歴史あるマムートのテクノロジーが詰まった意欲作。
マムートの今季新作となるバックパックは、長年アウトドア業界を牽引してきたマムートの技術力を注ぎ込み、同時に今までのマムートのイメージを覆すのに十分なデザイン性を併せ持った意欲作。筆者も注目していたこのアイテムを早速レビューしてみました。
一流アウトドアブランドとしての背景をもつブランド
マムートといえば、アウトドア好きなら一度は見たことあるであろうマンモスロゴでおなじみ。なんと創業は1862年で、ロープメーカーとしてスイスに誕生したのがその出自です。
以降、ヨーロッパを代表するアウトドアブランドとして一線級のアウトドアズマンから支持されるなど、革新的な機能を携えた本格派アウトドアブランドとして地位を確立しています。
ディテールが超豊富。汎用性にも長ける!
マムート 「Ducan Spine 28-35」
ハイキング向けにデザインされたロールトップ式のバックパックはモデル名の通り、おおよそ28〜35Lの容量を想定。日帰りハイキングや普段のデイパックとしてはもちろん、拡張性能も高いので一泊二日程度の旅行や登山なら楽々と対応してくれます。
また正面に長く走るフロントジップを開けることで、そのままメインコンパートメントにアクセス可能。都度ロールトップを開け閉めすることなく収納アイテムを探せるので、非常に重宝するディテールの一つですね。
ショルダーストラップと左右のウェストハーネスそれぞれにも収納箇所が付いており、バックパックをおろすことなく小物の出し入れが可能です。スマホや財布などを収納するのにぴったり。
右側のウェストハーネスに付属するポーチ。こちらは取り外し可能となっています。
取り外すことで、画像の様にインナーポーチやマップケースなどとしても使えます。この自由度の高さがこのモデルの特徴のひとつ。アイテムの魅力がグンっと高まりますね。
バランスの取れたデザインはお見事!
さらに、バックパック全体のデザインを損なわないよう緻密に設計された細部を見ていきましょう。通常、外付け仕様で独立型が多いチェストストラップも、バックパックの全体性の中で、統一感を損なうことなくデザインされています。こういうところにこそデザイナーのこだわりを感じ取ることができ、非常に好印象です。
機能もバッチリ。いざというときのレインカバーも付属
さらに本体底部にはレインカバーも内臓しており、突然の雨も問題なし! わかりやすく傘マークのタブも可愛らしいですね。
レインカバーは鮮やかなオレンジカラー。表情を変えることで、存在感も強めてくれます。
正面や底部などに張り巡らせたドローコードには、脱いだ上着やマットなどのアウトドアギアを括りつけることができます。こちらもいちいちメインコンパートメントにアクセスする必要を省いており、使いやすさを高めています。
最大の特徴となるディテールは背部にあり!
ここまでバックパックのディテールに迫ってきましたが、この新作バックパックの最大の特徴となるのが実は背面部分。身体に直接触れる部分だけに、どのような仕掛けがあるのか気になるところですよね。
背面が浮いてる……!?
まず第一の特徴としてあげられるのが、金属フレームが外側に出ているアウターフレーム構造。これによって最適な荷重伝達が可能となっています。また荷物が重たくなってもバックパックの形状が崩れることなく安定して背負うこともできます。
そしてこちら、真ん中部分が極端にくびれており、本体からもセパレートしているのが伺えます。この部分が身体の動きに合わせてフレキシブルに動くのが最大の特徴なのです。
上下を支点にくびれた真ん中部分が左右に動くマムート独自の特許技術Active Spineテクノロジー。このサスペンションシステムにより、肩と腰の動きが妨げられず、重装備でもより自然な歩行が可能となるのです。こちらの機構の詳細は下の動画をご覧ください!
革新的な技術とデザイン性を両立した傑作だった!
ここまで見てきた通り、Ducan Spine 28-35はマムートが誇る最高峰のテクノロジーとブランドの現代化が進む中で新たに培ってきたデザイン性、その両方を見事に融合させたまさに現代マムートを象徴する逸品です。
ブランドはなんとなく知っていたが、どんなモノづくりをしているか知らない。そんな人にはぜひ手に取って、実際使って見てもらいたい。きっと歴史の重みをしっかりと残すスタイリッシュな現代マムートのトリコとなるに間違いありません!