【直火ってなんでダメなの?】キャンパーなら守れて当たり前な「焚き火マナー」

アイキャッチ画像提供:倉川真吾

直火NGなキャンプ場が多いけど、その理由って?

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キャンプ場を予約しようと検索していると、よく目にする「直火禁止」の文字。この「直火」というのは、“地面に直接薪などを置き、火を起こすこと”を指しますよね。

利用予定のキャンプ場に「直火禁止」の文字があると、漠然と「焚き火台を持って行かないと!」と思いますが、そもそもなぜ直火がダメなのでしょうか?
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中には直火ができるキャンプ場もありますし、そのOK・NGのルールの違いはどこに? そこで実際にキャンプ場を運営しているオーナーの方に直火事情について聞いてみました。

キャンプ場オーナーに直火事情を聞いてみた

提供:倉川真吾
今回話を伺うのは、栃木県のキャンプ場「キャンプラビット」オーナーの倉川 真吾さん。今年で26周年を迎える人気キャンプ場ですが、2019年7月1日より直火OKからNGへと利用ルールを変更したのだそう。

倉川さん
うちだけでなく直火禁止のキャンプ場が全国的に増えてきているんです。


編集部
最近そういった話題をよく耳にします。その原因を教えてもらえますか?

直火禁止の裏には、キャンパーによる焚き火マナー違反が多発していた

提供:倉川真吾

なぜ直火禁止に?

倉川さん
キャンプラビットに関して言うと、率直にマナーの悪さが原因で直火禁止へと踏み切りました。

25年の間「直火で思い思いの焚き火を利用者さんに楽しんでもらいたい」という気持ちで環境を整えてきましたが、キャンプ人口の増加とともにマナーを守れない人も増え、禁止せざるを得ない状況になりました。


編集部
そんな背景があったんですね。


倉川さん
そうなんです。もちろんキャンプ場によっては、芝生や地面にダメージを与えないために禁止しているところもあります。

ただそれ以上に、最近のマナーやモラルの低下は著しく、他のキャンプ場運営者からも似たような話を聞きます。


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じつは、2016年にも焚き火マナーについてCAMP HACKで声を上げてくれていた倉川さん。

当時「直火ができるキャンプ場」として、その悲惨な現状を伝えていただきましたが、とうとう自身が運営するキャンプ場も直火を禁止せざるを得ない程、マナー違反が増えていったそう。

編集部
キャンパー自身の行為から、できることが制限されるなんて残念です。具体的にどんなマナー違反があったのか、倉川さんが直面した事例を教えてください。

【あなたは大丈夫?】実際にあったマナー違反4つの実例

マナー違反①:燃えない薪木を放置して帰る

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提供:倉川真吾
倉川さん
場内で拾った枝などを燃やすも、煙ばかりで燃えないとわかり、そのまま放置して帰るケースです。もし火種が残っていたら火事に繋がる危険性もあります。

マナー違反②:ゴミを燃やす行為

提供:倉川真吾
倉川さん
ゴミをなんでも燃やす行為もマナー違反です。こうなると焚き火ではなく、ゴミの焼却炉ですよね。キャンプラビットでは、ゴミ処理を受付けているにも関わらず、このような行為をしてしまう方も多くいます。

マナー違反③:後始末をせずそのまま放置

提供:倉川真吾
倉川さん
掃除をせずにそのまま帰られる、なんてこともよくあります。この時は炭を直置きし、調理を楽しんだ後がそのまま残っていました。

キャンプ場スタッフが見つける前に風で燃えカスが飛ばされでもすれば、他の利用者さんに迷惑をかけることになりますよね。

マナー違反④:立木の間近で直火を行う

提供:倉川真吾
倉川さん
立木の間で直火をするマナー違反もありました。根っこが見えているのに、根っこの上で焚き火なんて考えられません。

この状態になると、後々木が腐ってしまい倒木する危険性があるため、やむなく木を伐採しました。


編集部
これは酷いですね……。「知らなかった」では済まされないマナー違反の数々を目の当たりにして、改めて事態の深刻さを感じました。

焚き火を楽しむ全ての人に!守ってほしい4つの焚き火マナー

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直火ができる・できないに関わらず焚き火を楽しむキャンプ場利用者として、気をつけるべきことを倉川さんにお聞きしました。

焚き火を楽しめる場所を大切に!4つの焚き火マナー

・立木より3m離れたところで焚き火を楽しむこと
・焚き火台から溢れ落ちた薪、灰はキレイに始末すること
・燃え残しの薪などは管理棟に相談し、サイトに放置しないこと
・焚き火台であってもゴミは燃やさないこと

倉川さん
とにかく焚き火マナーに限らず、分からない事をそのままやってしまわずスタッフに声をかけてください。

焚き火台を使うなら地面にも思いやりを!セットで持っておきたい「耐火シート」

また、直火に限らず、焚き火台を使用する場合においても配慮が必要です。最近では、炉から薪や灰が落ちやすいデザインの焚き火台もあります。

地面へのダメージへ繋がる可能性もあるため、合わせて地面を保護する耐火シートを利用するのも環境への大切な思いやりです。

ロゴス「たき火台シート」

出典:ロゴス
耐熱温度約500℃を誇るロゴスの「たき火台シート」は、80×60cmと大きめサイズ。焚き火台の下に敷く事で、火の粉が及ぼす地面へのダメージを軽減してくれます。
ITEM
ロゴス たき火台シート
●重量:約270g
●サイズ:約80×60cm
●収納サイズ:約15×1.5×20cm
●主素材:ファイバーグラス

muraco「ANTI SPARK RUG」

出典:muraco
こちらは、muracoの焚き火台「サテライトファイアベース」とのセット利用が推奨されている耐熱クロス。使用サイズは、47×47cmです。
ITEM
muraco ANTI SPARK RUG
●素材:耐熱クロス、シリコンコーティング(黒色面)
●サイズ:47×47cm

知ることが第一歩。マナーを守って焚き火を楽しもう

撮影:編集部
今回倉川さんが教えてくれた焚き火マナーは、焚き火を楽しむ人すべてに守ってほしいこと。

火の始末を疎かにしたり、近くの自然を破壊するような行為が頻発すると、焚き火そのものが全面禁止になる未来だってそう遠くはないかもしれません。

楽しく安全に焚き火が楽しめる場所を維持していくためにも、各キャンプ場施設で決められているルールや、自然環境、周囲の人への配慮を忘れずにキャンプを楽しみましょう!

キャンプラビットについて

オートキャンプサイト150区画を有し、26年間続く老舗キャンプ場。場内の照明を最小限におさえ、自然そのものを満喫できる施設作りが魅力です。

住所:栃木県那須郡那須町豊原4387−1
詳細はこちら

キャンプでのマナーについてもっと知りたい方はこちら

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