スキレットで餃子を焼くと旨いっ!ていうけどさ……
スキレットで餃子を焼くと、フライパンよりも倍美味しくなるという話を小耳に挟みました。スキレットを持っているし、せっかくだから焼いてみようと試みた結果……。
写真のようなショッキングな出来栄えとなってしまいました……。皮がスキレットにくっついてしまい、破けて具材と肉汁が漏れてしまっています。フライパンだったら、こんなことにはならなかったのに!
ということで、今回はこのリベンジを果たすため”餃子をくっつかずに焼く方法”を調査、実践してみることにしました。
くっつかない理由は、これだ!
調べた結果、どうやら油を注ぐ前にスキレットをプレヒート(空焼き)させることが重要、ということが判明しました。
プレヒートとは、調理する前にスキレットに余熱を与えること。たしかにどのレシピを見ても、最初に「白煙が出るまでスキレットを熱します。」という説明文がありました。
しかし、そこでまた1つの疑問が生まれました。白煙ってどれくらい上がればいいの……? ということ。
さらに調べていくと、250度以上になるまでガンガン熱する必要があるとのこと。とはいえ、250度ってどうやって確認できるの? とまた新しい疑問がどんどん生まれてきます。
調べに調べた結果、スキレットに水滴を垂らしてみるというのが有力な確認手段のようです。
べちゃっと落ちて、広がって蒸発したらそれはまだまだです。水滴が広がらず、丸くなってコロコロ転がるようになったらOK。(最終的にはジュワッ!となって蒸発します。)
理屈がわかってきたところで、いざ再トライ! スキレットで餃子を焼いてみたいと思います。
【80%の成功率】スキレットにくっつかずに、美味しく餃子を焼く方法
① まずはスキレットをガンガン熱します。水滴を落として、すぐ蒸発せずに写真下のように丸くなってコロコロしたら頃合いです。② 油(大さじ1)を投入し、表面に広げます。※油返し(回し油)といって、フライパンの温度を下げる役割があります。250度もあるとくっつく以前に餃子が焦げてしまうので……。
③ 油を馴染ませて煙が出るくらい加熱したら、火を止めて酸化した油を軽くふき取ります。
そして再び加熱し油(大さじ1)を投入。餃子を並べます。お隣同士、少し間隔を開けてください。
④ 餃子を返してみると……くっついていない!!
⑤ いい感じで焼き色がついたら、熱湯を投入します。だいたい餃子が3分の1つかるくらいです。※跳ねるので要注意!
⑥ スキレットもしくはアルミホイルで蓋をして、中火で3~4分蒸し焼きにします。
⑦ 完成です! カリッとじゅわ~な餃子が出来上がりました。
【豆知識】餃子がくっついた理由とは?
作り方を紹介する前に、くっつかないように焼くためにはプレヒートが重要だ、という話をしました。ではなぜプレヒートさせるのか? その理由はスキレットの表面についている「吸着水」を揮発(きはつ)させるため。
もともと鉄と水はとても仲良し。そのため空気中の水分と結びついて薄い膜を作ってしまいます。
その薄い膜が吸着水。鉄のフライパンの表面には、必ず吸着水があるのです。(出典:暮らしのヒント)
なぜ揮発させるのかというと、吸着水と餃子に含まれている水溶性のたんぱく質や炭水化物が混ざり合ってしまうと、熱したときに糊(のり)のような働きをして、スキレットにぴったりくっついてしまうからだそうです。
食材の成分のほとんどが水分。その水分の中には、タンパク質が溶け出しています。
溶け出したタンパク質を含んだ吸着水は、熱によって糊(のり)のような役目を果たすようになります。この糊(のり)が食材とフライパンをくっつけてしまうのです。
くっついたタンパク質は熱で固まり、焦げ付いてしまいます。(出典:暮らしのヒント)
つまり「吸着水」さえしっかり揮発させれば、餃子以外の食材もくっつかずに調理できる、というわけですね!
餃子、もう怖くない
無事にくっつくことなく、スキレットで餃子を焼くことができました。焼くだけというシンプルな工程なのに、なかなか難しいですね。普段からスキレットの手入れをしっかり行っている方は、プレヒートする必要はないようですが……万全を期すなら試してみてくださいね!
Made delicious bake the gyoza in the skillet
スキレットで餃子を焼くと美味しくなる