極厚すぎッ!ジューシーに焼ける、ソロキャンプ鉄板界の新星「millio(ミリオ)」に注目!

ソロキャンプでは鉄板を使いたい!


ソロキャンプで何かを焼く系の調理をする場合、武骨に決まるのはやはり鉄板でしょう。スキレットの汎用性も魅力ではありますが、ソロ用のギアとしてはかさばるのと、どこか家庭的な雰囲気がサイトの雰囲気にそぐわない場合も……。

ミリオの鍛造ソロ鉄板に熱視線

今回ピックアップするのは、兵庫県三木市の鍛冶職人が手がけた「millio(ミリオ)」の極厚鉄板。製品名は「millio鍛造ソロ鉄板」です。なんと8mmもの厚さがあるそうで、ソロキャンパーの熱い視線を集めています。

ミリオの鍛造ソロ鉄板を入手!じっくり観察してみた

さっそく現物を入手しました。millio鍛造ソロ鉄板は、メーカー公式サイトのオンラインショップで購入できます。専用の収納袋が付属し、それに入った状態で届きました。「made in japan」の文字が光りますね。
収納袋の中には、鉄板とハンドルのセットが。こうして手にすると、かなりずっしりとした手応え……!

ちなみにmillio鍛造ソロ鉄板には、正方形と長方形のラインナップがありますが、コンパクトな正方形の方をセレクトしました。

表面はデコボコしています

表面には無数のデコボコがありました。どういった効果があるのか素人にはわかりませんが、きっと鍛冶職人の技術が活きているのでしょう。それ以前にワイルドな外観を演出しており、意味もわからず一発で気に入りました。
裏面も見てみましょう。こちらにはデコボコはありません。製作工程でできたと思われる、正方形を描くような筋が入っていました。
すべての角は丸く加工されていました。職人の……いや職人さんの丁寧な仕事ぶりが窺え、頭が下がります。当製品は、まったく同じものは地球上に存在しない、手作りの鉄板なんです。

差し込み式のハンドルが付属

専用ハンドルを差し込んでみました。ハンドルの先端を穴に通し、持ち上げようと力を加えると、しっかりと引っかかる仕組み。ハンドルの長さは18cmもあり、焚き火調理のときでも安全に鉄板を動かすことができそうです。
ハンドルの先端はこのような形状。力がかかる部分に切れ込みがはいっていて、重力によって鉄板をホールドします。鉄板同様、このハンドルもまたガッシリとした屈強な印象でした。

ほどよい感じのサイズ

鉄板のサイズは15×15cmです。そりゃもっと大きい方が何かと焼きやすいかもしれませんが、この「ギリギリ不便に感じないコンパクト性」がソロ鉄板の魅力でもあります。重量との兼ね合いもありますしね。

重さはずっしり1.4kg超え!

実際に重さを量ってみたところ、数値は1,402gでした。公表スペックの1,450gよりは少々軽かったのですが、ハンドメイドゆえの誤差の範囲と言えるでしょう。

15×15cmの小さな物体が、1.4kgもの重量を持っている……8mmという厚さの、凄みを表す数字でした。

実際にソロ調理に使ってみた

まずはシーズニングを

それでは実際にキャンプに持って行って、いろいろ焼いてみましょう。とその前に、自宅でシーズニングを行いました。錆止めのワックスを剥がし、ニオイを取り除いて油を染み込ませる作業です。やり方は説明書に記載されていて、難しいことは何もありませんでした。

ちなみに錆止めのワックスには、天然由来のものが使われているようです。これまた頭の下がる配慮ですね。

シングルバーナーで肉を焼く

キャンプ場に到着しました。さっそくシングルバーナーで肉を焼いてみましょう。ソロキャンパーの定番ガスストーブ・ST-310でやってみます。

写真は鉄板を載せた直後の様子であり、点火後はハンドルを外しました。付けっぱなしだとハンドルも熱くなってしまうからです。
ほんの数秒といった印象で、しっかり焼き目がつきました。薄いアルミクッカーなどで肉を焼くと、肉を載せた部分の温度がいったん下がり、肉汁が流れ出す時間帯があるものですが、それがありませんでしたね。

これこそが8mmという厚さ、それによる蓄熱性の高さがもたらすメリットでしょう。

そこそこ値の張るヒレ肉を用意したので、レア気味で。ごく短時間で表面が焼かれ、肉汁が流出しなかったため、旨味が閉じ込められた絶品のステーキに!

ソロなので「これ美味いよ」とか「ちょっと食ってみて」とか誰にも伝えることができず、残念でした。

焚き火で手羽中を焼く

次は焚き火の炎を使ってみましょう。蓄熱性が非常に高い(なかなか冷めない)鉄板なので、一度しっかり加熱したら、あとは余熱を利用することができます。手羽中をじっくりと焼いてみましょう。

熱々の鉄板に手羽中を配置しました。ジュウゥ……とテンションの上がる音が聴こえています。手羽中をきれいに2列に並べることはできませんでしたが、9本入りパックのすべてを一度に焼くことができました。

手羽中を載せてからは炎が鉄板に当たらないようにし、余熱を利用してじっくりと……。ガスで言えば「最初は中強火、その後は延々と弱火」というイメージを鉄板の性能で再現しました。

結果、皮はパリパリで、中はふっくらジューシーに! 鉄板の厚さゆえ熱が偏らず、どの手羽中も同じように焼き上がりました。焦げ付きもほとんどなく、ウェットティッシュで拭き取れる程度でした。

手入れはどんなふうに?

使用後の手入れは「スポンジやたわしで水洗い→火にかけて乾燥させる」だけ。洗剤を使わないことで、油膜がつくられて鉄板が育っていきます。汚れがひどいときは洗剤を使ってもOKですが、その場合は乾燥後に食用油を塗っておきましょう。

こうした手入れ方法も、しっかりと説明書に書かれてありました。

焦げ付きは本当に大丈夫!?

目玉焼きを焼いてみた

肉類の調理では焦げ付きが見られなかったものの、それは肉の脂のおかげかもしれません。そこで卵を焼いてみることに。鉄板の表面はデコボコしているので、焼けた卵をターナーできれいに剥がすことができず、焦げ付いてしまうのではないかと予想したのでした。

さっとオリーブオイルをひいて、目玉焼きをつくってみましょう。

余熱を利用するイメージで弱火にし、クッカーのフタをかぶせて数分……。美味しそうな目玉焼きができました。さて焦げ付きは?

焦げ付きは確認できず

予想に反して、焦げ付きは見当たりません。というかターナーを使うまでもなく、箸で簡単に持ち上げることができてしまいました。

聞くところによると、鉄製フライパンの焦げ付きは温度の低さが一因とのこと。しっかり熱されたこの分厚い鉄板なら、食材を載せたときにも温度が下がりにくく、焦げ付きが発生しにくいのだと考えられます。

ミリオ製ソロ鉄板のココがすごい!

すさまじい蓄熱性……!

こちらは2つめの目玉焼きです。信じてもらえないかもしれませんが、火を止めてから卵を割りました。クッカーでフタをするという手順は踏みましたが、再度点火することなく、あっさり目玉焼きが完成してしまいました。

動画を撮っておけばよかったと思うほど、本当の話です。
2つめの目玉焼きを燒いたあとでウインナーを載せておいたところ、さすがにジュウジュウと焼けることはありませんでした……が、食べてみるとちょうどよくボイルした感じの加熱具合! なんという蓄熱性でしょうか。

肉を美味しく焼きやすい

millio鍛造ソロ鉄板は、その分厚さゆえとにかく熱を逃しません。生肉を載せても温度が下がりにくいので、表面を瞬時に焼いて肉汁の流出を防ぎ、旨味を閉じ込めます。温度の下がりにくさは、前述したように焦げ付きも防止しますから、肉を焼くにはうってつけの鉄板だと言えるでしょう。

もちろん炎の加減や加熱時間、油の量など、自分なりのコツをつかむ必要はあります。

気になったところは?

蓄熱の良さに困ることも……

こちらは「もうそろそろ冷めたかな?」と手のひらをかざしている様子です。蓄熱性が高いことによるメリットはとても大きいのですが、片付けるときは冷めるまで待たないといけません。食材をじっくりと焼くことのできる鉄板は、撤収時にじっくりと待つ必要がありました。

ハンドルの扱いには慣れが必要かも

ハンドルを通す穴は、想像よりもタイトに感じられました。慣れないうちはもたついてしまい、食材が焼けていく状況が焦りを生んで、ますます難航する一幕も。

慣れればどうってことないと思いますが、最初のうちは難しく感じる可能性があります。

8mmの厚さは伊達じゃない!

millio鍛造ソロ鉄板の現物を使ってみて、最も印象に残ったのは焼いた肉の美味さです。武骨なビジュアルや使い勝手をかっこよく執筆したい気もしますが、やっぱり調理したものが美味しいというのは、鉄板における最大の長所でしょう。
筆者は3mmの鉄板を持っているので実感を込めて言えるのですが、8mmの厚さは伊達じゃありませんでした。蓄熱性の高さに圧倒され、厚さは正義なのだと感じています。

サイズの割に重量はそこそこありますが、鉄板の購入を検討しているソロキャンパーは、ぜひ「millio鍛造ソロ鉄板」を候補に入れてください。

「millio鍛造ソロ鉄板」の詳細はこちら

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