。合わせるアイテムを選ばないので、デイリーユースで活躍してくれそうです。
カラバリも豊富に揃い、ベーシックなブラックやグレーだけでなく、シーズンによってはアクセントカラーのパープルやゴールドも揃っているので、自分のスタイルにマッチする一着を取り入れてみてはどうでしょう?
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https://www.patagonia.jp/store-locator/The post 【永久定番】パタゴニアの名品“ナノ・パフ・ジャケット”って何がスゴイの? 実際のトコロを聞いてみた first appeared on CAMP HACK[キャンプハック].