白樺の樹皮を使った火口作りとイタリア料理に挑戦【写風人の駒ヶ根アウトドアライフ~第3章#1】

新しい連載がスタートしました

週末だけ過ごしていた駒ヶ根アウトドアライフも第2章で終了し、いよいよ本格的な森暮らしのスタートになりました。

森暮らしの中では拘りたいコトがいくつかありますが、そのひとつが「火」です。新企画では焚火と薪ストーブを中心に「火と食を愉しむ」をテーマにお届けしたいと思います。

白樺から樹皮を剥いで火口を製作


薪ストーブ歴は岐阜から数え今年で24年目を迎えます。様々な樹種を手に入れてきましたが、地理的に白樺に出逢うことはありませんでした。

しかし南信州に来てからは度々その機会に恵まれ、今回は住宅に倒れかけている白樺を伐採したものです。一般的な薪ストーブユーザーは太い幹の部分だけを玉切りして持ち帰る人も多いですが、私の場合は細い枝まで頂いてきます。伐採現場もきれいに片付きますしね。


枝ぶりの良いものは様々なツール用にストックしておいて、それ以外は40〜50cmにカットして薪にします。


白樺が手に入ったときは、樹皮を剥いて火口にします。白樺の皮は樹脂を多く含んでいるので、火が付きやすく火持ちもいいのです。


伐採した直後の樹皮は叩くことで剥きやすくなります。また樹皮が付いたまま春を越すとカミキリ虫の幼虫が入りやすいので、虫の侵入も防げます。


これは樹皮が付いたまま春を越したヒノキ。皮を剥くと虫食いの粉が溢れだしてきます。


伐採して幾日も経過した原木は叩いても剥がしやすくはなりません。半分に割ってナイフなどで削ぎ落とします。


白樺の皮もよく燃えますが、標高の高い場所にあるダケカンバの皮も実によく燃えます。ただ採集の際は、決して立ち木から剥がさないこと! なぜなら木は樹皮を失うと枯れてしまうからです。立ち枯れの木か倒木から採るようにしましょう。

さて、お次は採取した樹皮を使った火口作りをご紹介します。


携帯用の火口の作り方


白樺の皮を使って、携帯用の火口を作ってみます。材料は燃えやすいスギッパやヒノキの樹皮、乾いた小枝などを麻ひもで結びます。


ファイヤースチールなどを使いたいときは、脱脂綿や麻ひもをほぐしたものを突っ込んでおくと着火しやすくなります。

ドラム缶で焚火料理

焚火台は昔からバーべキューの定番であるドラム缶。ダッチオーブン料理にも重宝しています。ただキャンプ場に持ち込むには重すぎますけどね。

早速、先ほどの白樺の火口で着火してみました。


着火はいつもマッチです。マッチは山ほどあるのでとにかく消費したいことと、ファイヤースチールでは両手を使うのでカメラが持てないからです。


火がつき始めたら小枝を数本加え火を育てていきます。タープ下なので大きめのギッパ炭に熱源を切り替えていきました。

炭火でイタリアの家庭料理に挑戦


鍋は熱伝導のよい銅製鍋を使用。中でも、グランマーコッパーシリーズのコッパーオークポットはおすすめです。熱の対流が鍋の中で循環し、ムラなく素材の旨味を染み込ませてくれます。

今回の料理は炭で煮込めるものと、余り物の野菜を使えるもの、ということで「再び煮込む」という意味のあるイタリアの家庭料理「リボリータ」を作りました。

コッパーオークポットの詳細はこちら


にんにく・ベーコン・玉ねぎ・にんじんを30分ほど煮込み、更にインゲン豆・キドニービーンズ・キャベツを加えて煮込み、最後にトマト・ほうれん草・バゲットを加えてひと煮立ち。


基本的にはコンソメを使わないで塩で味を調整して、最後にパルメザンチーズを振りかけます。固く残ったパンや残り野菜があれば、ワイルドにごった煮できるので、キャンプ飯にもピッタリかと。ぜひ試してみてください。

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