「iPhoneで撮影」時代の反動か、チェキや写ルンですといったアナログな撮影ガジェットが再ブームの兆しを見せていますが、このプロダクトもその盛り上がりを後押しするかもしれません。
IMPOSSIBLE は、2008年に閉鎖したポラロイド社最後のフィルム工場を復活させ、インスタントフィルムの再生産を実現したメーカー。そうしてポラロイドカメラ終焉の危機を回避した彼らがついに送りだす初のカメラがこの「The I-1」です。
もちろんインスタントカメラであり、ルックスからしてポラロイドを継承せんとするメーカーの姿勢が見て取れます。オートフォーカス機能を備え、12個のLEDを配した特徴的なリング状のフラッシュが、広範囲/近距離どちらの撮影にもスムーズに対応。アナログカメラに不慣れな向きでも簡単に扱うことができるようです。
また、このリング状のフラッシュは、フィルムの枚数やバッテリーの使用状況を示すインジケーターとしても機能します。
こうして簡単に撮影できるアナログカメラに仕上げられながら、デジタルな機能性もマウントしているところに The I-1 のおもしろさがあります。iOSやWatchOSの専用アプリが用意されており、シャッタースピードや口径などのマニュアル設定、カメラの遠隔操作、タイマーセット、ノイズの除去、多重露光やライトペインティングといった特殊な撮影……などなどをBluetooth接続によってデバイス側で行うことができるのです。シャッタースピードとF値をフルマニュアルで設定可能なインスタントカメラは世界初とのこと。これまでにない写真撮影ができるかもしれません。
また、撮影した写真のSNSへのアップもアプリ経由で可能だそう。これはとりわけ現代的なアップデートかもしれませんね。
重量は440g。内臓バッテリーはUSBで充電する仕様です。専用のフィルムだけでなく、Poraloid 600タイプのフィルムがすべて使用できます。
ベースとなる撮影機能はシンプルなアナログ仕様にしつつ、デジタルな操作はデバイス側に集約させているのが良いですよね。この棲み分けによってデジ/アナのいいとこ取りを成功させているように思えます。
オーディオの分野では、ソニーやパナソニックが新型プレーヤーを発表するほどのアナログレコードブームが起きていますが、カメラの分野でのアナログなポラ復活が、この The I-1 をきっかけに巻き起こる……なんてこともあり得るかもしれませんね。
- 製品名
- The I-1
- メーカー
- IMPOSSIBLE
- 価格
- ¥38,000(税込)
- 発売日
- 2016年5月13日(金)正午より予約販売開始予定