A-suke流「アウトドア ダンディズム」#06:ナイフの持ち歩き方、使い方のルール

ナイフのルールって「ホント」は厳しいものなのだ

_abc1987
今回は今までと違って購入したナイフをきちんと運用していく方法についてお話ししたい。運用っていうとなんだか仰々しいんだけど、要は「正しく持ち歩く」とか「安全に、快適に使う」ってこと。

日本の法律ではナイフの購入は基本的に自由だけど、持ち歩くことに関して「ホントは」厳しいルールがある。日本において基本ナイフは鉄砲と同じ扱い。日本では許可を得て所持している人でも鉄砲は自由に持ち歩けない。射撃場に行く、銃砲店に行く、狩猟に出かけるなど明確な理由が必要なのだ。だからクルマに積みっぱなしは違反なのです。

そしてナイフもホントは同じ。あんまり意識できていない人が多いので今一度確認しよう。

簡単にいうと「目的なく持ち歩かないでね」ってことと「持ち歩くときはすぐに取り出せないようにしてね」ということだ。

ここでいう「目的」は「キャンプ」とか「釣り」などアウトドアアクティビティの行き帰りやお店で購入した帰り、研ぎなどのメンテナンスに出すときなど「正しい目的」だ。護身用とか誰かに見せるためみたいなのは正しい目的には入らない。

さらに、正しい目的のためであってもナイフを裸でそのまま(シースに入れていても)カバンにしまって持ち歩いてはいけない。ましてやポケットに入れておくとか腰にぶら下げるのは違反行為なのだ。



布でくるんだりスタッフバッグに入れたりケースに入れたりしてカバンの中に入れて持ち運ぼう。要はすぐに取り出せないようにしていることが重要で、法律はナイフを使って犯罪を犯そうとスタンバってる人を取り締まりたいわけだから、それに該当しなければいいのだ。

もし、キャンプの行き帰りに運悪く警察の職務質問などを受けてしまったらナイフを所持している旨は必ず伝えよう。目的も持ち運び方も正しければおとがめはない。

恥ずかしながら職務質問を受けてカバンからナイフが出てきてしまったことがある。このときは前日まで釣りキャンプに行っていて、降ろしたと思ったナイフがうっかりカバンの中に入っていたのだ。いろいろと取り調べを受けて犯罪性ナシと無事解放してもらったのだけれどかなりの時間を無駄にした。。。

アウトドアで使うためにナイフを所持する、という行為はアウトドアマンからすれば自然な行為なのだが、一歩街中に入ればそれはアウトドアナイフではなくなることをしっかり自覚する必要がある。

皆さんもくれぐれも気を付けてください(笑)

部屋での取り扱いだって注意したい

さて、部屋の中や現場でも取り扱い方には注意が必要だ。ナイフはなんといっても危ない道具でもあるからだ。取り扱いを誤れば自分で怪我をしたり他人を傷つけることになる。安全に扱うポイントをいくつか教えよう。

<ナイフの抜き方>

004
これができていない人が多い。

時代劇で刀を抜くときを想像してほしい。まず鞘を持った左手の親指で刀の鍔を押し上げて「鯉口を切る」のですが想像できるかな?日本刀の鞘は刀を安全に運ぶために簡単に抜けないようにテンションがかかっている。この抜けないためのテンションを左手の親指で外す行為を「鯉口を切る」といって、この動作をすることで安全に刀を抜くことができるわけ。

ナイフも一緒でシースのテンションのかかったままナイフを勢いよく抜くと、勢い余って誰かを意図せず切りつけてしまう可能性がある。ナイフの場合はハンドルを持った右手の親指でシースを押し出して「スコッ」とテンションが抜けてから静かにナイフを抜くようにしましょう。この動作ができていると玄人感も出てので(笑)、ぜひ安全のためにもカッコつけのためにも実践してくださいね!

<ナイフの渡し方>

_abc2002
次はナイフの渡し方です。鞘に納めてても納めてなくてもハンドル側を相手に向けて差し出して。場合によっては手渡しではなくて地面やテーブルに置いてから受け取ってもらうのも安全でしょう。


<ナイフの使い方>

_abc2019
それから安全に使うためのコツですが、刃は常に自分から外に向けて使うようにしましょう。その場合も万が一にナイフがすっぽ抜けた場合もその先に人がいないように注意が必要。場合によっては自分向きに刃を向けて作業するときは特に細心の注意を払おう。

<ナイフの携帯方法>

002
あくまで現場(アウトドアフィールド)での携帯方法。街や行き帰りの道中ではかばんの中でなければなりません。シースをベルトに通して右手側にぶら下げるのが普通。大型のものなどだと刀のように左にぶら下げて右手で抜く人もいる。フォールディングナイフでクリップがついていたらポケットの内側からクリップをひっかけておこう。

<ナイフのメンテナンス>

_abc2024
ブレードが濡れたまま、汚れたままシースに納めるとブレードも錆びる可能性があるし皮シースの場合は傷んでしまう可能性もある。最低でもズボンやエプロンでブレードを拭いてから納めるようにしよう。

家に帰ったらきちんと洗浄して乾燥、長時間使用しない場合はブレードに工業用オイルを軽く塗布しておこう。

次回はナイフのメンテナンスでも最も重要(?)で、みんなが苦手だったり不安だったりする「研ぐ」ことについて説明したいと思う。案ずるより産むが易し。やってみれば意外なほど簡単なのです。こうご期待。

A-sukeのこれまでの記事はこちらから

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク