今、冒険心を持つサイクリストの間で盛り上がっているのが、ドロップハンドルで太いタイヤを装着した「アドベンチャーロード」などと呼ばれる自転車。
旅のたものしい相棒となる丈夫なフレームや、グラベルロードよりもさらに太いタイヤを採用しながら、舗装路の走行性能も忘れてはいない……そんな万能性を持つ、新しい旅自転車のカタチです。
MTBのイメージが強いカナダブランドの「KONA（コナ）」が2017年モデルとして発表した「SUTRA LTD（スートラ LTD）」も、そんなアドベンチャロードの1台。
フレーム＆フロントフォークはクロモリ製で、ダウンチューブおよびシートチューブには合計3つのボトルケージ台座を装備。さらにフロントフォークにも台座があるほかキャリアの台座も用意し、高いユーティリティー性能が魅力です。
旅の途中に出現するダートもこなすために、タイヤは700×45Cとかなり太めのもの。タイヤだけなら29erのMTBかと思ってしまいます（リム径は同じ）。この大きなタイヤのおかげで大きくて重たい自転車に見えてしまいますが、29erのMTBがそうであるように、ホイール径が大きいことで舗装路やフラットなダートでは高い巡行性能が期待できます。
走りを支えるドライブトレインは、SRAM・RIVAL（スラム・ライバル）。フロントはシングルギアで、36Tのナローワイドチェーンリングを装備。リアは11速で、10-42Tのスプロケットによりワイドなギアを実現しました。また、ブレーキは油圧ディスクとすることで、天候に左右されず高い制動力を発揮。
ユーティリティー性の高さに着目して毎日の足として使いつつ、長期休暇にはロングツーリングに……なんて使い方もよいでしょう。旅のスタイルは、キャリアに荷物を積むもよし、バイクパッキングもよし。走破性の高い標準タイヤはもちろん、35Cくらいのタイヤにして少し走りを軽くしても面白そう。いろいろと、夢がひろがります。