モノラルの「ワイヤフレーム フェザー」がすごいらしい
こちらがワイヤフレームシリーズ最新作「WireFlame Feather(ワイヤフレーム フェザー)」。本体の重量はわずか100g、収納袋を含めても約125gという、ヤクルト2本よりも軽い焚き火台です。スリムなアームにより焚き火時に存在感を感じさせず、炎そのものを楽しめる焚き火台としても評価されているようです。それでは実物を見てみましょう!
収納袋を持った時点で驚きの軽さ!
まずは収納袋に入った状態のサイズ感を見てください。実際に手にした感想としては「焚き火台を持っているとは思えない」です。125gという総重量は、イメージしたよりもずっと軽いものでした。小指1本でぶら下げた写真も撮ったんですが、小指では余裕すぎたのでボツにしました。収納袋には組み立て方法が記載されていました。アームを広げて、火床メッシュのワイヤーを通すということがわかります。アームを広げる手順が、複雑そうに感じられますね。
構成パーツはシンプルに2つだけ
中身を取り出しました。さきほど収納袋の説明イラストで見たとおり、構成パーツはアームと火床メッシュのみ。火床メッシュにはワイヤーが通されていました。アームのジョイント部分がこちら。3本のアームが接合されていて、この部分を中心に回転して広がるようです。収納袋の組み立て方法イラストで、難しそうだと感じた部分ですね。素材には軽量で強度の高いステンレスが採用されているように見受けました。
火床となるメッシュはチタン製。六角形で、3辺にワイヤーが通されています。そのワイヤーをアームに引っ掛けて組み立てるというわけですね。それではさっそく組み立ててみましょう。
組み立ては十数秒レベルの簡単さ
あっけなく完成しました。未使用な火床の状態からして、組み立て慣れているということはありません。また猛練習を積んだ事実もありません。難しそうだと思ったアームのジョイント部分も、手順を意識することなく「動く方向に動かすだけ」で済みました。
というわけで組み立ては、慣れる必要もない簡単さです。
細部をチェックしてみる
完成した状態がこちら。アームが3方向にワイヤーを引っ張って、メッシュを浮かせる構造になっています。番号を振った部分をアップで撮影しましたので、じっくり見てみましょう。1. 六角形の火床メッシュは3辺が折り返してスリーブをつくっており、そこをワイヤーが通っています。
2. アームの先端がフックになっていて、ワイヤーを引っ掛けることで火床を固定。
3. アームが地面に接する部分は、くるっと一周してバネに。その力でワイヤーを外側に引っ張り、火床を浮かせています。
4. 下から撮影したアームの接合部。3本のアームが等間隔に開いて固定される構造です。
火床メッシュはアームのテンションによって浮いているので、上から押すと弾力性が確認できました。「ふかふか」とまではいきませんが思ったよりも柔らかく、耐荷重は500gとのこと。これはしっかり守った方がよさそうです。
薪の重さには注意が必要
耐荷重500gを守るために、使う薪には注意が必要です。太い薪はしっかりバトニングしないといけません。というかそもそも身軽な装備に貢献する焚き火台であり、小枝を拾い集めてササッと焚き火を楽しむスタイルが適しています。キャンプ場で購入できる薪……のなかでも、ヘビー級のものを試しに載せてみましょう。重量は1.5kgを超えています。あくまでも試しに、です。
可哀想な感じに沈み込みました。特にワイヤーへの負担が大きいように見受けられます。こんな状態で高熱が加わったら、いくらモノラル製品でも無事ではいられないでしょう。
薪の総重量が500gを超えないよう、小枝を用意したり薪をバトニングしたり、しっかり配慮したいところです。
実際にキャンプで焚き火をしてみた
それでは実際に焚き火をしてみましょう。火床がかなり低い焚き火台なので、地面保護のため焚き火シートを使用することをおすすめします。メッシュの通気性により、燃焼っぷりは上々です。薪の重量に気をつけることで、薪が細くて燃えやすいということもありました。
それにしても炎がしっかり見えて、美しい焚き火ではないかと。焚き火台が板材や太いフレームで自己主張をしないので、炎が宙に浮いているような感覚でした。これは気持ちいいですね。
焚き火調理はできるか
当製品に、ゴトクのアタッチメントは存在しません。他のモノラル製品用のものも使用は不可です。写真は以前、別の焚き火台で撮影したものですが、このように薪をゴトク的に組んで利用することも、耐荷重的にほぼ不可能でしょう。落ちていた枝でトライポッドを作ってみました。これでお湯を沸かしてみましょう。
薪がどっさりと用意されていたりテーブルがあったりと、サイトの雰囲気としてはちぐはぐですが、これがバックパックひとつの徒歩キャンプやツーリングキャンプだったら、非常に武骨な焚き火風景になりましたね。
数分が経って、問題なくお湯を沸かすことができました。適したクッカーに落枝とパラコードがあれば、煮炊きは可能ですね。
アイアンギアでゴトクフックを設置すれば、鉄板も使うことができますが、重量級の装備では当製品の軽量性の意味がなくなります。どこにでも気軽に持って行ける利点を活かしつつ、炎を楽しむのを主目的とするのがよさそうです。
焚き火をしていて気になった点は?
火床の左端に注目してください。燃えて短くなった薪が、今にも落ちそうになっています。実際、メッシュのワイヤーが通っていない部分から、ポロポロと薪が落ちる事態が発生しました。燃えて短くなった薪が、ワイヤーとワイヤーの間から落ちないようにケアする必要があります。投入する薪の位置に注意したり、燃えている薪を動かしてやる程度でカバーできますが、何も考えずに薪を放り込める焚き火台ではありません。
焚き火の世話を焼きたいタイプには、むしろ楽しい焚き火台だと言えるでしょう。
ワイヤフレームフェザーはここがすごい!
たった約100gの本体重量
この軽さは、すごいなんてもんじゃありません。「本体重量100g」と言われてもピンとこない人のために、似たような重量のものを探したところ、まさかのカップ麺にたどり着きました。当焚き火台の本体重量は100g、スーパーカップの麺の重量も100gです。ちなみに総重量は約125gと約160gで、スーパーカップの方が重いという事実があります。
炎の美しさが際立つ
アームがスリムで、かつ火床がメッシュなので、焚き火台として存在を主張しません。結果、炎の存在感がより強まることになり、美しく気持ちのいい焚き火を楽しむことができます。これは軽さばかりに目を奪われがちな当製品の、隠れたメリットです。焚き火台の軽量性において、最高峰に位置する「ワイヤフレーム フェザー」。収納時のコンパクト性も秀逸で、さらに薪のサイズもそれほど制限しません。
とにかく軽い焚き火台が欲しい場合、一択と言える焚き火台でしょう。この火床サイズでこれ以上に軽い焚き火台が登場することは、ちょっと想像できません。
モノラル ワイヤフレームフェザー
●サイズ: 火床長辺/30cm、高さ/16cm
●材質:ステンレススチール・チタン
●重量:約99g(本体のみ)
●付属品:収納袋
●材質:ステンレススチール・チタン
●重量:約99g(本体のみ)
●付属品:収納袋
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